女子高校生の受験の応援のために。
土曜日の性教協の学習会は花田さんの発表でした。「アイデアいっぱい性教育」の著書のある花田さんは、小学校、中学校の養護教諭を経て、今は進学校の高校の養護教諭です。おそらく、彼女の最後の勤務校になるであろう今の高校では、生徒の受験を応援することも課題です。
今、県立高校では、
○トップリーダーハイスクール(5校)ー高い志を持った次代のトップリーダーの育成・輩出
○チャレンジハイスクール(15校)ー広島県における将来のリーダー
○ステップアップハイスクール(20校)―地域を支える人材
(広島県教育委員会のホームページより)
こんな風に分かれているのですね。びっくりしました。
そのトップリーダーハイスクールとして、何だかんだと言っても、国立大学に何人通すか、それも東大に何人通るかが大きな課題となっています。
それについては、いろいろと意見もあるでしょうが。
その中で、生徒を応援するために花田さんが取り組んでいること。
まず、2011年度一年間に生徒が保健室に来たのは、のべ2100人。そのうちの114人(5.4%)が月経症状だったと。今年度は、9月までの1001人中98人(9.8%)と。彼女の素晴らしいとこは、その来室者に「利用カード」を記入してもらい、それからいろいろと統計を取っているところです。症状別、月別、曜日別、時間別など、どんな時の来院が多いか、グラフで一目でわかります。生徒たちは一人ひとり様々なストレスを抱えています。
そんな受験校の中で、女性対象に「からだ学習」に取り組みます。まだ生徒全体の学習時間はもらえません。だから、補修として時間外に学習会を設定します。来る生徒は全体からみて少人数ですが、初年度よりも次年度は生徒が増えています。その取り組みをするにあたって、進路指導の先生はびっくりされたようですが。
だって、受験生が、ベストな環境で受験をすることができるように月経の管理をするというのは、今や常識になっています。それを知らない教師が進路指導をしているということにこちらがびっくりです。
先日、一人の女性が私のクリニックを受診しました。何年ぶりかに。カルテで以前の来院を見ると、受験に向けての月経の移動の相談でした。生理痛の強い彼女がベストな環境で受験をするために。そして、低用量ピルで彼女の月経をデザインしました。センター試験、国立の前期、後期、すべてきれいに外せるように。
男性に比べて女性は痛みだけでなく、月経中のトイレの問題、月経前の黄体ホルモンによる体調不良(PMS)などいろいろとハンディがあります。
その彼女は東大を受験すると言いました。何年も経って現れた彼女は、無事受験を突破し、司法試験も突破し、司法修習生として裁判所の修習のために広島に戻って来ていたのです。そして、私の所に再び来てくれました。
良かったねえ。良く頑張ったねえ。私はとっても嬉しかったのです。
群馬県の県立高校(ここは女子校と男子校に分かれています)そこの女子のトップの高校では秋に「受験生のためのピル講座」を開催し、受験生と保護者が受講します。そして秋から低用量ピルを内服し、受験をします。
それから、別の岡山のドクターが生理を調節して受験した生徒が次々と報告に来てくれたと。東大に10人。京大に5人。阪大、早稲田、慶応・・・たくさんの合格者があったと発表し、本当にみんなしびれたこと。
そんなことをここに もう以前のブログですが、記載しています。
今、すでに私の所にも、何人も自分の受験のスケジュールを持って相談に来ています。できるだけ早い方がいいのです。早くからだと、ゆっくり無理のない様に移動させることができます。一人ひとり、それ用のカレンダーで、それぞれのデザインをします。それにより、単に受験の日に生理を外すというだけでなく、日頃の痛みもPMSも楽になります。
そうそう、高校受験も大丈夫ですよ。
体の学習をするということは、単に受験のためだけでなく、これからの長い人生を送っていく上で、どんなに力が付くことかと思います。困難な中で、それらの取り組みをしている花田さんに拍手です。
さて、それらの学習会が終わった後、懇親会です。宴会係のY先生がセットしてくれたのが、はちみつ料理の店。「Honey&Hatchiハニーアンドハッチ」。飲み放題、食べ放題。食べ物も飲み物もおいしくて、暴飲暴食してしまいました。
はちみつが料理にも飲み物にもふんだんに使われていて。つい、口当たりがいいものだから。そして、夜中に大変だったのです。
彼が飲んでいるのは、大変興味のあった「みなぎる男のサワー」。マカとニンニクとすっぽんのサワー。みんな一口ずつ飲ませてもらったら、これもオロナミンCみたいでおいしかったです。散々飲んでで食べて、語り合って。一人2480円なんて信じられませんでした。本当に楽しく有意義な時間を過ごしました!!
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コメント
そっか~、恥ずかしながらコントロールするとは知りませんでした。
いや、するべきですよね!
去年だったら、娘にしてあげたのに。でも幸いにも試験日には
大丈夫だったのかな?今晩聞いてみますね。しんどいのw我慢してたかも
投稿: ⑦パパ | 2012年10月30日 (火) 18時04分
ありゃ!!
そんな方法があることを知りませんでした(。。
今週末が試験なのでさすがに間に合いませんよね(・・
投稿: 銀蔵 | 2012年10月31日 (水) 20時03分
「月経をデザインする」素敵な表現ですね♪
中学校の養護教諭をしています。
毎月の月経痛を保健室で寝て過ごす生徒がいて、中学2年生くらいから、「受験のときは薬(ピル)でずらしてもらおうね」と話していました。そしていよいよ受験生となって、お母さんと婦人科を受診してもらったところ、産婦人科医から、「ピルは副作用が…」と言われて服用を断念したそうです!
私はピルが認可されて翌年からずっとピルを服用していますが、副作用はなく、快適に過ごしています。
お医者さん、もっとユーザーの声を聴いてほしい!
そんなことを思い返しました。
投稿: みっか | 2012年11月 2日 (金) 23時36分