明日は山形です。風工房にて。
北の方は、嵐だとニュースが言っています。吹雪!!私は今日の放課後は大阪伊丹へ。明日の朝7時過ぎの飛行機で山形へ行くのです。どうか、嵐がおさまりますように。飛行機、飛ぶかなあ、飛んでも、揺れるでしょうね。今日の内に東京まで行って、明日早朝の新幹線で行った方がいいのかなあと、考えています。せっかく頂いた機会なのだから、何としてでもたどり着いて、お話させて頂こうと思っています。山形の皆様、よろしくお願いします。
さて、先日の京都での風工房です。斉藤さんとは、24年前、当時メモリアルキルトジャパン、広島での展示会をした時に知り合いました。何だか分からない人に「河野さん、僕はこういう者です」と名刺を出されました。まわり中、HIVの関連のそうそうたる方たちばかりの中で、はて?染物をしているという方。何だろうと。
斉藤さんは、ニューヨークで、エイズで亡くなった方を忍んで作るキルトの展示に出会い、大変にショックを受け、このキルトを日本に持ってきたいと飛んでもない早大な企画を考えた人でした。キルト展は、日本を縦断しました。大変な力で、HIV関連の人たちをつなぎました。
以来、お互い年を重ねました。
風工房に行くので、斉藤さんは、懐かしいキルトを展示して下さっていました。
上は、平田豊さんのキルト。当時、平田さんは、性感染症としてのHIVの感染者、エイズを発症しているとして、初めてカミングアウトし、世間中から大変なバッシングに会いました。そんな中、初めて広島に来て頂いて、講演してもらいました。とても大切な訴えや提案をしてもらいました。その後も週刊誌などでたたかれ続けましたが、感染者の立場で発信し続け、1994年5月29日に亡くなりました。斉藤さんは、平田さんの最後を看取ったそうです。平田さんは、ほとんど見えなくなった目で、斉藤さんの顔をじっと見つめ、そして、「斉藤さん」と。なあに?と答えると、「今日、どこ泊まる?」と言ったのだと。そしてそれが彼の最後の言葉だったのだと。彼らしいと笑いました。
下の写真の右は、輸入血液製剤で亡くなった息子さんの衣類をお母様が持ってきて、キルトを作ってほしいと。松葉づえも作られています。左の写真のキルトは、風工房キルト。じっと見ると、たくさんの鳥たちの間に、たくさんのメッセージが書かれています。「海へもどりたい」「アナタヲワスレナイ」「ネコ好きRくん」などなど。胸が痛くなります。
「沢山亡くなったよねえ」としみじみ話しました。続きはまた。
『河野美代子からだの相談室』
ここをクリックすると私の体の相談室と著書の販売があります。
ぜひ覗いてみて下さい。
| 固定リンク
コメント
心のこもった作品なんですね、飛行機が気になるなら新幹線もいいですね。亡くなられた方々の思いが写真からつたわります。話が変わりますが、前田選手の件悲しいですね。
投稿: 愛ちゃん | 2015年12月 5日 (土) 09時01分
作品の題名を伺って少し思い出しましたが、NHKの昼前ホットワークかなんかで紹介されてました。すきすきR君で思い出しましたが、亡くなられたんですね、かわいそう。頑張って工房続けて下さい。
投稿: 愛ちゃん | 2015年12月 5日 (土) 12時28分
河野さん 24年前の邂逅、そしていま、出会い直し。ありがとう!天狗のように走って、想いを伝え歩いている美代子さんを突き動かすものに、私なりに共感しております。またお会いできますよう。
投稿: 斎藤洋 | 2015年12月 5日 (土) 16時38分