育鵬社の公民教科書について。
広島性教協の例会での「中学校歴史・公民教科書の中の性と生」から。
まず、びっくりしたのが、育鵬社の公民の(歴史もですが)教科書の表紙に、あのフジ産経グループの目玉マークが記されていることです。大きく写真に出すのは、本当はいやなのだけれど、見えやすくするために。表紙の左下にあります。
ちなみに、マイナビニュースからの転載です。
そうなんだ、私が知らなかっただけかもしれないけれど、フジ産経グループがお金を出して作っている会社なのですね。
そもそも、新しい歴史教科書を作る会が集合離散して、今日に至っているグループ。ウィキペディア「新しい歴史教科書を作る会」には、うんざりするほど記述されています。解任だの、名誉棄損だの、裁判だの。そして、
そのウィキペディアの一部のコピーです。
『またつくる会によれば扶桑社から版権の移動について相談するとしていたが[18]、扶桑社は採択した中学校のために2010年度まで使用されている『新しい歴史教科書』については、継続して扶桑社版が供給することになった。また扶桑社の教科書事業子会社としてフジテレビが3億円を出資して「育鵬社」を設立(社長は扶桑社の片桐松樹社長が兼任)し、そこから教科書改善の会が編纂する教科書を発行することになった[14]。』
ああ、3億円も出している、だからフジテレビのロゴなんだと分かりました。それでも、堂々とそのロゴを教科書に出すのはすごいです。
そして、この教科書は、完全に日本会議と安倍内閣の宣伝媒体であるといってもいい、それが教育の場で行われているということなのですね。安倍首相の写真がことあるごとに出てきます。だからでしょうか、こんな露骨なページも。左下のポスター、自民党、公明党、そしてどうして維新の会?石原氏は維新から次世代の党になったはずだし、選挙に落ちて政界引退しているはず。それは、2014年のこと。右上のグラフが2015年1月のものだし、十分に時期的に間に合うのに、それより古いのを出すなんて、どうしてなのでしょう。
写真ばかりになりましたが、その中の記述について、またお話しさせていただきます。
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コメント
いまや、一新聞社や報道局が教科書を政党と一緒になってテキストをつくるんですね、中立的なテキストではないんですね。びっくりです。
投稿: 愛ちゃん | 2015年10月29日 (木) 14時07分
河野先生の解説は何時もながら舌をまきますが、新規参入の教科書会社が新左翼なみの内部抗争をひろげてるのは子供たちには百害ですね。政治・経済の最近の教科書はどれもみな写真ばかりつかっているのを他社の公民の教科書をみて感動しました。私たちの時代の政治・経済の教科書は写真はどれもたくさん掲載されてません。
投稿: 愛ちゃん | 2015年10月29日 (木) 22時41分