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子宮頸がん予防フォーラム

2011_12180006 昨日は、横浜での「子宮頸がん予防フォーラム」に参加しました。癌の一線で活躍しているそうそうたる先生たちの沢山の講演、イギリスで若年者の人工中絶を減らすためのプロジェクトの中心になって活躍している女性のドクターのワクチンについての特別講演等いっぱいのメニューで、ギューギューに勉強をしました。

 多くのドクターや政治家たちが世界中で癌の克服のために頑張っているのですが。それでも、この日本の行政の遅れは世界中で特別に情けないことになっています。
 
 それから、せっかくのワクチン接種という機会なのですが、そのときに「これから大人になったときにはがん検診を受けるように」という指導をちゃんとされているのだろうかという懸念も示されました。

 それから、すでにHPVに感染している人へのワクチンの接種も、100%有効であるというデータも示されました。

 私のクリニックの現場でも、もう性交の経験のある人はうってもダメだとか、がん検診に引っかかったことがアルひとにうってはいけないとかの誤解をしているひとがとても多いのです。ワクチンは45才までにうつようにという勧告がなされていますので、私は、その年齢以下のがん検診をした人すべてに、その情報をお渡しします。そしたら、お母さんの世代のひとは、みんな自分のことと思いません。娘さんのことと思っています。そうでなく、あなたのことなのよ、というとびっくりされます。
 
 公的な助成の対象は中・高校生ですが、それはそれより年上の人は有料だけれど、すべての女性がうったほうがいいのですね。少なくとも、80%の女性がワクチンを接種したなら、子宮頸がんは収束に向かうであろうということでした。オーストラリアなどは、それに向けて着々と実行されています。

 さらに、二価のワクチンと四価のワクチンについては、二価の方がはるかにその抗体価を高く長く持続させるというデータも示されました。そのデータを示したイギリスのドクターに対して、「私たちは二価より四価の方がいいと言ってきたのだが、それは間違いなのですか」と本当に馬鹿な質問をする日本のトップといわれる大学のドクターがいました。それは、四価を一方的に宣伝して来たあなたたちがそう思っているだけだよと、私は内心失笑しました。勝手に「私たち」なんて言わないでほしいと思いました。不勉強!!ですね。

 それから、HPVの感染の検査をがん検診のときにするという島根の県立病院のドクターの話しは面白かったのですが、それに対してのバトルが行われました。結構激しいバトルで、それなりに面白かったのですが、費用対効果、臨床医と研究者の違いなど、様々な要因があってのバトルだと思いました。

 私は、どんな勉強会でも参加した以上は、これからの臨床に生かしたいと思います。このHPVに対しても取り込んでいかなければ、と思いながら帰りました。


2011_12180019 さて、午後三時に会が終了した後、最終の飛行機までの時間、娘と会いました。何かしっかりご馳走を食べさせたいと思ったのですが、時間が中途半端で、夕飯の時間まではお茶というところばかりでした。結局、近くのホテルでお茶です。アフタヌーンティーと、クラブハウスサンドイッチです。おしゃれでおいしかったです。

 娘と会うのは、とっても楽しみなのですが、アット言う間、つかの間の時間でバイバイでした。後は年末のおたのしみ!!です。


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