「かなわ」の夜。
私は平和公園を通って通勤しています。先日帰り、びっくりしました。かき船かなわが営業を開始しています。まだ招待客らしいですが。なんと、煌々と灯りがついて、中が丸見えです。
着物の女性が忙しく動きまわり、招待された人たちが高級料理を食べ、酒を飲み、大騒ぎしているのが丸見えなのです。明る過ぎて、まぶしいほどです。私はアイパットなので無理ですが、ちょっと望遠の付いたカメラなら、アッ、だれだれさんとだれだれさんが酒を飲んでるということが一発でわかり、写真も撮られるでしょう。
これだけ中が丸見えの料亭も珍しい。
「平和公園をながめながら、しみじみと酒を飲む、そして平和であることをかみしめる」とコメントを寄せた人がいますが、バカなこと。平和公園は真っ暗です。明るい中からは、暗い平和公園が見えるわけもなく、暗い平和公園から、明るい中がこれだけ見られていることに気づかないのでしょう。
私の写真の右端のボーと明るいのが、高校生たちが原爆瓦を河原で発掘し、建てた「原爆犠牲ヒロシマの碑」です。高校生たちは、この碑の前に、料亭が作られ、人々が酒を飲んで騒ぐのが耐えられないと訴えました。
世界遺産である原爆ドームのバッファーゾーン内であることに反対の訴訟がされていますが、このかなわは昼に見るのでなく、夜、料亭として使われている時に見るべきですね。
バッファーゾーンであることもさながら、私は平和公園をこれだけ明るく照らしながら、おそらく接待として使われるであろうこのかき船が、かつてこの地にいた人たちが原爆で全滅させられたこと、その人たちの慰霊のために作られた平和公園であること、だから、夜も暗いままに保ってきたことなど、もう忘れられているのだろうと思いました。
「かき船は江戸時代から続いている文化である」「この地にもかつてかき船があった」とかなわの人が言っていると報道されましたが、当時の船は、行ったり来たりの動く船でした。こんな、固定されたもの、文化としての船といえるのかと、以上、私の私的な感想です。
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コメント
私はかなわに深夜に飲食店を開く方が平和ぼけかもしれませんね。節度がありません。従姉妹ですが、河野先生のなにげない予告のとうり、切腹を19日に行い、レディがうまれたそうです。お騒がせしてすみません。いとこと行き方や考え方が大人になっていくうちに違ってきてしまい不通状態でしたが、無事にうまれたそうです。すごく私より不器用な生き方をし世の中から取り残されちゃうタイプだったのですごく気になってました。幸せになって欲しいと願ってます。河野先生の担当の方も幸せになって欲しいと願ってます。河野先生の担当の方もいとこもまだ切り口が痛むとおもいますが、共に頑張っていけたらとおもいます。
投稿: 愛ちゃん | 2015年9月27日 (日) 11時12分
マンションの高さや野外広告等に制限があたっと思いますが、これは酷いですね。どこが船なんでしょうね?
誰が見ても船には見えず、むしろ川の中に造った建設物に見えますね。
どこかのマスコミが、何に見えるか平和公園を訪れる人にアンケートすれば思い白いですが、広島の保守政治は、昔から自民党の中央政治の縮図だと感じてますから、無理でしょうな。
先日に、鬼怒川でに河川決壊で、太陽光発電の施設のために自然堤防が削られて越水したような報道がありましたが、どれくらい削って高さがどうなったかの具体的な報道がないのでなんともいえないですね。
この河川決壊では、国土交通省は流域での降水量から堤防が越水や決壊する可能性は警告したのか、誰も問題にしていないのが不思議です。
広島でも国土交通省がこれを許可しましたが、高潮の時に大雨が降れば、河川の水位が上昇し流速も早くなります。
このかき舟の船底の形は、水の抵抗をかなり受ける形ですから、堤防の高さ近くまで水位が上がり流量も多く流速も早くなれば、かき舟が河川の流れを大きく阻害して、越流をするかもしれませんね。
船の形状と、固定していることで、河川災害時にどのような影響がでるのか、はたして検証したのでしょうか?していないでしょうね。
日本の経済界が、軍需産業で儲けるように政治も行政も動いているのと同じような構図に見えてしまいます。
投稿: やんじ | 2015年9月27日 (日) 15時03分
かなわには幾度か、行ったことがありますが、店の中は
普通の建物と変わらない印象しかありません。
わざわざ、平和公園近くに持って来る意味は全くない
と感じています。
皆様に顰蹙を買いながらも、営業する店の方のモラル
及びセンスの両方を疑います。
料亭としてみても、そんなに良い店とは思えないのですが。
投稿: ロマンスグレー | 2015年9月29日 (火) 15時07分
「ヒロシマの碑」と目と鼻の先にあるのに非常に違和感を持ちました。係留代は年間30万円だそうです。河岸緑地に業務用ガスボンベ11本格納されているそうです。電源施設も大きいですね。夜の写真は目だちますね。「かき船」問題を歴史的な視点も加え考えてみたいものです。写真をブログ紹介とともに転載させていただきました。「黒柴こたろう&ヒロシマ・平和・教育・趣味のブログ」
投稿: こたパパ | 2015年10月 6日 (火) 23時37分