女性医療保健セミナー1.オリンピック出場選手のピル使用率など
昨日は朝から夕まで女性医療保健セミナーに参加しました。
さまざまの演題で最新情報も含めて、たくさんの勉強をしました。
勉強の後の懇親会では、厚生労働大臣表彰や、家族計画協会長賞を頂いた方のお祝いをしました。女性医療保健セミナーは、避妊教育ネットワークとして、思春期教育、性教育等に取り組んでいる全国の産婦人科医で、2005年に設立。今では106人の会にまで成長しました。年二回のこうした研修会と、その他思春期学会や性教育指導セミナーなどで集まっては貴重な情報交換や勉強をしています。
その設立当時からずっとお世話をして頂いている後藤さんも家族計画協会長賞を受賞され、設立当時お世話をしてくださった方々も懇親会に沢山駆け付けて下さいました。懐かしい方々にお会いできて、うれしかったです。
今回の会では、まず北村邦夫氏から、発表されたばかりの「2014年度衛生行政報告例(母体保護関係)」の報告がありました。人工妊娠中絶は、日本全体としては減り続けてはいるけれど、その都道府県別や年齢別の中絶率の発表、経口避妊薬(OC)や月経痛の治療薬として保険適応とされている卵胞ホルモン・黄体ホルモン混合の製剤でOCと同じ成分の物)LEPの販売数と中絶率の相関など、興味深いいろいろな分析がありました。またここにもご報告しますね。
その後、青森の蓮尾先生の「OC/LEPの適正使用のための基礎講座~こんな時どうする~」のお話。さらに富山の種部恭子先生の「更年期女性に対するホルモン療法」のお話がありました。
その一部です。
OCのメリットは、自分のスケジュールによって、出血(生理)を移動させることができるということ。今も、私のクリニックには、高校受験や大学受験を控えて、月経の相談に来る人たちが沢山来ています。修学旅行も。(そうそう、高校の修学旅行で、パリとドイツに行く人たちも複数来ていて、なんと豪華だねえと言っていたのですが、今回の事件で旅行がどうなるか心配です。)
オリンピックに出場したトップアスリートたち。北京オリンピックの年の2008年、欧米の選手は、ピル使用率が83%。ところが、ロンドンオリンピックの年2012年、日本の出場選手の内のピル使用者は2%にしかすぎませんでした。(日本臨床スポーツ医学会2012年 能勢ら)その差を一体どう見るか、など。まだまだ興味深い話を続けますね。
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コメント
東京オリンピックで選手育成のために実はピルが話題になっていて、選手生命を奪いかねない話をNHKでやってましたね、面白いはなしです、いくら今は優秀でも十代二十代で骨格がぼろくなるというトレーニングではメダルが狙えないなんて、かわいそうです。ところで高部愛さん、リハビリデイに通いながら、生活保護でもつかってもよいから本当は生んでほしい。自然に妊娠できるのは素晴らしいと思うからこそ、ありがたみがいまはあります。どうか、そうはせずに命を大事にしてほしいと願ってます、そしてできるだけ家庭で頑張って育てれば薬物なんて手をださないよね。どうか命と自分を大事にしてほしいと願ってます。
投稿: 愛ちゃん | 2015年11月16日 (月) 12時30分