思春期学会
私は、今日の診療後はすぐに新幹線に乗って筑波に行きます。今日から思春期学会の総会、学術集会が開かれます。そこで私は一般演題2題の発表と一つのシンポジウムのシンポジストを勤めます。
その準備にここ数日追われていて。昨夜も遅くに友人から電話がかかって来ました。今家?
その準備にここ数日追われていて。昨夜も遅くに友人から電話がかかって来ました。今家?
と聞かれたので、ううん、まだクリニックと答えました。何しよるん、こんな時間まで!というので、実は・・・。と話ました。そしたら、
「それ見んさい、そんな仕事があるのに、カープなんかに行って!」と言われてしまいました。
全く、その通りなのだけれど。それは分かっているのだけれど。
もう、スライド作りが大変で。大筋はできましたが、仕上げは、今日の新幹線の中での時間にかけています。全く、もう、お尻に火が付かないと何事もしないもので・・・。
今日はそのシンポジウムの抄録をアップしますね。私は今、どんなことを言いたいのか、それを凝縮しています。
『
「それ見んさい、そんな仕事があるのに、カープなんかに行って!」と言われてしまいました。
全く、その通りなのだけれど。それは分かっているのだけれど。
もう、スライド作りが大変で。大筋はできましたが、仕上げは、今日の新幹線の中での時間にかけています。全く、もう、お尻に火が付かないと何事もしないもので・・・。
今日はそのシンポジウムの抄録をアップしますね。私は今、どんなことを言いたいのか、それを凝縮しています。
『
第33回
日本思春期学会総会・学術集会
シンポジウム「思春期のリプロヘルスの最新情報」抄録
「トラブルを予防するために必要な知識
~子どもたちに伝えたいこと~」
広島市河野産婦人科クリニック
河野美代子
日常の診療の中で出会う若者たちは、ネットを中心とした性情報に触れていて、多くの事を知っているかのように見える。が、その実は無知である。
また、当クリニックのデータでは、10代の女性の性交の相手の男性の半数は社会人であり、妊娠の相手も半数が社会人である。中学生の妊娠の相手は中学生か社会人、高校生の妊娠の相手は高校生か社会人である。
社会に出ると、性を正面から学ぶ機会はなく、ネットや雑誌、アダルトビデオなどから正確でない情報を学ぶこととなる。演者は知らないまま行動を取ることの悲しさをいやというほど見てきた。学生の間にどれだけのことを学び、力をつけておくかが大切である。
まず「からだ」を学ぶこと。排卵や月経などを学ぶだけでなく、以下を男女双方に。
①.月経周期の数え方
②.月経痛のメカニズムと対応法
③.妊娠週数・月数の数え方
④.いつが出産の予定日か
⑤.いつまで中絶が可能なのか
例えば月経周期は月経の始まり(終わってでなく)から次の始まりの前日までで、25日から38日までを正常周期ということを知っていれば、不順だと悩む人は少なくなる。また、若者の拠り所となっている安全日危険日があてにならないことも分かるであろう。
また、いまだに月経痛を我慢させられている少女は後を絶たない。毎月をいかに我慢させるかでなく、いかに快適に過ごさせるかと発想を変えなければ。
演者は③・④・⑤を知っていないために中絶の時期を失し、さらなる悲劇となってしまう場合を多く診ている。
⑥.男性については、ベニスのサイズ、包茎、マスターベーションなど、知らないが故に若い男性の悩みとなり、人生を左右することにもなりうることを正確に伝えておきたい。
⑦.若者がもっとも無知であるのは「性は生殖である」こと。性交とは、妊娠する行為であること、これをしっかりと伝えたい。たとえ一回でも妊娠はするものであると。
⑧.ゆえに「避妊」も教えたい。多くのカップルが沢山子どもを産まなくなった今、ほとんどの人がいつかは避妊が必要になる。それぞれ時期は違っても。避妊を教えると興味を持ってしたがるであろうという人がいるが、とんでもない。「知らないからこそ気軽に行動をとってしまう。きちんと知れば知るほど行動は慎重になる」ものである。
避妊を教えず、人工中絶は殺人であると脅しておけば、若者たちは性行動を取らなくなるであろうというのは、若者の事を知らない人が言うことである。知った上で賢く行動をして欲しい。性は一生の事である故。
⑨.性はいやらしいもの、怖い物ではなく、性は素敵なもの、素敵な性が実行できる素敵な大人になってほしい。そんなスタンスで伝えたい。』
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コメント
はっきりいって、高校の保健体育って大人の都合のいいようにされてないか、十代の少女が本当に知りたい情報が先生という権力者が内容量を学校のレベルによって変更されてないか、今一度冷静に考えてみたい、結局先生って校長と間では労働者だから都合よくかえるんですよね、今産婦人科の外来でおこっていることをつたえるには本当は、保健体育の授業で、避妊教育義務意識や高度生殖外来の現実を結局おしえるには、産婦人科医が高校教育三年のなかでしっかり常勤にしてコマをもつべき。セミナーでは教えるべき内容ではないと思っています。本当に避妊に対する知識も、高度生殖外来に通うための知識も、日本は必要。悲しくなります。
投稿: 愛ちゃん | 2014年8月30日 (土) 11時29分