JR北海道に思う。
先日の、北海道旭川に講演に行った際、帰りに旭川から新千歳までJRに乗りました。その少し前から、JR北海道のいろいろな事故や点検漏れや修理の放置などが報道されました。あたかも、一斉にJR北海道、不祥事だらけの様相でした。
私は、旧国鉄の分割民営化がこの根底にあると思っています。
旧国鉄は、累積赤字の解消の目的で、当時の中曽根内閣により、分割され民営化されました。下の図はウィキペディアからです。
でも、その分割は、赤字の解消というだけでなく、組合つぶしの目的が見え見えでした。
以下、ウィキペディアからです。
『巨額の累積債務を、民営化して経営改善したJR各社の負担や国鉄資産の売却、これに国からの税金投入などで処理することは、国鉄分割民営化の大きな目的であった。ただし、中曽根首相はその後、国鉄分割民営化の真の目的は、労働組合の解体にあったと述べている。』
『国鉄とJRは別会社とし、JRに国鉄職員の採用義務はないものとして、分割民営化に反対した国労組合員を採用しなかった。当時の国労は10万人以上の組合員を抱える日本最大の労働組合であり、野党の日本社会党(現社会民主党)の主要な支持母体である総評の中心的な存在でもあった。』
新幹線などのドル箱を抱える本州と違って、これらの分割により、九州、四国、北海道は経営が大変だろうということは、容易に想像できることでした。
特に、北海道は、その極寒など、厳しい気候により、線路や車両が早く劣化することも想像できます。私は、JR北海道は、たるんでいるとか手抜きだとか、叩くことは簡単だけれど、これらのことをちゃんと見た上での、経営そのもの(赤字だとか、黒字だとかだけでなく、社員の労働状況なども含めて)に目を向けるべきだと思っています。
北海道は特に車社会だし、端の方では、乗る人も少ない赤字路線だし、そんな厳しい状況の中で、何とか頑張ってほしいと思っています。もちろん、事故がないように、ちゃんと点検や整備や修理をすべきことはもちろんなのですが。
2年前に行った時に、工事中だった旭川駅が出来上がっていました。地元の木を使って、しっとりとして素敵な駅になっていました。でも、人はとっても少ないと思いました。
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コメント
北海道には行ったことありませんが、同じように日本の端っこのJR九州は、オシャレな車両を色々と作り、この度は、超豪華な車両も導入しましたよね。
鉄道マニアだけでなく、時間とお金がある世代も多少にした経営は、見習うことが多いように思います。
赤字だから、人件費を削り、そのために安全運行に支障がで、そのために客離れでは、益々、会社運営は厳しくなりますね。
東北の大震災で被災した三陸鉄道の社長さんのお話をラジオで聞きましたが、経営者としてとても大切なことを語られていたと思います。
赤字だからが本当の理由でなく、経営者の持っている理想や目標が重要だと思います。
東電をみれば、黒字だったとしても、最低な企業もあるのですからね。
投稿: やんじ | 2013年10月 7日 (月) 09時28分