日本の少子化について。
先日、臨床産婦人科医会で、「わが国の少子化を考える」という講演を聞きました。演者は吉村泰典先生。前慶応大学教授、現在名誉教授、内閣官房参与です。
大変面白い講演でした。その中の私が興味を持った一部のご紹介をしますね。
2012年の日本の女性一人が産む子どもの割合は1.41。男性は産みませんので、2.0以上でないとどんどんと人口は減少して行きます。高齢化社会を迎え、老人を支える若者がいなくなるということは、前から散々言われてきましたが、それでも、これまで有効な手立ては取られていません。
吉村先生のお話しに出て来たスライドがとっても欲しかったですが、その後自分で統計や図表を探しました。
少子化の要因は
1.女性の社会進出、キャリア形成
2.未婚化(私はこの言葉は独身化というべきと思います)
3.晩婚化・晩産化
であると。女性の平均初婚年齢と出産年齢の上昇はきれいに相関しています。2011年の女性の平均初婚年齢は29.0歳。平均初産年齢は30.1歳。
なぜ女性たちは出産を先送りして来たのか?に、吉村先生は
○いくつになっても出産は可能だと思い違いしていた
○キャリアをある程度つけて生活設計ができてから、出産を考えようと思っていた
○30歳前後に出産・子育てしながらキャリアを積む自信がなかった
と言われます。
今、産婦人科界では、出産には年齢の制限があるのだから、早く産むようにという啓発をしなければという主張が大変強くなっています。
私は、そうは言っても・・・。産んで育てる環境が整っていますか?環境を整えることこそが、産みくても産めない人が産むようになるための支援であると思うのですが。個人にいくら早く産めと言ったって・・・。
保育所を早く作れ、待機児童がいなくなるように、また、学童保育が全然足りない、など散々言われています。でも、ちっともこれらの問題は解消されません。
他にも今の社会の問題をいろいろと見たいと思います。
これは、今の社会に広がっている「非正規雇用」の問題です。正規雇用の男性と非正規雇用の男性とでは、結婚している率がこんなに違います。
日本の経済の発展のためとして、非正規雇用なるものが広く採用されました。その社会の雇用の形態が少子化の一因であるとも思います。この問題、まだまだ続きます。
『河野美代子からだの相談室』
ここをクリックすると私の体の相談室と著書の販売があります。
ぜひ覗いてみて下さい。
| 固定リンク
コメント
河野美代子先生が吉村先生の話をだすのはびっくりしましたが、私も非正規雇用を続けていますが、非正規雇用の質の問題もあるのでは、普通の非正規雇用で到底結婚を考えられる状況じゃないが、専門資格をもちながら専門業務に従事して自宅通勤してる男性で貯金がかなりある方じゃないと非正規でも結婚できないから何回もトラブルを抱えながら相手もかなりチェンジしてます。私も介護福祉士をとらないとなかなか仕事が安定しないから一発でとるようにしてきての苦闘です、キャリアが本当に自信がなく職場がめちゃくちゃに不安だからどこ場に行き場ながなく、貯金しなきゃいけないから高い私立の保育園や幼稚園にいれないといけないから結局三十代まで伸ばしちゃうし、メンズの幼稚さが目立つから同世代は無理だと切り替えるのに時間かかりました。正直、同世代だと不安定雇用に従事しながら、メンズの幼稚さは虐待の土台をつくるもとかなと主人と結婚するまで考えていました。本当に河野美代子先生も吉村先生もあたってると思います。本当に不安定雇用なのにどこにも相談する場がなく、労組に婦人担当部がなく、婦人部あってもこんな問題を語る場がないから通えない。だから河野美代子先生に人生相談したくないけど人生相談みたいなコメントのこしてごめんなさい。本当に呆れ返ってます。労組ってもっと労働者の痒いところに届く存在であるべきだとかんじますが、フランスやイギリスみたいに出生率あげるには労組しっかりしてほしいし、労組に対する性教育ってしてほしいとかんじます、本当に雇用と保育園密接です。ちなみに吉村先生は担任じゃないです。
投稿: 愛ちゃん | 2014年6月 4日 (水) 09時31分
団塊Jr.の男子正社員率はさがってるから仕方なく、団塊Jr.の女子は一回りも二人周りもある男子と結婚しなければならず、また両方また老化してるから着床率や妊娠維持率が低いことって現実なのに対処療法しかないからこそ、保育園や幼稚園や学童も拡張しなければならないのにどうするのかなとぼやきながらもやっぱり職場内保育所って大事なのに、そういう細かいことを労使関係に求めていきたいとおもって、組合の執行委員長と執行委員に相談したら、そんなのは組合の仕事じゃないといわれました、組合の仕事は解雇撤回闘争のみとあっさりとことわられました、結婚できない人もいるから組合の邪魔だといわれた。本当に全く労使関係が正常ではないです。こんな労使関係や雇用関係だからますます少子化すすむとかんじます、団塊Jr.の未婚率と高度生殖率は高いのはそんな理由だと私はかんじます、呆れ返って生活しながらも新規巻き直しをはかりますが、河野美代子先生に無理させてしまってすまないなっておもいますが、ありがたいです。感謝に絶えません。本当に雇用と労使、労組きついです。
投稿: 愛ちゃん | 2014年6月 4日 (水) 10時43分
保育所などの施設や学童保育は、ある意味、社会福祉でしょうから、その福祉は切り捨てる政治をしているのですから、問題解決にはならないでしょうし。
行政で働いている人達の収入はとても多いのですから、生活がギリギリで子育てしている人の気持ちに寄り添うことはできないでしょうね。
非正規雇用は、本来は一時的な雇用であり専門的な仕事をする人が対象となるべきで、その収入は正規雇用の数倍であるべきです。
しかしながら、今の非正規雇用は、使い捨ての奴隷労働者であり、収入も少ないから将来に希望が持てず、希望が持てない将来に結婚や子育ては、とても難しいでしょうね。
政治では、若い人の負担を少なくし、高齢者の負担を大きくし切り捨てるように進んでいますが、その中身は、国家への収入を弱い人から多く徴収し、そのお金は、今の自民党政権になってどんどんできているなんちゃら協会の天下りに使われてはいないでしょうか。
大企業や公務員が優先され、そこでの正規雇用が優遇され、その人達だけが、結婚し子育てできる社会にはなっていないでしょうか。
出生率を求人倍率のように、中身に関係の無い数字で見るのでなく、結婚し子育てしている人の年収別や職業別(企業の大きさ)での数字を見てみたいですね。
ところで、求人倍率を精査すると、世の中の景気は悪くなっているようですね。10%の消費税にするための、風評では?
投稿: やんじ | 2014年6月 4日 (水) 11時29分
合計特殊出生率が上がったという発表は、理由がいくつかあります、夫婦ともに大企業の正社員で妻が専業主婦が上がっただけでは、自分の周りでは、団塊ジュニアはひきこもり、自閉症やオタクが多い上、非正規雇用、とても出産どころじゃないとかんじます、また妊娠を目指しドクターと闘う夫婦は常に団塊ジュニアだとおもいます。本当に団塊ジュニアできちんと結婚して一年以内に出産をできるのは大企業従業員しかいませんそれもすべて妻が専業主婦です。非常に馬鹿らしいとかんじます、また私どもがいた組合の構成員は団塊の世代で、とても結婚どころじゃない方々が多くきちんと結婚されてない方や性教育すら受けられない方が仕方なく事実婚で出産をむかえ、子供はとうてい高度生殖なんかできないから私は知らないといわれてきました。結婚や出産は組合に相談するのが筋だ、組合はみとめないといわれ議論がとまりました。つまり団塊ジュニアにはきちんと結婚できない方々も多いのは周知ですが、女として生まれたなら母親になりたいからこせ自己決定権を理解してほしい一心で組合をでました、非常に団塊の世代と団塊ジュニアの問題は大きいです。
投稿: 愛ちゃん | 2014年6月 4日 (水) 18時07分