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「どうかいのう」

 その二次会で、つい私は調子に乗ってというか、会話の成り行きでもあったのですが。私が悪戦苦闘している性教育の事を少しでも知って戴きたいと思って。

「一回の性交で妊娠する確率は?ここに100人の妊娠可能な年齢の女性がいたとして、みんなが一回ずつして来たとして、さあ、何人に妊娠が成立するでしょう。周期的には、生理中の人も、前の人も後の人もみんなぐるりといたとして」

「4月1日のエイプリルフールの日の性交で妊娠したとして、出産の予定日は?いつまで妊娠が中絶が可能でしょうか?」

 このブログでも話して来たことなのですが。皆さん私のブログを読んでいらっしゃるわけではないので。

 そんな問題を出したのですね。そして、そんなことをちゃんと若い人たちに知ってもらいたいのだと話しました。こんなことを知っていても、何の害にもならないはず。でも、そんなことを教えることが過激な性教育だと言われることも。
 その翌日の講演にいらっした、実際に学校で性教育をなさっている助産師さんお二人とも、学校では、「性交」という言葉をつかえない」とか、避妊については話をしないでください、中絶もしてはいけないことと教えて下さいなどと制限をつけられるのだという話を聴きました。

 実際、その避妊の話はしないでくださいという学校の出身の大学生が、女性を妊娠させて、そして母親が避妊の話などをしていなかった、教えていなかったと泣いたということも私は知っています。

「いのちの大切さ」を教えることは、「中絶は殺人」ということを教えることとは違うと私は考えています。「中絶は殺人」と教える前に「性は妊娠する行為」ということをしっかり教えないと。そもそも行動している若者たちは、自分が又は相手の女性がこんなに簡単に妊娠するとは思っていないのです。

 それを教えないで「中絶」だけを「殺人」と教えていると、いざ妊娠したとき「中絶はいや」「赤ちゃんを殺すのはいや」となるのは当然でしょう。そして、妊娠してしまったときには今度は「中絶は殺人」と教えて来た周りの大人たちは「おろせ、おろせ」の大合唱になるのですよ。

 そして。もう済んだので、ここでもいいますが、この度の広島市内での講演は、市教育委員会の後援が付きました。私の講演に教育委員会の後援が付くなんて、びっくりなのですが。でも、条件があって。「指導要領をはみ出さないようにしてください」ということなのですね。今回の講演は「家庭での性教育」であって、大人対象です。保護者に向けての話に「指導要領」っていったい何なのでしょう。そして、私が使ったスライド原稿をプリントした物を後提出することも条件です。私は、まったく悪いことをしているわけではないので、スライドを検閲されても全然かまわないのですが。

 参加者から、私は学校からの要請にどうしているのかと聞かれました。「性交」や「セックス」という言葉を使わないで下さい、避妊については話をしないでください、中絶は殺人と教えて下さい、そんな条件を付けられると、私は話ができないのでお断りするしかないのですね。ごめんなさい、私にはできませんと。

 今回の選挙の結果で、ますますこれら「性教育バッシング」は進むでしょう。もう、この国は、行く所まで行くしかないのかと思っています。その時に国民がしまったと気づいても、もうおそいのですが。

 さて、昨日の最後に言った「どんなときにでも使える広島弁」は、あはは、「どうかいのう」ですって。

 久しぶりに会った人にも「どうかいのう」、失敗したときにも「どうかいのう」、田舎から出てきて高いビルを見上げても「どうかいのう」、景気や健康をを聞くときにも「どうかいのう」、人が歌を上手に歌っても「どうかいのう」、そろそろ帰らなければというときにも「どうかいのう」。食べた物がおいしい時もまずい時も「どうかいのう」。確かに。まあ、女はつかえないので、さしづめ「どうかいねえ」でしょうか。こんなことで盛り上がったのですよ。

 クイズ王の桜井さん、まあ、楽しくって「どうかいのう、⑦パパをすっかり食ってしまったではないですか」。

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コメント

クイズの一番目の答えですが、たぶん30~35%の女性が妊娠できると思います。この様な類題をどこぞの大学の逆報告のセミナーでも、基本問題として我々にだしてました。これは基本問題なんだと改めてびっくりします。保健体育は座学も実技も嫌いですが、嫌いだから、苦手だとは思わないような教育を生まれてくる赤ちゃんにしてみたいです。私はめちゃくちゃ嫌いだから苦労したなと感じます。保健体育なくなってほしいとかんじてました。

投稿: 愛ちゃん | 2014年12月16日 (火) 14時52分

だからこそ 家庭での性教育が必要ではないかと思います。
 子を産んだ母親なら なぜ子どもができるのか?生まれるのか?
 当然 その後の避妊なども
中には避妊せず 妊娠するに任せる人もいるかも?ですが。大方は 避妊の必要性を 知っているはずですもん
父親も同様

 だから 家庭での早い段階での教育が必要だと思います。
 学校が禁止事項が多いってことなら 学校まかせだけではダメですもの 

投稿: はるめ | 2014年12月16日 (火) 15時07分

性教育の問題の答えが気になります。
教えていただけますか?

投稿: | 2014年12月16日 (火) 16時07分

先生のお話とても参考になりました。

知人にこう言う人がいます「うちの子、子どもを育てるタイプじゃないけいね!」と。
娘さん、早くに結婚、二人の子ども授かるが離婚。父親へ長女、母親に次女と姉妹離ればなれになり
母親、つまり娘さんは、育児放棄です。
まだ若いのでいい人と暮らしているらしくて、
知人が孫をみてます。

ちゃんと性教育したのだろうか
子どもを育てる責任について教育したのだろうか、疑問に思いました。
犠牲になってるのは子どもです

また先生の記事をまめに読ませていただきますね!
ありがとうございました。

投稿: ぎぢえ | 2014年12月16日 (火) 19時30分

自民党は、議席数を減らしているのに、また公明党と合わせても減っているのに、どうして勝ったといっているのか。
今のマスメデイアは、ほとんどが政府応援報道ですね。
明治以降、日本万歳と言ってきた国民は、戦争は兵隊さんがやっていると思ったら、気がつけば赤紙召集で、親兄弟子供が国によって殺されるようになるとは思わなかったでしょうね。
若い人たちこそ、自分たちの将来を決める選挙であり、選挙は、政府与党を評価するだけでなく、これからの日本のあり方、それは自分の人生を決めるものだと、どうして分からないのか不思議です。
学力テストの読み書きができるA試験の成績はよくっても、理解力などを求めるB試験の成績が低いのが理解できるのかも。

投稿: やんじ | 2014年12月17日 (水) 14時51分

愛ちゃんさま
正解!です。はい、一回の性交で妊娠する確率は30%。これについては、また日を変えて改めて書きますね。もう一つの答えはまちがっていますので、ここには載せません。それもまた改めて。こうのみよこ

投稿: こうのみよこ | 2014年12月18日 (木) 08時41分

はるめさま
そうなのですね。同時に私は、学校教育をも変えたいと思うのです。30年経っても全くダメで、むしろ後退しています。これは全体の政治状況と連動していますので。こうのみよこ

投稿: こうのみよこ | 2014年12月18日 (木) 08時43分

お名前がありませんが。
はい、必ずお答えを書きます。30%はもう愛ちゃんさまのお答えの所に書いています。もう一つですね。こうのみよこ

投稿: こうのみよこ | 2014年12月18日 (木) 08時45分

きぢえさま
楽しかったですねえ。まだまだお話ししたいことは一杯あります。そんな現場の状況を知っていた抱きたいのですね。また、お会いできればと思います。こうのみよこ

投稿: こうのみよこ | 2014年12月18日 (木) 08時49分

やんじさま
私は、そんな教育の成果が着々と上がっているのだと思います。自分で物を考えないこと、上から言われることはなんでも従うこと。戦士を作る教育をしているのだと思います。いい加減、みんな目覚めなけれ゛はならないのですが。こうのみよこ

投稿: こうのみよこ | 2014年12月18日 (木) 08時51分

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