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診断書。

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 昨日の日曜日、平和公園の桜は満開です。青空ではありませんが、何とか雨も上がって、お花見の人たちでにぎわいました。でも、前夜の雨の影響でしょうか。例年のお花見よりも人は少なくって、座る所は十分にありました。

 私は、ゆっくり歩いて出勤です。

 昨日は、夜中までずっとクリニックにこもって、書き物をしました。

 ある方の診断書作りです。彼女がクリニック来たのは、16歳の高校2年生の時。もう15年前になります。性同一性障害でした。男性の体で生まれて来たけれど、心は完全に女性。高校の保健室の養護教諭の勧めで来たものです。

 以来、彼女はずっと自分で働きながら、長い道のりを少しずつ歩みました。お金を少しずつためては、何度も手術を受け、今、体も完全に女性になりました。そしてこの度、性別変更の申請を家庭裁判所にします。そのための診断書が必要でした。

 15年間にわたる彼女の頑張りに、カルテを読みながらあらためて感動を覚えました。

 彼女は、これまで「別の性」を獲得するために頑張りました。その目的を達成した今、これからは、自分の生き方を追求します。そのための留学を目指しています。

 原稿用紙20枚にも上る診断書です。夜中にやっと仕上がりました。感動を引きずりながら、夜桜を見上げながら帰りました。

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コメント

性同一性障害の方々の診断書って大学の卒業論文みたいにこもって書かなきゃいけないのはびっくりしました。彼女の今までとおってきた道のりの重さを感じ、彼女なりの生き方や幸せをつらぬいてほしいです。生まれた性を楽しめない辛さはかわいそうですが、それ以上に生まれ変わった性での人生を楽しんでほしいです。それにしても学校の保健室の先生は冷たい方ばかりだとおもっていましたが、彼女にかかわった保健室の先生優しい方ですね、学校の先生は方をはめたいい子をつくりたがりますが差別をせずにそっと病院につれてくるやさしさは素晴らしいどす。

投稿: 愛ちゃん | 2014年3月31日 (月) 11時00分

お疲れ様です。
診断書にそれほど長いものがあるとは恥ずかしながら初めて知りませんでした。
彼女の闘いに関する報告書,鑑定書といえる存在ですね。

投稿: もみじ日記 | 2014年3月31日 (月) 14時42分

もしかして、先生の選挙の時には来られていた、あの綺麗な女性ですか?
診断書は、彼女の歴史であり、同時に先生の回顧録のようなものなんでしょうね。

投稿: やんじ | 2014年3月31日 (月) 20時07分

15年間、どんなにつらい道のりであったことか・・。
でも、たった一人でもいい 傍にいてその事を理解し応援してくれる人がいれば 
生きてこれたのですよね。
その力強いお一人が美代子先生だったのですね。丸一日を費やしての診断書。きっときっと良い結果が出ることと信じています。遠くから祈っています。

投稿: yuumin | 2014年3月31日 (月) 22時54分

愛ちゃんさま
はい、広島の養護教諭だけでなく、学校全体も性同一性障害の方たちには、ずいぶんと対応が良くなりました。生徒の「人権」を大切にする先生たちのとりくみとして、ありがたく思います。こうのみよこ

投稿: こうのみよこ | 2014年4月 3日 (木) 10時54分

もみじ日記さま
はい、一人の方の人生を左右する診断書ですから、これくらいはかかるのです。私は、これまで家庭裁判所には、特別養子縁組の長い「上申書」をいくつも書いてきましたので、さほど抵抗はありませんでした。今回は、やり遂げた!という満足感に満たされました。こうのみよこ

投稿: こうのみよこ | 2014年4月 3日 (木) 10時57分

やんじさま
はい、そうです。あの時も、だれも女性として違和感をもちませんでしたよね。やっとです。こうのみよこ

投稿: こうのみよこ | 2014年4月 3日 (木) 11時00分

yuuminさま
ありがとうございます。
これから、やっと彼女のあらたな人生が始まります。裁判所の決定を待ちたいと思います。こうのみよこ

投稿: こうのみよこ | 2014年4月 3日 (木) 11時03分

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