同じお題で「大切にしていること」。
昨日13日は同じお題でブログを書く日。緩和ケア医さんの出題で、お題は「大切にしていること」です。
昨日、当番医の合間、お昼時間に葬儀場に行きました。これまで気になっていた互助会にやっと入った所です。母も姉も妹も、互助会に入って、それを大切にしていました。実際、母はもちろんですが、姉も妹も連れ合いを亡くして、会員になっていたことが役に立っています。
私はこれまで夫や自分が死ぬことは、考えるのもいやだったものですから。でも、そうも言っておれないなあと。そして、妹の連れ合いが亡くなった時にとても親切だった葬儀場に友人が就職したのを機にそこの互助会の会員となりました。
そして、その葬儀場が、昨日、ふれあいイベントをしたのです。それにぜひ、ということで、姉と一緒にタクシーで駆けつけました。短時間ですが、色々と説明をして戴きました。とても心のこもった対応にいろいろと感動することがありました。
そして、思ったのです。私が死んだあとのお葬式は、もちろん、自分が見ることはできないわけだし。どうなるのかなあ、いろいろと故人を偲ぶと言っても、どう偲ばれるのかなあなどと。当然、自分のそれまでの生き様が問われるわけだし。
そして、自分が今死んだとしても、子どもたちはもう巣立っているし、一生懸命生きて来たので、そう後悔はありません。でも、これまでの私の生き様はどうだったのだろう、と。そんな風につらつら考えたのです。
私は、これまでとても不器用に生きてきました。偉い人とうまくやるとか、長い物にまかれるとか、それがもっともいやで。それゆえにつらい立場になってしまったこともありましたね。
昔。まだ若い患者さんのことで、法廷に立ったことがありました。患者さんが訴えたのは、外科医。私は患者さん側の証人でした。被告側は、私にやめるように、さまざまなアクションをしました。大学病院の教授が動き、当時の私の勤務先の院長や、先輩やら、さまざまな人から、法廷に立つことをやめるようにと説得されました。でも、私は突っぱねました。一番かわいそうなのは、その患者さん、その味方をするのは当然。ここで降りることは、彼女を見捨てる事。それは私の正義感が許さないと思いました。
それから、その外科医の私への復讐は、延々と続きました。興信所の人に尾行されていることを私に電話で教えてくれたのは、その外科に勤務している方でした。私はおかしいなあ、痴漢ではなさそうだしと思っていた謎が解けた思いでした。
まあ、もっともっといろいろとあって、つらくてつらくて、お寺の門を叩いたこともありました。今、少しくらいつらくても、そんな時に比べるとちょろい物です。少々のことではくじけません。すっかり打たれ強くなったと思います。
やっぱり私が大切にしているのは、正義感ですね。でも、これを通すことはとても生きにくくなるということです。私が仕事をリタイアしたならその時は、ほっこり、ゆっくり生きたいので、いろいろなことを見なくなるかもしれません。でも、社会的な関心は失わないように。為政者への監視と憤りはちゃんと持ち続けなければ、とは思っています。
そして、自分が今死んだとしても、子どもたちはもう巣立っているし、一生懸命生きて来たので、そう後悔はありません。でも、これまでの私の生き様はどうだったのだろう、と。そんな風につらつら考えたのです。
私は、これまでとても不器用に生きてきました。偉い人とうまくやるとか、長い物にまかれるとか、それがもっともいやで。それゆえにつらい立場になってしまったこともありましたね。
昔。まだ若い患者さんのことで、法廷に立ったことがありました。患者さんが訴えたのは、外科医。私は患者さん側の証人でした。被告側は、私にやめるように、さまざまなアクションをしました。大学病院の教授が動き、当時の私の勤務先の院長や、先輩やら、さまざまな人から、法廷に立つことをやめるようにと説得されました。でも、私は突っぱねました。一番かわいそうなのは、その患者さん、その味方をするのは当然。ここで降りることは、彼女を見捨てる事。それは私の正義感が許さないと思いました。
それから、その外科医の私への復讐は、延々と続きました。興信所の人に尾行されていることを私に電話で教えてくれたのは、その外科に勤務している方でした。私はおかしいなあ、痴漢ではなさそうだしと思っていた謎が解けた思いでした。
まあ、もっともっといろいろとあって、つらくてつらくて、お寺の門を叩いたこともありました。今、少しくらいつらくても、そんな時に比べるとちょろい物です。少々のことではくじけません。すっかり打たれ強くなったと思います。
やっぱり私が大切にしているのは、正義感ですね。でも、これを通すことはとても生きにくくなるということです。私が仕事をリタイアしたならその時は、ほっこり、ゆっくり生きたいので、いろいろなことを見なくなるかもしれません。でも、社会的な関心は失わないように。為政者への監視と憤りはちゃんと持ち続けなければ、とは思っています。
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コメント
10月のお題にエントリーありがとうございます!
河野先生が正義感を大切に生きてこられたことは
私どもも存じております。
終活は生きるためには必要だ、とも
思っております。
なかなかできないことですが。
ありがとうございました☆
今後ともどうぞよろしくお願いします。
投稿: 緩和ケア医&薬剤師 | 2013年10月14日 (月) 08時59分
なんとなくですが解ります。
貫くって大変ですよね。流石!
投稿: ⑦パパ | 2013年10月14日 (月) 09時06分
河野先生らしい素敵なエピソードありがとうございます。
私も逆に例えば何かの事件の目撃者になって検察側から証人を要請されたら出廷するでしょうね。
私も相当な意地っ張りですから^^;
投稿: もみじ日記 | 2013年10月14日 (月) 20時37分
先生らしい正義感だと感服いたしました。そうそう姑息な人間ほど裏で手をまわして足を引っ張るものです(-_-)/~~~ピシー!ピシー!その外科医が正しいと思えば正々堂々と戦えばいいんです。自分に非があるから卑怯な手を使うんですよ。半沢直樹の様に己の正義をこれからも貫いてください。応援しています。
投稿: りーちゃんママ | 2013年10月15日 (火) 09時34分
イベントへのご来場ありがとうございました。「死」とはなかなか向き合うことが出来ませんが、人生を振り返る良いきっかけとなるものなんですね。先生の人生の一端を読ませていただきありがとうございました。
投稿: kaoru | 2013年10月15日 (火) 13時40分
なんでもかんでも、誰かの利益優先の世の中であり、自己中心的でじぶんさえ良ければいいとする人が多くなっています。
自己欲の権利ばかり主張し、自分が損をしそうな義務はしらないふり。
そんな世の中で、筋を通すのは大変なことですね。
また弱者の力になるのはバカらしいと思っている人とは、自業自得だと考えている人とは、まともに話し合いも難しいですね。
優しい心を持っていれば、解決する問題も多いと思います。
そんな世の中で、自分の立場をしっかりと保つことは大変でしょうが、先生を頼りにしている人達のために、もう少し頑張ってくださいね。
投稿: やんじ | 2013年10月15日 (火) 13時55分
う~ん・・・そんな事があったとは!!
事実は小説より奇なりですね~
でも分かります分かります!!
投稿: 銀蔵 | 2013年10月15日 (火) 14時10分