富山・種部さんの講演から
これは、性教育指導セミナーのランチョンセミナーでの富山、種部恭子先生の「これからの健康教育~女性のライフプランを応援しよう~」の一部です。「長生きになって、産まなくなった日本」。女性が「働いて、かつ子どももたくさん産む」ようになるためには、というテーマで、みんなが「マシンガン・トーク」というほどにポンポンと小気味いい話の連続でした。
本当は、種部さんの話を全部聞いて頂くのがいいのだけれど、せめてその素晴らしい話の一部だけでもお話ししたいと思います。
「なでしこ・ジャパンの活躍で日本中が元気になったように、行き詰った日本の社会・経済を活性化できるかどうかは、女性の生き方にかかっています。」
「女性たちは子どもを産みたくないのではない」「仕事上のキャリア形成と子どもを産み育てるのに一番いい時期が一致していること・それに対する支援は・・・」
これらのデータが顕著に示しています。「家事育児の男性と女性の差が縮まり、分担負担が減るなら、もう一人産んでもいいという女性が多いのです。」
そして、男性の残業が減ると出生数が増えるというデータまで出て来ました。政府も日本の男性の帰宅時間をもっと早くすることに取り組んでいるそうですが。(最悪はメディアで働く人。その次が医療従事者だと。それを聞いて、私は苦笑です。新聞記者の夫と医者の私たちは、本音はもう一人欲しかった。でも、これが限界。保育所がもっと充実していれば、可能だったかもしれないけれど。)
最新のこのデータはまた衝撃です。日本におけるピルの使用は、ポルトガルやドイツなどのヨーロッパにはかなわないまでも、アフガニスタンやスーダンや北朝鮮などの国々とくらべても、まだこうなのですね。種部さんは、「日本の女性はピルが不要なのでしょうか?自己決定する女性はそんなに少ないのでしょうか?」と問いかけます。
20代の人工中絶の多さを嘆き、それはほとんど男性主導の避妊の結果であることを種部さんは指摘します。
さらに、管理職の女性が占める割合の各国の比較、日本の女性たちが昇進を望んでいないわけではないことも。それらのデータをキチンと出して説得力のあるお話しがみんなをうならせました。
「避妊や性感染症予防の方法をいくら教えても、「使えない」関係である限り、活かされません。」
「避妊と性感染症予防教育だけでなく、関係性を教える共生の教育へ。」
「女性の自己実現・自己決定に医療・健康教育がついて行っていないのではないでしょうか?」
「この30年で、女性の生き方が大きく変わりました。女性の社会参画として、新たなヘルスケアをする必要があります。」
「女性の活躍は、行き詰った日本の切り札です。キャリアも人生のプランも健康も、応援したいと思います。」
と結んでいます。まだまだ独身率の増加、出産の高齢化、卵の寿命など、たくさんのデータが示されました。私のこのブログで全部案内できないのが残念ではありますが、少しは伝わるでしょうか・・・。データを送ってくださった種部さんに感謝です。
「体の相談室」と「著書」の販売があります。
ぜひ、覗いてみてください。
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コメント
素晴らしい~ twitterリンクも考えてください。
投稿: とまと | 2012年8月 1日 (水) 10時13分
とまとさま
ありがとうございます。一度、彼女のお話しをどこかで聞いてみて下さい。twitterてどうするのか分からないのですが、なんとかしてみます。こうのみよこ
投稿: こうのみよこ | 2012年8月 2日 (木) 06時54分