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女性医療保健セミナー4.ピルの副作用

昨日は、呉の人権センター主催のDVの話をしに行ってきました。多くの方に来て頂いてありがとうございました。中には、今、DVで苦しんでいる真っ盛りで、私のクリニックに通ってきている方の顔も見えて、うれしく思いました。その当事者の方に聞いて頂くことが何よりと思います。そう簡単にDVは収まりはしないけれど、でも、自ら意識をもって自分の人生を考える、そう前向きになって頂ければ、と思ってお話をしました。

さて、11月18日まで、15日に行われた女性医療保健セミナーについてご報告しました。それが終わらないうちに、能登の旅だの、彩蔵さんでの忘年会を書いてしまっていました。もう少し、セミナーの話をしければなりません。それはOC、ピルの副作用についてです。

これは、すでに出した表です。

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血栓症の発症率、それは1万人あたり3から9人、妊娠している人の血栓症の発症よりは少ないのですが、それでも、どなたに起こるかわからないものとして、よく知っておいて頂かないと。だから、OCを服用する人には、必ずこの説明をします。


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飛行機に乗った時のエコノミークラス症候群と同じような血栓症ですが、その多くは、足、下腿のヒラメ筋で作られます。それが血管を通って運ばれて胸などに詰まってしまうのですね。だから、早くに見つけ、対応することが重要になります。

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胸などがおかしくなる前に、足がおかしくなるから。片方の足(両方が同時にということは考えられないから)がピンポイントで、ここがおかしい、ここが何かむくむ、冷たい、何か変だというようなことがあったら、すぐに来てね。足の段階で対応することが大事だから。もしもうちに来れなくて、どこか他の医療機関に行ったなら、このカードをそこで出してね、このカードはお財布の中にでも入れておいて。と、私のクリニックの印鑑が押してあるカード、この方はいつから、このOCを内服しています、というようなことが書いてある、名刺大のカードです、それをお渡しします。

もしもそう言って来られる方があると、すぐに至急で血液の検査をし、足の血栓の疑いがある時には、血管外科のある病院に紹介して行って頂きます。頻度は低いとはいえ、どなたに起こるかわからないのだから、そうしっかり説明し、理解していただくことが最大の予防であると考えています。

その上で、今も沢山来られています、受験とぶつかりそう、ベストな体調で受験をしたいという女性たち、月経痛があまりにひどくてつらい、という女性たちにより快適に人生を過ごしてに頂くための処方を続けたいと思っています。 これで、女性医療保健セミナーの報告を終ります。

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コメント

血管外科ってあまりありませんが、循環器科でもかまいませんか?血管外科はあんまりないような気持ちが致します。OCのことやABCCのことなど先生のブログをみて感じるのは命のことを真剣に考えておられるんだなって思ってます、中絶しなくてすむこと、中絶しない命、大変な障害児でも本当は育てようとすれば今の医学であれば、行きられる命がある可能性や原水爆や他の薬物などからお腹の赤ちゃんを守れない可能性など深く考えさせられます、お腹の赤ちゃんのためにも原水爆はいけませんというのはある部分で産科に必要だと思ってます、人工死産や生んだことをなかったことにしたり、中絶にするのは命の否定につながるからこそ、ピルなんだろうなと思うし、反原発なんだと思ってます。すばらしい方だと思ってます。命が短いかもしれないが無脳症の赤ちゃんを育てようとしている現代のアメリカ夫婦やアメリカの小児科や産科の医師の尊し行為はすばらしいし、ABCCは許されない行為をしてきたと思います。河野先生は立派だと思ってます。

投稿: 愛ちゃん | 2015年11月27日 (金) 08時17分

命のことを色んな立場から考えているドクターなんだろうなと感じてます。ピルについても色々しらないことをインターネットでお知らせくださるのは、中絶しなくてもよい命を生み出さない、そのような命を守ることにもつながるからこそ、大事なんだろうなと感じつつも、被爆者としてABCCのことをゆるせないからこそ反原水爆を唱えているのは、結局産科ドクターが思い障害児の命を絶つことにたたされるのが職責になる、それは本当は赤ちゃんをきちんと生んで育て上げてほしいと願う産科ドクターの本当の職責から外れてしまうから、ピルや反原水爆なのでしょう、産科ドクターこそ非難の的になるのは避けたいというのが本心なんだとつくづく感じながらも、たとえ命が短くなりそうな無脳症の赤ちゃんを育て上げようとしている極少数のアメリカの小児科・産科ドクターにも通じる河野先生の正義感は全うだと思ってます。命が生まれたことでいつも感じるのは、本当は様々な理由での養育放棄や人工死産や中絶がなくなってほしい、できれば育て上げてほしいと思ってます、重い障害があるなら、在宅で療育できる環境をどの子もカンパに頼らずつくることこそ幸せなんだと思ってます。本当にABCCは言語道断の組織だと河野先生のブログを読んで感じてしまいます、本当にどの赤ちゃんも家庭で育て上げてほしい、育て上げられないなら、ピル。赤ちゃんが重い障害があり短命になってしまうから反原水爆、本当に筋がとおりますね。

投稿: 愛ちゃん | 2015年11月27日 (金) 14時20分

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