被爆者の方のお見舞いに行って。
昨日のお休み、アメリカからの一家とお会いした後、夫と待ち合わせをして夫の買い物に付き合いました。ついに観念して老眼鏡を作ると。近くの眼鏡やさんに行ってあれこれ見た後、私のアドバイスを受け入れて、まずまずのを作っていたようです。
その後夫と一緒に、気になっていた方のお見舞いに行きました。被爆者で、これまで様々な活動をしてきた方が、とてもお悪いと知っていました。とてもお悪いのだけれど、それでも病院から他に移るようにといわれて奥様が困っていらっしゃいました。
私も、どこか受け入れて下さるところがないか、いろいろとさがしましたが、そんな状況の人を受け入れてくれるところはどこにもありません。ない以上、そのままにその病院にいるしかありません。そうアドバイスして来ました。どうしても移らなければならないのなら、病院に捜してもらうしかありません。
奥様も病気で、しんどい体でありながら毎日通っていらっしゃいます。本当に大変です。
その時にも話に出ました。広島市長のあの発言。被爆者はこれまて゛くれくれくれという要求をした来たのではありません。誰のためにこんな状況にされたのか。それを告発し続けて来たのですよ。そのためにも核廃絶をも訴え続けてきたのです。
その方には子どもがありません。近距離被爆のせいで子どもが出来なくなったと。火傷のために体も不自由になられました。多くの被爆者がようよう生き抜いても、それでもほとんどの被爆者が結局は一人で複数の癌にかかって、亡くなって行っています。それを感謝せよだなんて。
今回の市長の発言を受けて、医師のサイトでも年を取ってもどんな病気でも医療費はただのくせにという発言が多々見られています。私は、医師と言うのは、もっと病んでいる人に暖かい心で接する職業だとばかり思っていたので、本当にびっくりしました。
市長は、「はだしのゲン」でよいから、難しい本でなくとも漫画でいいから、ぜひ読んで欲しいと思いました。被爆の後、被爆者がどんな人生を歩んできたか。原爆でお父さん、お姉さん、弟を亡くした中沢啓治さんは、高校に行きたくとも、早く働かなければならなくて中学卒業後すぐに就職されました。懸命に原爆を告発する漫画を描き続けた中沢さんもついに肺がんに罹られています。それを感謝せよだなんて。本当にごくろうな人生で、大変でしたねと、ねぎらう気持ちを持つべきではありませんか。少なくとも、広島市の市長なのですから。
お声をかけても眠り続けている方を見ているうちに、またまた市長に対して怒りが湧いてきました。その方は原爆特養に申し込みをしていても、何年待たなければならないかという状況なのです。待つ内に命が尽きてしまうでしょう。お年を取った被爆者が置かれている状況はこんなものなのですよ。
お見舞いの後、またクリニックに戻っていろいろとしなければならないことをしました。暑い夏、8.6.に向けて頑張らなくっては!!
セブンイレブンで見つけた扇風機です。単3の乾電池でもパソコンのUSBででもO.K.です。風の強さは二段階。羽は柔らかいので指が当たっても大丈夫です。私のパソコンや勉強をする部屋はクーラーが故障してそのまま直していません。これを買って使ったらとってもいいので、もう一つ買いました。職場で診療する机に置いています。1260円でした。
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コメント
市議会のネット中継を少しだけ見ましたが、平和宣言に関する質問で何度「市長としての平和観を示して欲しい」と言われても、答弁するのは局長ばかりで、再三「簡単な質問なので自分の言葉で示して欲しい」と議員に食い下がられて、隣りに座っている副市長と相談してやっとお答えになったことが「局長の答弁通り、核廃絶が私の気持ちだ」ということだけです。
この情けない答弁をする新市長と、その答弁に拍手をした議員、いずれも広島市民が選んだということが残念な市議会でした。
投稿: 松田 | 2011年7月 1日 (金) 12時00分
松田さま
いつもありがとうございます。本当に情けない、恥ずかしいことです。結局こんな市長や議員を選んだ市民の問題なのでしょうね。こうのみよこ
投稿: こうのみよこ | 2011年7月 5日 (火) 07時59分
①田母神がまたもや8/6にリーガロイヤルでウソをつきますねえ。ホテルのイメージは悪くなり、ポスターを貼ってある個人宅も毎年同じ。はたして許可を取ってポスターを貼っているのでしょうか?
古いコメントに「言論の自由」が彼にもあるとありましたが、解決済の人類普遍の原理を否定することは自由な言論とは認められない。そうでないとヒトラーの賛美を認めるのか?奴隷制度を支持する意見も言論の自由なのか?
このような人類普遍の原理は人類が過去幾多の試練にたえながら得たものです。ドイツではハーケンクロイツのマークをおもちゃのプラモデルに書いても違法行為となりますがこれは言論弾圧ではありません。
この侮辱的な講演会は大騒ぎすると相手の思うツボになるので黙殺しながら、ポスター掲示をしている家が本心から納得して許可しているのか、リーガロイヤルホテルが虚偽の目的を告げられたりして貸したのかどうか、疑問を持つべきでしょう。
②新市長の「くれくれ発言」は思われているよりも結構奥深い問題がある。失言で謝罪して済ませようとしているが、もっと深い根本的な認識の欠如があります。
被爆者援護法などの制度の立法趣旨です。
市長の認識ではこの施策を「生活保護法などと同様な福祉制度・社会保障」としてとらえているようです。だから、失礼な言い方を謝罪するとしか言い訳を思いつかないのでしょう。
しかし、被爆者援護は生活保護のような福祉・社会保障ではなく「国家賠償法のような国家補償・損害賠償」なのです。
つまり憲法25条ではなく憲法17条の精神に基ずくものです。
市長は「生活保護法と同様にかわいそうな困窮者にカネをめぐんでやる」と理解しているようです。だから、言い方が悪かった しか思っていません。
この市長の法的無知は大きな問題であり根本的です。
被爆者援護法などの施策は「例えば国家公務員たる公用車運転手が職務に関連して交通事故を起こした時に交通事故の被害者に損害賠償をするのと同様に、国家の不法行為である戦争による被害を加害者が賠償する国家賠償法の精神によるもの」です。
原爆投下は米国の責任であることは明らかですが、東京裁判によって日本国の責任もあることが確定されています。
市長の「かわいそうな人への福祉」という感性は「不法行為の加害者が被害者に損害賠償する」という立法趣旨を理解していないのです。
皆さんがもし交通事故の被害者になったときに加害者から「かわいそうだからお金をあげるけど、何でもくれくれと言うなよ」と言われたらどう思いますか?
投稿: wpc | 2011年7月27日 (水) 20時41分