若い女性の生理痛と高齢の方の膀胱炎4.
私にとっては二連休ですが、この間はずっとこもってこれからの講演の準備をしています。今、14日の小学5年生への「いのちのつながり-福島のお友だちのこと-」と、17日の性教協の中国ブロックセミナーの「養子縁組物語-性教育に求められるもの-」が何とか出来上がりました。今日仕上げをして、それから次の31日の奈良・生駒での「障がいのある子どもたちの思春期と性」の講演の準備をします。
私は、障がいのある人たちをクリニックでは診てきていますが、性教育について、なかなか大変であることはわかっています。すでにいろいろと質問も来ていて、それがどれも深刻なので、きちんとお答えできるように、頑張ります。障がいのある子どもたちへの性教育を頑張っている人たちの実践にもふれながら、実のあるお話ができるようにしたいと思います。
さて、お正月が明けて、沢山の患者さんが来られる中に、高齢の方も沢山いらっしゃいます。不正出血があるとか、おりものがするとか、痛い、かゆいとか、いろいろなのですが、意外に多いのが、尿の訴えの方たちです。
尿もれについては、この頃テレビのコマーシャルでもされるようになって、大分知られるようになりました。以前からあったのですが、人に言うのをはばかられるという雰囲気で、周りに訴えることもできなかったのでしょう。
ある生理用品のマーケティングの方に聞いたことがあります。生理用のナプキンの市場を調べていて、もう生理がないはずの高齢の方が沢山買われているということが分かったと。調べてみると、もちろん、出血があるのでなく、尿が漏れるのを生理用ナプキンで手当てしていると。それなら、と言うことで、おむつを使うほどではない軽い尿漏れのためのナプキンを作りましょうということになったと。
ちなみに、血液と尿とでは、受け止める物がちがうので。尿漏れには、尿漏れ用のナプキンを使われた方がいいですね。血液ではなく、水様のものの吸収をよくするようにしてあるし、尿のにおいも消すように配慮してありますし。
そして、尿漏れの方には肛門をぎゅっと閉めるキーゲル運動をおすすめします。尿漏れ用のお薬もずいぶん効果がある物がいろいろと出てきています。多くの患者さんに使ってみて、本当に効果があると実感しています。
そして、閉経をしたのちに、膀胱炎になる方がとても多いのですね。膀胱炎は、内科や泌尿器科で治療されますが、どうも思わしくなくって、もしかするとと産婦人科に来てみたと。
それから、閉経後の健康診断で、尿に潜血がある、尿に少量の血液が混ざっているということを指摘されたと来られる方も。
生理がある間は、卵巣から、エストロジェン、いわゆる女性ホルモンが出ています。そのエストロジェンには、子宮、膣、外陰部、膀胱、尿道、口、目と言った粘膜の部分を潤し、保護する働きがあります。その保護がなくなってしまうと、いろいろろな現象がいろいろな所に起こって来ます。目だと「目が乾く」。口だと、のどの奥が「エヘン、エヘン」と言いたくなるような、何か違和感があったり、ちょっとしたことですぐに咳き込んだり。
そして、膣は、粘膜が薄くなって炎症を起こし、真っ赤っになっている人もあります。膣の入り口も尿道の回りも真っ赤の人もあります。そうなると、いやなにおいのするおりものがあったりします。
この話、もう少し続きますね。
患者さんのお連れ合いで、福祉の関係のお仕事をなさっていて、折り紙が素晴らしい男性がいらっしゃいます。毎年、えとを折ってくださいます。今年の猿。顔とお尻が赤くて、ほんとうに「猿」なのです。一枚の紙で、表が金、裏が赤なのですね。待合室に飾っています。いつもありがとうございます。
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コメント
出産後生理のある間の尿もれ、帝王切開後の尿もれにじつは悩んでいて、おばあちゃんになったらどうなってしまうのか悩んでます。また妊娠中、つわりの際に尿もれがありつらかった。体操があるのを地域の保健婦さんに言葉だけ紹介されましたが、是非とも教えていただければと願います。しんどいです。尿もれが怖いです。
投稿: 愛ちゃん | 2016年1月11日 (月) 12時02分