金城実作100メートル彫刻「戦争と人間」。
明日の8.6.原爆記念日を前に、一冊の写真集のご案内です。「戦争と人間」。
沖縄の金城実さんが10年をかけて作り上げた巨大レリーフ。この写真を撮った大西忠保さんは、2012年5月、肝臓がんで亡くなっています。体がしんどい中で、執念で撮った写真。ものすごい迫力で迫って来ます。
大西さんの死後、友人たちでこの写真集を出版しました。
写真集の金城実さんの文から。
『巨大レリーフの製作にあたって
私を追うように少年が沖縄に来て大学に合格したが発表直前に米軍の車で殺されていった。
沖縄の風土が好きな少年に影響を与えた私は彼の死に心が痛む。少年の名前は海老原鉄平。
私も初老を迎えて自己満足に陥りかけて沖縄の美しい風景に昼寝していた。ところが鉄平の死は、沖縄の矛盾に目を背けることが恥であることを知らしめてくれた。さらに追い打ちがかかって沖縄戦被徴発者「恨の碑」の製作にあたることになる。戦争がもたらした歴史を刻むことはその実相を風化させ隠蔽するもの達との戦いである。』
『私の手元に、最近、大西杏子さんから贈呈された古い写真集がある。
1972年3月18日発行。全日本学生写真連盟広島デー実行委員会 出版491。
1972年が沖縄の本土復帰で、出版が2ケ月前ということになる。その頃、私は大阪で、高校の教師をしていた。復帰については、さほどの感動もなかった。それは、本土並み、核抜き返還を信じていた沖縄県民に、核も残され本土並みどころか復帰後、本土にあった米軍基地が沖縄に移されることになったからだ。』
『私のレリーフを全く別の世界に飛ばして鎮座させている不思議さに目をうばわれる。アングルからとらえる光と影は太陽の動きをとらえて離さない。いかに彼が太陽の光を追っかけていたか思い浮かべ泣きたくなる。サンゴ礁の部分などはレリーフを洋画に変身させている。大西さんのアングルはレリーフ(彫刻)をのみ込んで彼独特の世界へと引きずって行く。たまらないね、大西さんは。』
同じく写真集の編集後記、パートナーの大西杏子さんの文から。
『この頃体調は思わしくなく、身体を休めながら「このレリーフは何時頃の太陽の光がよいか」と計算し、撮り続けました。自分の感性の中からキュッとショートする所があるまで考え、独特の写真を撮る人でしたので、実さんのレリーフにはそんな出会いがいっぱいあったのです。それに読谷の広々とした青空の下、レリーフは生き生きしておりましたし、沖縄の歴史的事々を実さんが反骨精神で練り出したレリーフの中に自分を見出していたと思います。』
まさに、命がけで作った彫刻と、命がけで撮った写真の、それらが合体した写真集、「8.6ヒロシマ平和の夕べ」で販売致します。
『私のレリーフを全く別の世界に飛ばして鎮座させている不思議さに目をうばわれる。アングルからとらえる光と影は太陽の動きをとらえて離さない。いかに彼が太陽の光を追っかけていたか思い浮かべ泣きたくなる。サンゴ礁の部分などはレリーフを洋画に変身させている。大西さんのアングルはレリーフ(彫刻)をのみ込んで彼独特の世界へと引きずって行く。たまらないね、大西さんは。』
同じく写真集の編集後記、パートナーの大西杏子さんの文から。
『この頃体調は思わしくなく、身体を休めながら「このレリーフは何時頃の太陽の光がよいか」と計算し、撮り続けました。自分の感性の中からキュッとショートする所があるまで考え、独特の写真を撮る人でしたので、実さんのレリーフにはそんな出会いがいっぱいあったのです。それに読谷の広々とした青空の下、レリーフは生き生きしておりましたし、沖縄の歴史的事々を実さんが反骨精神で練り出したレリーフの中に自分を見出していたと思います。』
まさに、命がけで作った彫刻と、命がけで撮った写真の、それらが合体した写真集、「8.6ヒロシマ平和の夕べ」で販売致します。
『河野美代子からだの相談室』
ここをクリックすると私の体の相談室と著書の販売があります。
ぜひ覗いてみて下さい。
| 固定リンク
コメント
映画監督のオリバー・ストーンさんが広島に来られていますね。
来日中の氏は、琉球新聞の取材に対して
「米国は建国や憲法の精神として民主主義や公平さを掲げているにも関わらず、沖縄では戦後約70年にわたり米軍基地の過重負担を放置し、日米地位協定で米軍を国内法の枠外に置いていることなどを「二重基準だ」と強調した。「こうした矛盾の放置は耐え難い」と米国の対外政策を批判した。」
アメリカは、日本以外にもキューバの「グァンタナモ米軍基地」に収容所があり、そこも沖縄と同じように、アメリカの国内法も通じない、米軍が民主主義を否定する独裁運用しています。
沖縄も同じです。沖縄の負担を軽減させるなんてなんちゃて政治家は言ってますが、日米地位協定は、アメリカの憲法の日本の憲法の制約を全く受けない、米軍の独裁地であることを世間に大きな声で言うべきですね。
米軍よる、米軍についての発言は、外交辞令でしかないのです。
オスプレイの運用規定って日本は言ってますが、規定が存在しているのか疑問です。オスプレイ運用上の外交辞令でしょうね。
明日は、楽しみにしています。
投稿: やんじ | 2013年8月 5日 (月) 07時47分