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中学生の妊娠⑱ 手紙(4)

 ○○○○さんが、私のブログを読んでコメントをくれた、その時のブログの記事の一部と、彼女からのコメントです。私が参加したシンポジウムのことについて書いています。


『虐待などで失われるかも知れない命を救いたいと設置された「こうのとりのゆりかご」でしたが、設置から三年。57組の大人がここを利用しました。中でも、児童相談所の方の発表が胸に響きます。レジュメから。

「社会調査の結果判明した利用者は私たちが当初考えていた人ではなかった。社会的地位もあり子どもを指導する立場の人、福祉の現場で働く人、祖父母、家族や病院が支えていた人、女性に電車の切符を渡しゆりかごに入れるように指示した男性、子どもの障害を受け入れられない人など、様々だった」
「こうのとりのゆりかご」は、親が名乗らずに子を手放すことを可能にする前提で作られたものである。こどもは親が誰なのか、なぜ自分は遺棄されたのか知ることが出来ず、私たちも答えることができない。そんなこどもたちは成長する過程で様々な壁にあたり悩んでいく」

 シンポジウムでは、匿名性に焦点が当てられて論議しました。ただ、私は自身、養子縁組のお世話をして来たその体験をも話しました。

「ハワイに行ったとき、養子縁組でハワイに行った子とその養親たちがパーティーを開いてくれました。その時、14歳の中学生が生んだ女の子が、私はね、広島で生まれたの。でも、お母さんが若くて、私を育てられなかったから、ハワイに来たの。と、みんな自分がなぜハワイに来たかを聞いて育っていました。」

「もちろん、育てられない出産をしなければならなくなった時、その事実は、誰にも知られないように、それは私の大切な仕事です。そのためには、何でもする、戸籍の移動から、住民票の移動、そしてちゃんと母子手帳も取って出生届も出す。戸籍は、養子縁組がすんだ後で、移動することによって出産の事実を消すことも出来ます。」
等と、話をしました。

 でも、なぜそのような育てられない出産をするところに女性が追い込まれていくのか、そこの所の話がなかなか出来ません。やっと、私は、教育の問題をわずかに話しました。でも避妊の話、すべての若者がちゃんと避妊を学ぶことの大切さを具体的に話すことができませんでした。痛恨の極みです。』

『きっと先生のお話にあった14歳だった者です。
今は30代になりました。
私は自分の経験を通して…

 どんな言葉も浮かびませんが、ただ今唯一言えることはハワイでもどこでもあの子が生きているということがわかって私にとってこれ以上に嬉しいことはありません。

 中絶できる時間を過ぎ…いや、むしろ自分が産むという自覚や育てるという覚悟、それすらもわからないまま行為をし、好きな人に嫌われたくない、まさか自分が妊娠するわけない、それ以前に家に居場所がなかった私はその人とつながることが大切で、避妊してって言って断られたら・冷められたら自分の居場所がなくなることの方が重大で避妊は二も三も次でした。』
 
 コメントはまだまだ続きます。少し長くなりますので、明日に続きを載せます。

2012_01290005 今、合宿中です。これからまた会議です。久々に海を見て、ほっとしています。


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