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障がいのある人の性と人権

昨日は、大阪吹田に行きました。

「社会福祉法人ぷくぷく福祉会」の職員の方たちの研修会で、「障がいのある人の性と人権」というタイトルで講演をしました。会場の吹田市総合福祉会館の保健センター研修室には、80名あまりの方たちが集まって下さいました。

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1988年、障がい者4人と健常者3人で始めたすいた「共同作業所」が、今はこんな充実した場になっています。

来られた職員の中に車いすの障がい者の方がいらっしゃいました。その方から講演が終わった後の質問がありました。

「障がい者は、はじめっから性からは排除されてきたというか、性的なものはない存在とされた来た。でも、障がい者も性欲はあるし、性的な存在でもある。講演を聞いて、もっと社会が障がい者の性に関心を持ち、受け入れてくれたならと思ったと。」

もう一つは「出生前診断」についてどう思うかというものでした。

「障がい者の性」、おっしゃる通り。ほんの少し社会のサポートがあったなら、障がい者の結婚だってできるはず。そう私は講演をしてきました。ただ、社会全体が後ろ向きになっている今、誰がその社会を動かす働きをするかということですね。粘り強く障がい者の性に取り組んでいる人たちもいらっしゃいます。でも、やはり当事者と支援者が頑張らないと。

出生前診断が、障がい者を社会から排除しようとするものであることはその通りです。だからこそ、ダウン症の親子の会の方たちも粘り強い運動を続けていらっしゃいます。もっと前、1982・3年ごろの優生保護法(今の母体保護法)から人工中絶の経済的条項を削除しようという動きが広がった時、青い芝の会の方たちと、随分話しあってきたことなどをお話しました。

私は「命を生み出そうといする者は、その命を全面的に引き受けなければと思っています。
健康な子だけがいる、病気や異常のある子はいらないという人は、命を生み出してはいけない」と思っています。だって、生まれてみないと、または育てないと分からない病気なんて沢山ありますもの。さらに、病気や障がいのある人たちが、みんな不幸であるかというと、決してそうではなく、日々を楽しく、希望を持って生きていらっしゃいます。

ただ、私は、出生前診断について、求められれば情報提供をしますが、それを受けるか否かを決めるのは、基本的にカップルのお二人であると思っています。受けろとか、受けてはいけないとか、私の方から強制することではないと。

それと、どこから出生前診断かは難しいことでもあります。今の妊婦健診で行っている超音波診断だって、広い意味での出生前診断です。遺伝子診断はいけない、超音波なら大丈夫という線引きは?

そんなことを改めて考えながら帰路につきました。皆様、お世話になりました。

 

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コメント

障害者の性については、やはり介護福祉士がサポートしなければならない部分があるんですね。先生の出生前診断についての考えがよくわかりました。超音波で無脳症や小頭症がわかるとききました。体重や身長や性別 もわかりますが、確かにエコーは出生前診断ですよね。ただ先生のご意志とは反対に、女性の高齢化がうなぎ登りです。育てる側のことを考えると、ドクターのサポートなしには、出産していいのかわかりません、河野先生のようにサポートをしますよといってくださるドクターはあまりいません、ほとんどのドクターは中絶をすすめますよね、本当に少子化と女性の高齢化を考えると、五体満足の赤ちゃんをのぞみたいけれど、五体満足は差別用語だけれど、女性もドクターもやっぱり五体満足を望みますよね、いけないとおもいますが。少子化=女性の高齢化が顕著になってきて色々問題になる事がありますが。そこらへんのことをきちんとしておかない社会だったから揉めてると感じます。また各ドクターによって見解も違いますよね。産科の規模によっては培養士の責任にもなりますね。

投稿: 愛ちゃん | 2016年3月18日 (金) 10時15分

育てる女側も二分しつつ、ドクターの方にも考え方を二分してるって感じます。着床前或いは出生前診断に対しても二分しつつ、それは大きく少子化対策に比例するし、もちろんそれは中絶の経済的状況の中に実は障害児対策があるとおもってます、お金や知識があれば障害児でも育て上げられる事が金沢翔子さんや全盲ピアニストの方の例がはっきりとでてます。きちんと今考えると大半の産科の先生はダウン症の赤ちゃんを産むことには賛成しないと思うし、サポートにまわらない、次回に期待しましょうだとおもいますが、こういうことをドクターのブログでいってくれるとチャレンジしやすくなるとおもいます。面談室で受精卵がBCの胚のダウン症のリスク率とABの胚のリスク率について説明うけてますが、何%ですよというドクターと、いろいろサポートしますからチャレンジしましょうといってくれるドクターの方が苛立ちが違いますよね、ただやっぱり基準も年齢的に必要な年齢なので私の場合は、気になってしまいます。だから河野先生の指針は素晴らしいって感じます。

投稿: 愛ちゃん | 2016年3月18日 (金) 23時56分

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