頑張っている現場の教師たちと。
昨夜は今日行う、性教協の広島セミナーのスタッフのメンバーとの食事会、飲み会でした。久し振りにメンバーと顔を突き合わせて話が弾みました。
私は、私の現場での、親にちゃんと育てられていない、生きる現場のない少女たちの話を少し話しました。そしたら、一人の養護教諭が話してくれました。
教師になってまだ間がない頃。とても汚い子がいたと。手首が汚れて、シャツが真っ黒で。それに匂いもするようになって。いつも気にかけていて、お風呂で石鹸で洗おうね、シャツは洗濯しようね、なんて話していたと。でも、全然変わらないと。
そしたら、一人の教師が彼女に家に行きましょう、と声をかけてくれたと。そしたら、本当にびっくりしたと。部屋は物が散乱し、お風呂どころか、トイレもないような家で、ポリバケツがトイレ替わりだったと。
もう、ほんとうにびっくりして。彼女は職員住宅のお風呂を沸かし、その子と一緒にお風呂に入って、こうして洗うんよと体を洗ってあげて、気持ちがいいことをしっかり味わってもらったと。
その、口だけできれいにしましょうということがいかに無力な物であったか、それが自分の教育の原点になったと言う彼女。これまでの、彼女の緻密な実践の原点を初めて聞きました。
でも、その一回だけではダメでしょう。子育てをちゃんとしない、これは一つの虐待で。それに対して教育の現場では、どうかかわることができるか・・・。そんな話しになりました。一人では手に余る時に、だれと繋げていくか、それも大切なことです。
同じようなな体験のある他の教師もいました。あまりに汚い子に、お風呂は誰と入るの?とたずねたら、「お風呂なんか入らん」と言ったと。その教師は、その子を銭湯に連れて行ったと。そしたらその子が、「お風呂って、気持ちいいんだ」と言ったと。
中には、小学校に上がるまでにトイレのしつけができていなくって、紙おむつで学校に来る子もいて、その子に、実際教師がトイレでおしっこをして見せて、トイレでおしっこをすることを教えたことなども。
まだ他の教師たちの、次々と大変な現場の話、実践を聞いて、私はすごく感動しました。頭が下がります。
私も、少々のことで泣き言なんて言ってはいられないと思いました。そんな教師たちと一緒に性教育に取り組めることがやっぱり私の喜びだと思いました。私の大切な仲間です。
さあ、今日は頑張ってお話ししますね。中学校や小学校で頑張っている先生たちのお話しも楽しみです。どなたでも、参加できます。多くの方にお会いできますように。
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コメント
私の筋違いのコメントにご返信ありがとうございます、田舎にいくほど経営者は全近代的だなと河野先生のお話を伺うとびっくりしました、指定医療機関なども働いていたときありました。また病気がなおるまで出勤停止などもありましたよ。しかも診断書提出なども誓約書や契約書などもありました。それにしても小学校入学までに生活習慣や衛生管理は親から子どもにおしえてくれないのはかわいそう、排泄や入浴などを先生が勤務時間外に教えるなんてびっくり、だから学級崩壊とかうつ教師の増加や教師の離職率が高いのうなずけます。ほんとうに先生が親を注意しきれない時代になったなとおもいます、虐待ですが、モンスター親や虐待親をみると主人が教師をしてる分、教師の人権がないなとおもいます教師が自宅につれてきて、排泄や入浴の指導は本来の仕事ではないですが、もっと先生は親に注意していいはず、親にうらまれてのほんとうに子どもの人権をまもるべき。主人は高校教師ですが、生活習慣が全くできてないお子さまが多く女性教師に軽いセクハラするお子さまが男子校にはいるので大変だというのでびっくりします。軽いセクハラで女子教員はやめたようですが、もっと先生は親にうらまれてもいいから親をしかるべき。
投稿: 愛ちゃん | 2014年2月16日 (日) 10時23分