中学生の妊娠⑰ 手紙(3)
○○○○さま
お手紙有難うございました。ありきたりですが、びっくりして、そしてとってもうれしかったです。
まさか、あのときに私に講演を頼みに来たのがあなただったなんて。どうして気づいてあげられなかったのかと悔やみました。私、お名前、聞いたっけ。聞いたら、必ずわかったはずなのだけれど。お手紙の封筒の名前を見て、本当にびっくりして、何がなにやら分からなかったのですよ。どうしてあなたの名前がここにあるのだろう、って。
一度、私のブログにコメントを入れてくださいましたね。あのときは本当だろうか、まさか、と半信半疑になりながらも、内容から、そうに違いないと確信しました。
私は、以前ハワイで彼女に会いました。その彼女だけでなく、彼女の両親も、そしておばあちゃんも、みんながとても彼女を愛して、みんなが幸せになっていました。そのとき、私はあなたが彼女を生んでくれたおかげで、どれだけの人を幸せにしたんだろうと思いました。
あなたは、それこそ表現しきれないほどつらい思いをしたことと思います。でも、決して悪いことをしたわけではない、あなたが苦しんだおかげで、一人の赤ちゃんが死ななくてすんだのだし、そしてそれは何人もの人を幸せにしたのでした。あなたはみんなにすごーく感謝されているのだと、そう伝えたいと思いました。
今、今回の講演でも最後に話すと思いますが、養子として幸せに育ててもらった、成長した子どもたちが実の親に会いたがるような年齢になってきました。無理をしないで、生んでくれたお母さんが会いたいといえば会ってもらうし、会いたくないということであれば、それはちゃんとお話しして納得してくれます。
でも、みんな自分を生んでくれた母親にとても感謝しています。そして、自分はこんなに幸せに育っている、生んでくれて有難うと言いたいといいます。
私が今回とてもうれしかったのは、あなたがとてもしっかりと生きているということが分かったからです。そして、なんと私の講演を企画して下さった!!こんなにうれしいことはありません。近藤紘子さんに話して、二人で泣きましたよ。ほんとうに有難うございました。
また、いつかゆっくりお話ししたいですね。いろんなことを。
私のブログを読んで下さっていますでしょうか。韓国が好きで、せっせと行っています。韓国で買ってきたものです。
今回のうれしいお手紙を頂いたこ心からのお礼です。ごちゃごちゃといろいろだけれど。子どもだましみたいで申し訳ありません。どうぞ、笑って使って下さい。
それでは、この度の私の講演、聴いてみて下さいね。あの頃よりも、今の子どもたちが置かれている状況はもっともっとひどくなっていると思います。心痛むことが多い毎日です。
本当に有難うございました。
2011年○月○日
河野美代子
明日の午後の尾道での講演会のご案内もう一度。講演の準備のスライド作りをしました。乳がんの方でなくとも楽しめるように、いろいろと盛りだくさんの用意をしています。どうぞ、いらっして下さいね。
私は今日の夜は、今年の8.6.の平和集会のための合宿です。明日の昼前には失礼して、尾道に向かいます。
「体の相談室」と「著書」の販売があります。
ぜひ、覗いてみてください。
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