「思春期の妊娠」のデータから。
今、論文を書くのに、資料をいろいろと集めました。私のクリニックの中のことばかりでは説得力を持ちません。また、数字上のことばかりでもこれは机上の空論になってしまいます。(いわゆる大学のえらい先生の中の性教育についての文章にこんなのが見られますが・・・)
そんな資料の中にアット思うものがあったので。書いているのは、「思春期妊娠」というタイトルです。
冊子「母子保健の主なる統計」から。20歳未満の人工妊娠中絶は、ゆっくりと数は減っています。実数と〔〕の中は率です。率はその年齢の女子の総人口千対を示します。
2007年23985(7.8) 2008年22837(7.6) 2009年21192(7.1) ちなみに2009年、すべての年齢の人工中絶は計223405(8.2)です。
それに対し、「母の年齢別、出生数及び率」で、年齢が15歳未満、すなわち14歳までの出産は
2007年 39 2008年38 2009年67でした。子どもがどんどん減ってきているのに、この67という数字は衝撃的でもあります。
さらに、厚生労働省 雇用均等・児童家庭局母子保健課作成の冊子 平成23年「最近の母子保健を取り巻く状況」から。こどもの虐待による死亡事例、中でも0日・0か月の死亡事例から。平成15年7月から平成22年3月内に把握した日齢0日から月齢0ヶ月(生後1ヶ月未満)児の死亡事例は、
○この期間内に虐待死した0日・0か月児は77人であり、日齢0日時が67人、日齢1日以上の月齢0か月児が10人である。加害者は、実母が最も多い(87%)。
○日齢0日の事例の実母の年齢は、平均28.2歳で19歳以下が17事例(25.4%)と最も多く、続いて35歳から39歳が13事例(19.4%)であり、二極化の傾向。
○日齢0日の事例では、望まない妊娠が54事例(80.6%)(複数回答)である。
○同居家族が妊娠に気づいていた事例は、19歳以下では13事例中1事例、20歳以上では30事例中3事例である。(実母の年齢不明は除く)
これらから、妊娠してしまった少女がだれにも言えず、一人抱え込み、ついに一人で出産し、生まれたばかりの赤ちゃんを殺してしまったと言う姿が浮かびます。その少女は、犯罪者になりますが。その相手の男性は・・・?
靴を買いました。これまで冬の間日常の生活では、どた靴みたいなブーツをはいていたのですが。りんごと洋ナシが左右別々についています。おもちゃみたいですが、でも、やわらかい革で軽くて、足にフィットして、とても気持ちよくって、結構高価でした。私の足は、外反母趾がきつくて、合う靴を探すのが大変なのです。しばらくこれにお世話になります。
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