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中学生の妊娠⑦番外編

 今、滋賀県草津市のホテルです。まだまだ中学生にしている講演が続きます。まだ、経口避妊薬、ピルについて、携帯の出会い系サイト・掲示板について、アダルト・ビデオなどについてのお話が残っています。今日はちょっと番外編で、中学生への講演についてです。

 とても限られた時間で、伝えたいことは沢山あります。目いっぱい、ギューギューに話したいのです。高校生はともかく、中学生に話すとき、学校によっては、「うちの生徒はとても話は聞きません。迷惑をかけるかもしれません」といわれることがあります。

 確かに、今日は手ごわいぞ!!と思うこともあります。それは、生徒が会場に入って、先生が並ぶように指導しているときに分かります。でも、基本的に私が話すことは、生徒たちが聞きたいことなのですね。自分の中学時代を考えて見ます。やはり知りたかったですね。いろいろなことを。そして、正面から、きちんと話してくれる大人だと彼らが分かったときから、だんだんと静かになります。

 それでも、ぺちゃぺちゃと話している生徒がいると、私はその生徒の目をじっと見ながら、その子に話しかけるように話します。彼、彼女がその私の視線に気づいたとき、チラッチラッと私の方を見ます。でも、私がいつまでも彼らから目を離さないでいると、だんだん下を向いて、話しをしなくなります。

 時には、本気で「聞いて!!」というときもあります。「もう、私が必死で話しているということをわかってよ!!」という時もあります。たいてい、これは一回ですみますね。

 そして、必死で話す私の話を必死で聞いてくれる生徒たち。二時間はアッという間です。「うちの生徒が聞いた!!」と泣きそうになる先生もいらっしゃいます。

 もちろん、一回私の話を聞いたら、それですべてが分かったでしょうなんて、思い上がってはいません。でも、これから沢山の情報に接し、沢山の経験をするであろう彼らです。思春期の多感なときに、本気でぶつかるように話してくれるその話しを聞いたという経験が、少しでも頭に残ってくれたら、という、そんな思いで話しています。

 きょうは草津市で話します。性教育に力を発揮して下さっている助産師の方たちと、性教協のサークルの方たちの合同の研修会です。地べたを這うようにして、理解して下さる方たちを増やすこと。それもずっと続けているのですが・・・なかなかです。

2012_01130014 12日木曜日、広島市医師会の新年宴会でした。初めて新年宴会に出席しました。いろいろとご無沙汰している方たち、医師だけでなく、行政の方たちにもお会いしてうれしかったです。そこで、私は市医師会在籍30年の表彰をされました。私が医師になって40年。大学病院から土谷病院に移って30年です。ということは、性教育に取り組み始めて、30年ということでもあります。写真は在籍50年の方たちの表彰の姿です。私が表彰されているところは、自分では写真が撮れないので・・・。私はおそらく在籍50年の表彰ということはないでしょうね。


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ぜひ、覗いてみてください。

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コメント

河野先生の大人向けの講演を何度か聞かせていただきました。全力で話されるお話は、本当に分かりやすく生きる希望があります。私は岡山県北の中学校にいて、先生の講演を生徒たちと聞く機会はまだないのですが、是非聞かせてもらいたいなあ、といつも思っています。普段はやんちゃで困った生徒が多いのですが、彼らは大人をちゃんと見ているところがあるので、きっと一生懸命聞くと思います。先生、お忙しいでしょうが、今年も頑張って、正しい知識と生きていく希望を伝えてください。

投稿: スヌーピー | 2012年1月15日 (日) 09時32分

スヌーピーさま
ありがとうございます。ぜひ一度、私が中学生に話すのを聞いていただきたいですね。お近くに行くときがあれば、知らせて頂きますね。こうのみよこ

投稿: こうのみよこ | 2012年1月30日 (月) 08時37分

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