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「はだしのゲン」閲覧制限撤回について。すっきりしません。

松江市教育委員会の「はだしのゲン」閉架について、教育委員会が取り消したと報道されています。一面ほっとしましたが、でも、私の胸の中はすっきりしません。

ニコニコ動画で公開されているこの動画。昨年5月1日に松江市教育委員会に抗議に行っているこの三人について。

 坊主頭の一人は、自分のブログで勝利宣言をしていた高知の中島康治氏。彼のことについては、もうブログを紹介しています。在特会のチンピラ風。(あえて風をつけます) 

 黒服の、まるで映画「み○みの帝王」見たいな人。この人は、当時京都の在特会の西村斉氏。この動画の抗議が行われたのは昨年の5月1日。この後、彼は5月10日に大阪府警により逮捕されています。「ロート製薬強要事件」。

 これについては、ここのウィキペディアに詳しく書かれています。その逮捕までにすでに彼は、二件の事件で有罪、執行猶予の判決を受けており、その後このロート製薬の事件で大阪地裁により1年の実刑判決が出ています。今控訴、保釈中です。実刑が確定すると、執行猶予も取り消されますので、かなりの期間刑務所に入ることになるでしょう。

 ロート製薬への抗議は、その化粧品のコマーシャルにキム・テヒを使うからと、なんとも理解不能な理由なのです。キム・テヒ、美しくて、魅力的な女優さん、私は、彼女のコマーシャルだったら、その化粧品、使いたいと思いますね。コマーシャルに韓国人を使うことが、もうそれが攻撃のターゲットになるという、これが在特会なのですね。

 もう一人が在特会島根支部長の大嶋聡氏。どうして高知や京都の人間が松江市教委に市民として抗議して、その他県の人の抗議に教委が対応するのかと思ったら、この大嶋氏がいるからなのですね。

 しつこい彼らの抗議に、松江教委は最初は抵抗していたようですが、結局は負けてしまったということなのでしょう。こんなやくざみたいな人たちに負けるなんて、なんとも情けない話なのですが。在特会の言いなりになったわけではないと教委は言っているようです。自分たちが読んで、ふさわしくないと思ったからと。それも、10巻を読んで、問題だと思ったからと。

 私が、今回の撤回を素直に喜べないのは、そのような論調がいろいろなマスコミに見られるからなのです。はじめはいい。でも、後半は、と。それも特に10巻は、と。

 どうして10巻を問題にするのでしょうか。天皇批判があるからって。その当時、天皇陛下のためにと言って多くの若者が戦争に駆り出されたのは事実です。しかも、中沢さんのような目に合った人が、天皇批判をするのは、まったく当然ことと思います。これについては、また次回に述べます。私自身が、天皇について、父親たちとどんな会話を交わしてきたかも含めて。

 私は、はだしのゲンを英語で読む講座に参加していたからでもありますが、なめるようにして何度も読んでいます。そして、一番好きなのが、この10巻なのです。

 頑張って働いて生き抜いて来たゲンが、いよいよ中学を卒業します。その卒業式。荒れる卒業式をゲンのリードもあって、みんなで青い山脈を歌うなど、楽しく感動的な卒業式にします。

 でも、その式の後、少年院に入っていたワル達が、先生たちにリンチをしようとします。そのワルのボスをゲンが止めます。「どんな理由があってもリンチはきらいじゃ、おどれらみたいに群れるやつらはきらいじゃ。わしは集団で群れていじめをするやつは大きらいじゃ。許せんのじゃ。一人でなんにもできんやつは大きらいじゃ」と。

 そのボスをやっつけてリンチを止めたゲンに教師が礼を言います。すると、ゲンが言います。 「学校の先生になる人は・・・ 本当に心の底から子どもが好きな人以外は教師になるなっ。しっぱいしたらどなりつけて理屈を言うより黙って力いっぱい抱きしめて共に失敗を悲しむ人間になれやっ 教師ぶっていばるなっ こどもはよーくみとるんじゃ。なめたらいけんわい」

かっこいい!!このセリフが私は大好きなのです。これは、中沢啓治さんの、まっすぐな、正義感が溢れる所です。

 さらに、卒業後、看板屋で働くゲン。この辺りも中沢さんそのものなのですね。お母さんも亡くなって、生活のためにゲンは働かなければなりません。実際中沢さんのお母さんは、原爆病で病弱で、入院を繰り返しています。中沢さんも中学を卒業すると、看板やさんで働いて、絵の書き方を学ばれました。高校に行く余裕などなく、働かなければなりませんでした。

 そのゲンが、恋をします。溜息ばかりついて、ボーっとして。それが何ともかわいくって。ちっとも偏向した漫画とは思いません。特に10巻は、涙ぐんだり、笑ったりしながら、感動の中で読み終えることができるものなのですね。  明日、また続きます。 日曜日のこと、なかなか書けません。必ず、ご報告しますからね。 

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コメント

そもそも批判することを問題視する風潮がおかしいと思います。
批判し,議論し合うことこそが民主主義ではないでしょうか?

投稿: もみじ日記 | 2013年8月27日 (火) 11時43分

もみじ日記さま
今、この社会では、話しあう前に権力を持つ人が力で抑えつけてしまう。私は性教育について、散々教育委員会に抑えつけられましたよ。全く聞く耳を持たない人たちでした。いえ、教育委員ではなく、その事務局ですが。こうのみよこ

投稿: こうのみよこ | 2013年8月29日 (木) 19時35分

>「学校の先生になる人は・・・」
この台詞、私も大好きです。
「はだしのゲン」に描かれていることは、何も原爆や戦争のことだけではないんですよね。生き様なんですよね。

ご無沙汰しておりますconfident

投稿: うさこ | 2013年9月 7日 (土) 10時25分

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