中沢啓治さんのお誕生日会
一昨日、ホワイトデーに「はだしのゲン」の中沢啓治さんが73歳のお誕生日を迎えられました。そのお誕生日会に行きました。
中沢さんは、今、肺がんが転移した骨に放射線療法を受けておられます。抗がん剤の治療は、とっても副作用がきつくて大変なことになって、すぐに中断せざるを得ませんでしたが、放射線療法は大丈夫だと。何も無くて、治療は進み、もう少しで終わります。顔色もよく食欲もよくって、よく食べ、よく飲み、ニコニコと楽しそうでした。
中沢さんも奥様も、とても若くてかわいくて、楽しい方です。基町小学校の先生が、高英男のCDのプレゼントを持って来られました。中沢さんは、中学生のときにその高英男のシャンソン、枯葉が好きになって、あのぺらぺらのソノシートを手回しの蓄音機で何回も聞いたのだそうです。そのCDの高英男の枯葉をその場で流して、みんなで聞きました。そしたら、中沢さんは、僕のほうが上手だといわれて、みんなに促されて歌われましたよ。確かに、よく伸びる声で、素敵な歌でした。はだしのゲンには、沢山の替え歌が出てきます。ゲン、すなわち中沢さんは、子どもの時から歌が大好きだったのですね。私は、動画に撮らせてもらいましたよ。
お店の人が大きなケーキを作って下さいました。ケーキには、「はだしの中沢さん」と書かれていました。集まった人たちみんなで。私は写真を撮るのでいませんが、なぜか私の夫もいませんねえ。
中沢さんには、やっとその前日に厚生労働省から、認定被爆者として認定したという知らせが来たそうです。昨年の八月に申請して、七ヶ月もかかりました。
中沢さんは、80まで生きたいといわれました。80まで生きれば、いろいろと話したり伝えたりできるだろうと。私は、ゲンが生きているだけでいい。あの「はだしのゲン」が現実にこうして今も生きているという、それだけでいいのだから、いつまでも生きていて欲しいといいました。
私からは、奥様にプレゼントしました。皆さんが中沢さんにプレゼントされるでしょうから、私は懸命に中沢さんを支えている奥様にと考えました。
皆さん、おだやかで暖かくて、楽しいいい会だったと思います。今度は、24日の「はだしのゲン」のオペラです。
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コメント
>私からは、奥様にプレゼントしました。皆さんが中沢さんにプレゼントされるでしょうから、私は懸命に中沢さんを支えている奥様にと考えました。
河野先生は大胆で活動的に行動なさるのにこういう細やかなお心遣いも配慮なさって、いつも尊敬です!
私も全然比較になりませんが
1歳のお誕生日祝いを送る機会はお子さん宛じゃなく
ママにも必ずプレゼントを同梱します。
だって一番頑張ってるのは妊娠出産育児をしてるママだから。
投稿: ぶどう | 2012年3月16日 (金) 10時57分
河野様、素敵な集まりでしたね。中沢啓治さんの<はだしのゲン>をハングルに翻訳し、韓国で出版するお手伝いをしたのが大阪の私の文学仲間の金さんなんです。最近は旦那様ががんのため闘病生活を支えられ、又お亡くなりになったため文学部には参加されていませんが20年以上一緒に活動した友人です。
中沢さんとはお目にかかったことはありませんが、そんな関係でとても親しみを覚えました。勿論「はだしのゲン」は両国語でよませていただきましたよ。お元気になられること心からお祈り申し上げます。
投稿: オンニョ | 2012年3月16日 (金) 20時57分
ぶどうさま
いつもありがとうございます。ええ、気に入っていただいたかどうかは分かりませんが。奥様にと言ったらびっくりされて喜んでいただきました。良かったです。そうですね、お子さんのお誕生日にもそんな心遣いをしたいですね。こうのみよこ
投稿: こうのみよこ | 2012年3月18日 (日) 19時34分
オンニョさま
金様には、広島でお会いしました。お子さんが、学校の図書室から借りて帰ってお母さんに読むように言われたと。私は、韓国版をいくつか送っていただいて、韓国に持って行きましたよ。韓国の大学の日本語専攻のところには、日本語のはだしのゲンを。韓国人のお友達で、まったく日本語がわからない人には、韓国語のをと重いけど、せっせと持って行っています。金様は、ご主人を亡くされたのですね・・・。またお会いしたいです。こうのみよこ
投稿: こうのみよこ | 2012年3月18日 (日) 19時38分