「ヒロシマ」と「フクシマ」その⑨原発労働者・差別の構造
昨日は、午前中家でおとなしくした後、午後二時からの写真家樋口健二さんの講演会に行きました。「原発被曝労働の実態」。
樋口健二さんは、四日市ぜんそくや多久野島の毒ガス被害者、そして原発労働者の実態などの写真を撮り続けている方です。
福島では、3.11の事故以来、毎日多くの労働者が危険な放射線を全身に浴び、命を削りながら収束作業を続けています。
それだけでなく、原発施設では、日常の運転中でも、停止した定期点検中でも、被曝労働がなければ維持できません。
日本に原発が導入されて以降、登録され、放射線管理手帳が発行された被曝労働者は50万人を超えたとのことです。
そして、どのようにして労働者が集められて行くか。下請け、孫請け、ひ孫受け、寄場や労働者の町から人出しと呼ばれる親方や暴力団によって集められ、手帳の被曝線量は改ざんされ、結局白血病やさまざまな病で早くに亡くなってしまうという、そんな実態を自ら撮った写真をスライドにし、沢山お話しして下さいました。福島だけでなく、これまで沢山の事故が起こり、それが隠され続けた実態もわすれそうになります。
結局原発労働者は「差別の構造」なのだと。
そんな人たちの犠牲の上に原発の・この社会の繁栄は成り立っているのだと。
1995年、イギリスBBCで放映された番組です。日本では、原発企業の圧力で放映されなかったと。それぞれ8分あまりです。(1)だけでも見て戴けたらと思います。
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ぜひ覗いてみて下さい。
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コメント
こんなブログもあります。
http://magazine9.jp/oshidori/130415/#san-ichi
投稿: やんじ | 2013年4月22日 (月) 08時34分
講演会では せいぜい3~400名の人達しか集めきれないし、参加した人が間接的に伝える力も限られています。
でも、美代子先生のブログの発信力なら 日本中の多くの方が原発がいかに非人間的なものであるかに気づいてくれることと期待して感謝しています。
投稿: yuumin | 2013年4月22日 (月) 22時30分
やんじさま
ご紹介ありがとうございます。体当たりの詳細なルポ。時々読んでいますが、貴重ですよね。多くの人に読んで戴きたいブログです。福島のお母さんたちの動きもよく分かります。こうのみよこ
投稿: こうのみよこ | 2013年4月23日 (火) 08時04分
yuuminさま
ありがとうございます。私は、せいぜい自分が体験したことを書くだけなのですが、少しでも多くの方に知って戴けますように。今にも沢山の原発が再稼働されそうな今の情勢。ほんとうに何とかしなければ!!こうのみよこ
投稿: こうのみよこ | 2013年4月23日 (火) 08時05分