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2014年「ヒロシマ平和の夕べ」⑦平和講演1.

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 今年の1月28日からとぎれとぎれに掲載し、2月5日の⑥までで中断していた、今年の「8.6.ヒロシマ平和の夕べ」の続きをやっと再開いたします。今年のプログラムが、整ってきました。

 メインの「平和講演」をお願いしていた方から、了解のお返事が来ました。待ちに待ったお返事です。大変お忙しい中、なんとかスケジュールを調整して戴いてのお返事です。

 その方は、ジャーン!!発表いたします。

落合恵子さん」ですよー。

 もう、うれしくて。

 今日は、落合さんに出したお手紙を掲載します。「ヒロシマ平和の夕べ」が何なのか、それを皆様に分かっていただくためには、この方法がいいのでは、と思いまして。以下私の手紙の引用です。


落合恵子さま

 記録的な暑さの夏の後、あっと言う間に秋を追い抜いて、厳しい寒さとなりました。

落合さまには、大変な激務の中、ご健勝のこととお察しいたします。新聞などで拝見させて戴いています。

私は、広島の産婦人科医河野美代子でございます。落合さまには、以前から大変お世話になりながら、失礼ばかりして申し訳ないことでございます。

 私は、その後も変わらず産婦人科の町医者を続けています。一方で、「8.6.ヒロシマ平和の夕べ」の実行委員、呼びかけ人の一人として毎年86日に集会を、また、それ以外にも、講演会、研修会、学習会などを随時してまいりました。

来年の8.6にはぜひとも落合さまのお話を聴きたいと、実行委員みんな熱い思いを持っています。その思いをお伝えしたく、この手紙を書かせていただきます。

 私たちは、ヒロシマの地において、かつてもう40年以上も前に被爆者青年同盟という学生運動の一角で活動していた者が、時を経て、今の社会情勢、憲法が危機迫る中、このヒロシマ何かをしようと集まった者が中心となっています。

 その後に新たな人たちも加わって来ました。幼児期に原爆孤児となり、その後生きることに精一杯だったという者、お兄さんが当時広島二中の生徒で、その日のうちに亡くなったものの、焼け焦げた真っ黒な弁当箱が残り、それを原爆資料館に寄付した人もいます。

 爆心地近くの電車の中で被爆し、奇跡的に生き残った、電車内被爆者の方もいます。今は田舎に篭り、牛を飼いながら仏教の勉強をし、僧侶になったものもいます。

 東京から実家に引き上げ、一緒に帰った障がい者の妻を介護しながらこの会の実行委員に加わっている者もいます。被爆ピアノを修理し、全国に被爆ピアノを持って行って演奏会の活動をしている者もいます。学生運動から引き続き労働運動を粘り強くしている者もいます。

 さらに、落合さまもきっとご存じと思いますが、元日大全共闘の議長をしていた秋○明○さんは、今故郷に帰り自動車修理工をしながら小学生の息子さん
(昔の彼にそっくりです)を育てています。彼も私たちの大切な実行委員の仲間です。

 時を経る中で、みなそれぞれの人生を生きて来ました。私は産婦人科医ですが、かつて被爆二世として、何らかの被爆者のことに携わりたいと、広島大学の産科婦人科の染色体研究室に入りました。そこでは、様々な近距離被爆者の方とその子どもたち、さらにその子たちの染色体分析を行いました。

 当時、
ABCCが多くの被爆者の染色体の分析も行い、さまざまなデータを出していましたが、それらはすべて英文の論文で、国内向けには発表されていませんでした。それらの論文を読むうちに、明らかに被爆者の子、または孫に (クラインフェルターなどの)染色体の異常が多いという論文もありました。

 被爆者にさまざまな結婚差別などがあった状況で、誰に向けてそれらの情報を開示するかという難しい問題もあったでしょうが、ただひたすら「何も異常はない」とする発表に強い違和感を持ったこともあります。今、福島では広島と同じような状況が繰り返されようとしています。

 私たちが「そろそろ何かしようや」と集まり、そろそろと始めた会ですが、6年経った今、年々参加する方も増え、市民の方に期待される会になってまいりました。

(この項、まだ続きます。)

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コメント

有名な作家さんともお知り合いな河野美代子先生のご見識は素晴らしいとおもいました。また、各大学病院の産婦人科のに遺伝子検査室があるのはしりませんでした、また遺伝子検査の研究を懸命にされてきた河野先生だからこそ反原発なんですね、また、出生前診断や遺伝子診断を表面的にはやわらく否定する記事が朝日新聞にのってますが、被爆者の問題や福島の問題を考えると必要悪です。内部被爆や非正規雇用の問題で30半ばの妊活がふえているの当に遺伝子検査をうけなくてよいのか、色々な産婦人科にかかわる最新の遺伝子検査をしらないほうが幸せだなんてきれいごとです、だから遺伝子検査をうけなくてもよくなる雇用や原発のありかたの論議って必要だとおもいまます。本当に女性の立場、遺伝子検査を受けさせなければならなくなる産婦人科医の立場をわかってほしい、不安定雇用だから卵子や精子の質がわるいなって感じることもある中、やっぱり社会改革しないといけないとかんじてます。遺伝子診断や出生前診断を受けさせられるのも女性、受けさせなければならないのは産婦人科医です。両方の立場と尊厳をまもらせる社会にしなければ世の中はよくならないとかんじてます。

投稿: 愛ちゃん | 2014年4月 5日 (土) 15時25分

今年も楽しみですね。
我々の世代では、あこがれのお姉様ですね。
そして、筑紫哲也さんが御存命なら良かったのにと思います。

投稿: やんじ | 2014年4月 5日 (土) 16時37分

わぁ~~
先生ありがとございます。
落合恵子さんがDJされていらしゃった時代は,
知らないのですが大好きな作家さんのおひとりで
大ファンでした。
その後の生き方も考え方も素敵な方ですよね~
一度 町内まで講演にいらしゃったことがあり
もちろん拝聴させて頂きました。
感激して帰ったのを今も覚えています。
今年も絶対に参加させて頂きたくなりました。

投稿: せんごくテンペ | 2014年4月 6日 (日) 00時14分

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