人工妊娠中絶の新しい統計
11月3日に行われた「女性保健医療セミナー」で、北村邦夫氏から提供されたデータです。発表されたばかりの2012年度行政衛生報告例(母体保護関係)から。
私がこれまでしつっこく言って来た15才未満、すなわち14歳までの人工中絶件数は、2009年度に突然ぐっと増え、それが横ばい状態です。ちなみに、14才までの出産も同様に、2009年を境にぐっと増えています。
数だけでなく、これは人口千対の中絶実施率です。若い人の数も減っていますので、数だけではわからないものがあります。ちなみに、15才未満の実施率は消えてしまうので、出ていません。20才未満に15才未満も含まれています。
全体の人数だけでなく、全妊娠に対しての人工中絶の割合は、10代と45才以上に増えています。45才以上は、いわば当然でしょうが。卵の老化、37才以上になると妊娠しにくくなるので、もう私は大丈夫でしょうと、避妊がいい加減になっている40代の方に診療の場でよく出会います。でも、やっぱり妊娠することはあるのですね。そして、その半分以上は人工中絶になっているのですね。
性教育に携わっている者には、これがいつも怖いのですが。都道府県別10代の人工妊娠中絶の実施率です。広島県は、ワースト6位ですか。やっぱり性教育のあり方を変えなければと思い、言い続けているのですが・・・。
『河野美代子からだの相談室』
ここをクリックすると私の体の相談室と著書の販売があります。
ぜひ覗いてみて下さい。
| 固定リンク
コメント
先週の産婦人科の受診時に、大学病院の不妊外来・お産主体の産婦人科に女子高生が援助交際で妊娠したがうみたいといってきた運動部の女子高生が大学病院の予診室に母親と入っていき、入るそうそう医師のまえで親子けんかをする声が待合室に響きわたりました。本当に診察室の音漏れどうにかしてほしいのと、名門女子高運動部のバックをもちながら受診っていろんな意味でショックを受けびっくりです。また女子高生はうみたいといってましたが、わたしは過去中絶してますが今色々考えたらあんとき中絶してよかった、あんとき出産してたら主人と会わなかったかも、虐待していたかもとおもうと複雑です。わたしは二十代で中絶しましたが生める経済状態ではないからこそ中絶すべきだとおもいます。またまったく今は反対の意味で産婦人科の医療サービスをうけているとやっぱり性教育は必要です。本当に女性は性教育をきちんとうけるべきですが、産婦人科の医療サービスをうけていると中絶する女子高生も無教育という貧困で、不妊外来にくる主婦もワーキングプアもある、ましてや四十代でも妊娠する可能性がないわけないでもないことをしらない四十代の女性も無知という貧困だとおもいます。本当に産婦人科に
投稿: 愛ちゃん | 2013年11月 5日 (火) 12時55分
数字を拝見すると問題点が一目で分かりますね。
大切な命がこんなに断たれているなんて衝撃的です。
投稿: もみじ日記 | 2013年11月 5日 (火) 15時00分
愛ちゃんさま
はい、産婦人科の現場はいろいろです。いろいろな立場のいろいろな方が来られる所です。私は、その現場で感じているからこそ、教育の大切さを訴え続けているのですけれど・・・。こうのみよこ
投稿: こうのみよこ | 2013年11月10日 (日) 08時52分
もみじ日記さま
そうなのです。ただ、それぞれ事情があることなので。そうなる前の教育がとても大切なのですが。なかなか分かってもらえません。こうのみよこ
投稿: こうのみよこ | 2013年11月10日 (日) 08時53分