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患者さんは「お客さま」です。

 先日日曜日。クリニックで書類書きなどをしていたら、電話がかかりました。年配の男性の声でした。

「もしもし、今からそこに行くから診てくれや。」と。

 私は、すでにかかっている患者さんに緊急のことがある場合は、休診日や夜間でも診ることもあります。しかし、まったく新しい人の場合はスタッフがいない時に診ることはありません。パソコンを動かしてカルテを作ることもできませんし。その人は、当院の患者さんではありませんでした。

「今日は日曜で休診ですので、新しい患者さんは、診ることはできません」
「なんでや。診てくれたらええじゃないか」
「日曜日なので、当番医がいます。そこで診てもらって下さい」
「当番医はどこや」
「私にはわかりません。コンビニで新聞を買って見て下さい。出ていますから」
「この忙しいのに、コンビニで新聞を買うなんてできんわい」
「それなら、119に聞いたら、当番医を教えてくれると思います」
「もう聞いたんじゃ」
「えっ?もう聞いているのですか。ではそこに行って下さい」
「そこまで行かれんのじゃ」
「どこと言いました?」
「○○町じゃ」
「今どこにいるのですか?」
「××町じゃ」
「○○町の何て名前の病院でしたか?」
(ごそごそと女性と話をした上で)「△△クリニックじゃ」
「それなら、バスがありますので、そこからバスに乗って、○○で降りたら、目の前に△△クリニックがありますから」
「それよりも、そこで診てくれたらええじゃないか」
「今日は、休みなので、看護師もいませんし診られません」
「お前は看護婦じゃろうが」
「いえ、違います」

 それで、やっと電話が切ました。やれやれです。

 患者さんは、お客様です。私たちの仕事は、「客商売」です。どんなことがあっても、どんな患者さんでも、どんな失礼なことを言われても、にこやかに対応しなければなりません。

 先日は、高校生を「待たせた」と母親からひどく叱られました。「娘に無駄な時間を使わせたくありません」と。その時は、患者さんがとても多かったこともあります。それに、緊急な事態があって、急ぎ患者さんを転送しなければなりませんでした。連絡を取って、紹介状を書いて、などとしているとアッという間に時間が経ちます。産婦人科は、そういうことが起こりうる所です。私は、怒られながら、すみません、と言いながら、

「それなら、行ったらすぐに診てもらえる所に行って下さい」

とどれだけ言いたかったことか。でも、ぐっと我慢です。いまどき、どこに投書されるかわかりません。そういえば、先日も「ネットの口コミにお宅のクリニックについて、すばらしい所と書く」からお金をという電話がかかって来ました。断ると、逆にぼろくそに書かれるかもしれないと思いながら、お断りしました。

 気心がしれた楽しい人とだけ、楽しい会話をしながら仕事ができると、どんなに楽しいことかと思います。

 こんなことを言うと、それなら、仕事をやめたらいいじゃないかと言われそうですね。ちょっと愚痴を言いたかっただけです。お許しを!!


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コメント

お医者様は確かに病気を治してくれるところですが、確かに今の御時世患者様に無理やりお客様対応しなければなりませんよね、訪問介護の介護福祉士も利用者にお客様対応しなければと教育されますが、時には利用者のためにはならないことも、あまりにも横柄なことも介護福祉士もあります、やってはいけない百貨店の買い物を上司や事業所と相談しながらやってあげたのに買い物が気に入らないや事業所は冷たいと言われ、挙げ句のはてに日野市市内の全事業所に会社の社長の悪口言われる。冗談じゃないと思います。とにかく医師や介護福祉士はサービス業でお客様応しなければなりませんが、節度や思いやり必要かなとかんじます。また最近は、利用者にお金がなく、精神的に余裕がない方もいて無理やり変なことを頼む方が増えかなりやりきれないです。援助に入った際、夫婦喧嘩でDVありという家庭に入らないといけないケースもありつらいです。患者さんもお医者さんもお互いのことを思いながら病気を治したりするのが人としての仁義や道義だなと思います。

投稿: 愛ちゃん | 2014年3月19日 (水) 08時58分

まさにモンスター患者ですね。確かに緊急なら救急車を呼べばいいんですから。以前に比べたら待ち時間はずいぶん減少したと思います。10数年くらい前は2時間待ちなんて当たり前でしたから(>_<)でも河野生先生の人柄・腕前を信じてみなさんきちんと待っておられました。ネットに口コミしてもらわなくてもたくさん患者さんがいるから経営は安泰ですっていってやればよかったんですよ。
これいじょう患者が増えると待ち時間が増えて困るのも事実ですが・・・でも待ちます。

投稿: りーちゃんママ | 2014年3月19日 (水) 09時24分

お疲れ様です。
そのような母親には 他の患者さんも待っていらっしゃるのですよ とハッキリ言われた方がいいと私は思います。本人さえその気があれば 待っている間でも 時間は有効に使えます。
ワガママを言う人が 言い勝ちになるのは 毅然とした対応ができなかった私たちにも問題があるのではと思うこの頃です。
ネットの口コミのことは こんなことがありましたとブログに書いておかれるといいと思います。
変な世の中になったものです。

投稿: 久しぶりの通りすがり | 2014年3月19日 (水) 20時15分

同感です。
私も同じような方から電話がかかってくることがあります。
後からあれこれ言われないように真摯に対応しなければなりません。
「○○の無料法律相談に行ったら対応が冷たかった」と弁護士会に苦情が行く時代ですから。

投稿: | 2014年3月20日 (木) 00時22分

私も、時々そのような経験があります。お気持ち察します。そのようなモンスターは新患の方がほとんどですね。顔を知られていないから、理不尽な事を言っても平気ということでしょうか。逆に、かかりつけの方は、電話でアドバイスして、「どうします?今から診ましょうか?スタッフいないから、会計は後日になりますけど。。。」と言っても、「いえ、いいです。先生お休みだから、当番医に行きます」と言って下さります。

投稿: 同業者 | 2014年3月20日 (木) 08時35分

客は偉いと勘違いしている人が多い世の中になりました。
昔は、だれもが感謝の気持ちを持っていましたが、今はその気持ちを持っている人は少なくなったように感じます。
東北の大震災のときも、最小は自衛隊から提供される温かいお結びも喜んでいたそうですが、数日経つと、「またこれか」という言葉もあったようです。自衛隊は、冷やご飯を食べて、温かいご飯を提供していても。
「お客様は神様だ」とい言葉で、勘違いしている人が多くなったような気もしますが、この言葉を言った人の意思とは違う使い方になったようですね。
自分は客だからと威張る人がいますが、その人の仕事を聞きたい時があります。もしかしたら、私がその人の仕事の客である可能性があるのですから。
みんな、何処かで何らかの形でつながっている可能性は大きいですね。
だからこそ、思いやる発言は必要だと思います。

ネットの書き込みには、このような報告もあります。こちら→http://www.cnn.co.jp/tech/35043761.html

投稿: やんじ | 2014年3月20日 (木) 14時50分

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