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性犯罪の被害者について。⑤弁護士さんが決まりました。

 性犯罪の被害者の女子高校生のことについて。

 このことを引き受けて下さる弁護士さんが決まりました。被害に遭った本人とお母さんと、彼女を診療し、支えているドクターと、みんなの時間を擦り合わせて、弁護士さんにお会いする日時も決まりました。

 もっと早く弁護士さんにお願いできればよかったのですが、でも、今からでも何かができるかと、それを尋ねることから始まります。まだ事態がどう動くかはわかりません。本人や私たちが願っている通りになるかどうか分かりません。

 でも、これだけは言えると思います。彼女は、多くの方たちに励まされているということ。被害の重さに心を閉ざしていたのが、彼女のドクターを初めとして、多くの人たちが彼女に心を寄せていることを知って、少し元気になっていること。

 どんな結果になったとしても、彼女はこれから先、元気に生きていけるような気がします。

 この日本の法律の壁。まだまだ女性に優しくない法律が現在も存在しています。ヨーロッパの国々ではとっくに変えられている法が、日本ではまだ女性に厳しいままで存在しています。その法の中でしか闘うことができないというのが、現状なのですね。

 でも、私は、その法の中で頑張っている女性検事さんなども知っています。昔だったら考えられないほど、丁寧に事件を検証し、性犯罪の加害者に立ち向かってる、そんな方も知っています。徐々に、ほんのわずかずつですが、変わってきています。

 これからも、それを変えていくのは、世論だと思うのです。みんなの声が大きくなれば、法の現場も変わることを期待できると思います。

 今回被害に遭った彼女には、本当に気の毒なことですが、彼女にも頑張ってほしい、そう思っています。その彼女をどう支えていけるのか、それが私たちにも問われています。

 この件とは別なのですが。

 私が、この性犯罪の被害者の事を書く前に書いていた、性風俗の女性たちの事、今、少し時間を置いて、それでもつくづく感じているのは、やっぱり若い女性たちを男たちの性欲と金儲けの餌食にさせてはいけないと、そういうことです。

 性風俗で働く女性たち、大人はいいのです。自分の体をどう使おうが、自分自身をしっかり持って、そして防衛する能力も持っている、そんな人たちはいいのです。

 でも、まだ若い少女たちが、生きることのトレーニングもできていないし、自尊心や防衛力などを持っていないままに、そのような過酷な現場に自身を置くことは、見ていても痛々しくって。だって、彼女たちがどんなことになっているのか。

 昨日、何人もの少女たちが大泣きしました。一日中、診療の現場で、ため息をつきながら、過ごしました。

 今日「広島県の男女共同参画をすすめる会」の主催で講演をします。午後1時半からエソールにて。多くの女性の先輩たちが女性の地位向上のためにコツコツと活動して来られたことを知っています。その方たちに声をかけて戴けたことがとてもうれしくて。きっかけは、この前にも書いた、多くの少女たちによる、少女の殺害事件。その事件をきっかけに、自分たちは何ができるのだろうかと考えてこの講演会を企画されたと聞きました。

 頑張って話します。今から予行演習をします。

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コメント

河野先生、毎日おつかれさまです。
身を守るという事について、毎日、考えています。

男性4人と女性1人が性交渉するという事が日本の法律で合意と判断されてしまうという事に衝撃を受けてしまいました。
大人同士でも二人以上の人数でのセックスって異常です。
異常な願望ですから本当に合意ならいいでしょう。あり得ますよ。

でもこの合意だという判断は、複数の男性とセックスをしたいと想像する女性がいる、またはその逆がある。という想像と、

それが現実に起こるという事の二つの区別がつかない人間の判断としか思えません。漫画じゃないんだから。

未成年者がそれに合意したと結論付ける裁判官の頭の中にはどのような現実や価値観があるのでしょうか?強姦していい対象がある。強姦されても仕方の無い場合がある。と考えるのでしょうか?
その場合は被害者をさらに言葉で傷付けていいと考えるのでしょうか。

裁判では恐らく合意でない客観的な事実が無いから合意だ。という判断かと想像しますが、僕は、その判断が異常な想像や願望から起きているとさえ思えます。

女性が男性の運転する車に乗った事がセックスの合意だと判断されるのが法律ならば、それが法律を扱う現場の常識ならば、現実の価値観をどうにかするのでは無く裁判の現実の異常性と戦いたい。

そして肉体的、精神的な強姦を無意識に行う人間の意識が変わるような戦い方をしたい。

投稿: 一般男性(42) | 2013年12月22日 (日) 13時01分

日本の強姦の定義は、暴力または脅迫をもちいて…というような感じだったと思いますが、例えば仲がいいから…、逃げようと思えば…、ラブホに入ったら…、抵抗してなければ…など様々な理由で合意とみなしてしまいますし、仮に抵抗していても相手がシラをきれば密室で起こっている以上、状況や供述から判断するしかありません。
逆に痴漢の冤罪などもあります。
海外では性犯罪者にGPS装着や、外科的・化学的去勢を行っている国もあります。勿論、認知療法などもですが。
まずは、性犯罪の被害者に寄り添い、交通事故や他の犯罪同様に被害者の立場にも立った司法をして頂きたいと思います。

投稿: カヲル | 2013年12月23日 (月) 11時19分

我々法律家は存在する法律を武器に闘うのが仕事です。
法律を制定・改正するのは代議士の仕事。
ということは一人一人がそれぞれの活動や投票によって代議士に訴えるのが現状を変える最良の方法だと思います。

投稿: もみじ日記 | 2013年12月23日 (月) 17時04分

 
 性犯罪者に対して,新しい戦いが始まるのですね。
 もう既に多くの方々がおしゃっていることですが、
「決して、被害にあった女性はわるくありません」
車に同乗したから・・・、とんでもありません。
日常、送って頂くことはよくあることではありませんか!
男性の車に同乗するときはレイプされるかもと、いつも考えておかなくてはならないということなのでしょうか。男性も,車に乗って来たらSEX OKと考えているのですか。そんな馬鹿な話はないでしょう。
 私は、レイプは殺人と同じだと思っています。許されてはいけません。
 直接お手伝いできることは何もありませんが、被害に遭われた方やご家族の方の心の傷が軽くなること・癒えることを願っています。 

投稿: momoko | 2013年12月23日 (月) 18時47分

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