駆け込み。
子宮頸がんのクーポンの締切が明日に迫っています。今、この患者さんの駆け込みで一杯。無料なのですから、ぜひ無駄にしないようにして戴きたいと思います。ただし、海田町はもう2月一杯で終了しています。また、廿日市市は11月で終わったと、先日のビル開業の産婦人科医の会で聴きました。本当?6月から11月までって、どうしてそんなに短いの?予算がないから、なんて言われましたけれど。わお、住民ががん検診を受けるための予算がないとは?・・・びっくりですが。
その上、この5歳毎の無料クーポン、今年度で終わりだという報道がされています(ここに あります)。今後子宮頸がん検診は20才だけ。乳がん検診は40歳だけにすると。その後の報道がありません。どうなったのでしょう。これも財源がないと。へーえ、医療福祉を充実させるために「消費税」の値上げをするなんて言って、これらは討ち切りになるの?
何だかねえ。今の政治は、納得できないことが多すぎます。
それに、昨日は、毎月の薬を何か月分でも、できるだけ沢山下さいという人がありました。どうして?と尋ねると、4月から消費税が上がるから、と。いや、保険医療には消費税はかかりませんよ、と言ったのですが、診療報酬の改定の事ですね。再診料が3割負担で30円ばかり上がると。それはそうだけれど、薬価の改定もあって、多くの薬が値下がりするから、薬局での支払いは下がるのではないかしら、と言うと、びっくりなさっていました。
その消費税ですが。産婦人科では多い、保険外の医療については、消費税がかかっています。たとえば、不妊治療の人工授精であるとか、避妊リングとか、低用量ピルとか、風疹など妊娠にかかわる諸検査とか、妊婦健診とか、沢山あります。その消費税を5%から8%にするのは、とても手間がかかります。もちろん、コンピューターに打ち込むのは、事務の職員ですが、その値付けのチェックがしんどくて。
先述の会で、みなさん、今回は料金は変えない、10%になる時に変えると言われるので、私もそうすることにしました。したがって、ピルの料金も4月以降も同じです。
もうとっくに買わなくなっていた週刊文春、佐村河内さんの件から今、買い続けています。コンビニで値段を見るとあれっ?値段がない。いつも、表紙に値段は書いてあるのですが、裏に400円とありました。で、400円の硬貨を用意してレジを待ちました。そしたら420円です、と言われました。あれ?外税なんだと言って、あわてて20円追加をしました。家に帰ってよく見ると、本体400円特別定価価格420円(~3/31 税5%)432円(4/1~税8%)と小さく書いてありました。
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コメント
産婦人科の医療ってなんで自費がおおいのだろうか、人工受精まで地域の自分をこの世にだしてくれた総合病院でみてくれて、人工受精も保険でやる月とやらない月で混合診療で当然、保険でやらない月はお値段がはりました。河野先生のお話からすると、ステップアップした現在、値段が高いフォルスチムやHCGなどの必要なお薬も消費税がつくのでしょうか?すごい値段だけでもストレスになるのだから、全面助成や不妊治療の全面保健適用が欲しい。消費税はやっぱりあげないでほしい、また産婦人科の診療につかう薬剤にはやっぱりかけないで、みんなが病院にかよえなくなります。
投稿: 愛ちゃん | 2014年3月30日 (日) 11時05分
子育て支援といいながら、4月は子供の進級や進学でお金がいる時期ですよね。その4月に増税をするなんておかしなものです。
税金の申告は、たいてい12月31日までなのですから、1月1日からの増税でも良いはずですが、官庁の年度に合わせただけで、民間のことを考慮していませんね。
来年の税務申告では、5%と8%の消費税を考慮しなくてはいかなく、仕入れが5%で販売が8%など混ざってきますから、今のうちに整理しないとたいへんなことになるかも。
消費増税を見越して、多くの自治体は来年度予算を増やしていますが、どこも赤字だといっているのですから、借金の返済より、入ってくるお金をあてにして何を使うかなんて、財政の再建はまったく考えていないようです。
また、広島市の職員の平均給与は700万円あり、子育て支援も高給取りの公務員も含まれるように所得制限をしているのですから、国の財政赤字は増えるばかりです。ちなみに民間の平均給与は約400万円です。
政治家が個人で8億円を借りて返済できるのですから、どれだけの税金が無駄に使われているかわかりますね。政党助成金なんてぼったくりです。
投稿: やんじ | 2014年3月30日 (日) 11時22分
愛ちゃんさま
妊娠は病気ではない、だから妊娠に関わることは保険対象外ということがそもそもおかしいのですよね。確かに、不妊治療に通われる方は大変だと思います。御指摘の薬剤も、保険では使用回数などが厳しく制限されています。超音波で卵巣の状態を調べるのも月に三回までとか。それを越えると私費にせざるを得ないのですね。私たちも、いろいろな制限の中で工夫をしながら、保険を削られないように、そして患者さんにできるだけ負担をかけないように、心がけているのですが。こうのみよこ
投稿: こうのみよこ | 2014年4月 3日 (木) 10時45分
やんじさま
本当にそうですね。今回の増税への駆け込み騒ぎは、少しでも負担を軽減したいという国民の切絶な願いの表れでもあります。それがまことに国民のために使われるのであれば、我慢もしますが。おかしな国になっています。それにしても、野田首相の消費税増税、一体なんだったのでしょうね。あれが民主党政権だなんて、本当にばからしくって。こうのみよこ
投稿: こうのみよこ | 2014年4月 3日 (木) 10時52分