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政治を見る④経済界のトップとは。

 私は、これまで経済界と言われる方たち、それもトップの方の記者会見にはいつも違和感を感じていました。政治を動かす大きな力を持っている方たちですが、その見識がどうも違う。日本をどういう方向に動かしたいと思っているのだろうか、この方たちの主張が、本当に国民のためと思っているのだろうか、いつもそう思っていました。

 それが顕著になるのは、特に震災の後、それも原発についての主張です。電気代が上がれば、経済会が打撃を受けると。それは、原発が動かないと電気代が上がるという大前提に立っています。

 いくら、電気は余っている、火力発電に使う石油を電力会社が世界的に比べても、ひどく高価で買っている、と言っても、知らん顔で。どうして、この方たちは、電力会社に対して、「電気代は上げるべきでない」「石油はもっと安く買いなさい」と主張しないのでしょうか、そんな風に漠然と感じていました。

 何よりも、福島のこのような事態を見て、これこそが経済界の大打撃で、原発というのは、大変恐ろしい物だと、そう素直に感じないのでしょうか、それが最も疑問だったのです。経済会のトップにいる人こそ、もっと心の広い、国民の生活を一番に大切にするような、そんな人格者でないと、という幻想を持って、もやもやし続けていました。

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 昨日、日帰りバス旅行のバスの中で読んだ本です。小出裕章さんと、佐高信さんの対談。大変面白く読みました。その中に、私が持っていたモヤモヤを払拭させてもらえた部がありました。これですっきりしました。

 この本の一部だけを紹介するよりも、本すべてを読んで戴いた方がよく分かるのですが、それはわかった上であえて一部だけ紹介します。

『佐高 そもそも経済というのは何のためにあるか、という話です。経済は暮らす人間のためにあるのであって、企業のためにあるわけではない。だけど、それが容易に逆転する。あたかも経済=企業みたいに喧伝して、企業が成り立たないと経済が成り立たないと思わせる。

小出 今は電気が足りなくなると経済がストップすると言って脅しをかけていますが、実際のところ、日本の電力はいかなる時でも足りるんです。(少しとびます。)

佐高 おそらく、再稼働については、電力会社にあきらめさせることはできないでしょう。長期的に見て、原発の再稼働が、国はもとより当事者である電力会社にとってもマイナスになるというのを理解させようとしても、絶対にできない。そもそも経営者は会社のことをちゃんと考えているだろうと思うのが錯覚なのです。

 彼らは、自分が社長であり続けるためにどうするかが最重要課題で、自分の代のことしか考えてない。』

 この中には、びっくりするようなエピソードがたくさん出てきます。特に、原発村について。電気事業連合会がいかに巨額の金をばらまいていたかがわかるエピソードです。
『電気事業連合会というのは、電気事業の円滑な運営を目的として、一九五二年に設立された組織で、そのリーダーが東京電力です。彼らは原子力に関する広報活動などもやっていますが、ものすごい額のお金がうごいています。

 それを証言したのは、アントニオ猪木の秘書をやっていた佐藤久美子氏です。彼女が書いた「議員秘書、捨身の告白」(講談社)にこんな話があります。

 青森知事選挙で、推進派と反対派、そして一時凍結派が出馬したことがあった。最初、アントニオ猪木は一時凍結派の陣営に一五〇万円で応援演説を頼まれて引き受けたのですが、推進派のバックにいた電事連から一億円という金を提示され、あわてて一五◯万円を返して、推進派の応援に行ったというのですね。

 学生たちにこの話を紹介して、「電事連は一五◯万円より上の金額を提示したんだけど、いくらだったと思う?」と聞くと、大体三◯◯万とか、四◯◯万円とかいうんです。ずっと待っていても、一◯◯◯万円以上の金額が出てくることはない。それが普通の感覚だと思います。たかだか選挙の応援で一億円を使えるということは、普段は一体、どれだけの金を使っているのかということです。』

 もう少し、この本について話しますね。

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コメント

経済とは、「経国済民」国を治め人民を救うこと、という意味を知った、若かりし時の感激を思いだしました。
大宰府、日田旅行、お天気も良かったようで何よりです。日田には、随分前ひな祭りの時期に行き、「雛めぐり」をしてとても楽しく、町の雰囲気もよく、もう一度ゆっくり行ってみたいなあと思っていた町です。水害の被害が大きかったみたいですが、先生の写真と文章からもう穏やかな町に戻っているのだなあと思いました。

投稿: 想 | 2013年1月11日 (金) 09時21分

月刊誌『WiLL』に 曽野綾子と渡辺昇一の対談が出ているそうですが、曽野綾子曰く「東電には責任が無い・・・」と。もうあいた口がふさがりません。
 その上、自分は「水力発電しか知らないけど・・・」ですって!! 知らないなら 勉強してから発言すべきですよ(怒)
買って読む気も失せるほどのレベルの低さ。明日図書館で確かめます。
 小出裕章さんと佐高信さんの本は 買う価値ありますよね。小出さんのお話は何度も聴きましたが、その度に科学者としてのあるべき姿に感銘します。

投稿: yuumin | 2013年1月11日 (金) 21時10分

想さま
そうなのですね。このpolitical economyを訳して経世済民または経国済民との和声漢語を作ったのは、福沢諭吉なのですってね。今の経済界と言われる人たち、たんに会社の経営者の集まりかもしれませんが、この意味を考えてほしいです。いつもありがとうございます。こうのみよこ

投稿: こうのみよこ | 2013年1月13日 (日) 08時43分

yuuminさま
曾野綾子、さもありなんですね。そもそも根っからの権力者の代弁者ですもの。いまご紹介しているこの本、佐高さんと小出さんの本は絶対買って読む価値があると思います。感動の連続でした。週末はお忙しいのですね。どうぞ、お体を大切になさって下さいませ。こうのみよこ

投稿: こうのみよこ | 2013年1月13日 (日) 08時47分

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