もし原発がすべて止まったら
先日のNHKの討論でもそうだったのですが、原発が止まると、すべての電気が止まり、ローソクの生活をしなければならなくなるかのような、そんな危機感を持っている人が多いことを知りました。
それは、あの「計画的停電」にこめられた宣伝の効果だったのかもしれません。
この図はjanjanのこの記事からお借りしました。もし、すべての原発が止まったら、どの時代に戻らなければならないかと、学生たちに尋ねています。みんなとんでもない昔に戻ってしまうかのような危機感を持っていると。
でも実際は、こうであって、1990年台の半ば辺りの発電量なのだと。それも国策により今は、原発依存を高めるため、意図的に火力や水力の発電量を減らしたための状況です。
私は90年に開業しました。以来、全く電気機器は増えていません。それよりも新しく買い換えた超音波の機器などの方が、エコで消費電力が少なく済むようになっています。
先日の討論会で専門家といわれる方が言っていました。消費電力は、実は減っているのだと。
問題は、各家庭よりも、ITなどの工場なのでしょう。でも、大量に電気を使うところは、自己努力をするべきだと思います。討論にもあったように、工場の屋根にパネルを貼るとか。
私も放送されませんでしたが、大分県の状況を話しました。すでにこのブログでも話したように、大分では、県を揚げて自然エネルギーの活用を目指しています。各企業は、自分で電気を発電する努力をしています。
たとえば、サッポロビール日田工場では、敷地内に小水力、小風力と太陽光による発電所を作っています。杉の井ホテルは、地熱発電を、大分瓦斯の工場では太陽光、風力発電設備を設置していますし、新日本製鉄の大分製鉄所では、太陽光発電設備を設置。「いいちこ」の三和酒造では、焼酎の絞り粕をメタン発酵させ、バイオガスに変換してそれを燃やして蒸気を得る、など。
すでに書いたように、ブタのし尿を発酵させてメタンガスを得、それで発電するとか、学校給食のセンターや事業所から出た廃食油を回収し、バイオジーゼルエネルギーにリサイクルするとか。
大分県のスポーツ公園、農業文化公園、産業化学センターなどの県立の施設にはどこにも太陽光発電のパネルを貼っています。
各企業は、発電の努力をし、自己防衛をする、それに対して行政は補助を出す、そんなお金は、原発を作るための保障金などに比べると、微々たる物だと思います。
私は今日は岡山の北、県立高梁高校で講演です。中学生に話すことが多い今、四月の山陽高校以来の高校生対象です。全校生徒、教師、保護者に話します。今から車で出発します。
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コメント
昨日は暑くて一日エアコンを付けていましたが、エアコンに表示された電気代は8円です。高気密高断熱の家の中でも特に気密性の高い私の部屋ということもありますが、最近の家電の省エネ性能の向上には目覚しいものがあります。
日本の原発は1990年代にはアメリカ・フランスを抜く稼働率の高さで世界一を誇っていましたが、2003年にはIAEAのデータで29カ国中、下から二番目という最も不安定な原発となっており、日本における原発は、安定的な電力供給に如何に不向きなものか分かります。
ちなみに、サーバーも空調も100%風力発電だけで運営しているレンタルサーバーがありますので、紹介していおきます。
green webs
http://www.greenwebs.net/
2004年の中国新聞記事
http://www.chugoku-np.co.jp/kikaku/nuclearpower/japan/040620_01.html
投稿: 松田 | 2011年6月23日 (木) 11時48分
そうなんですよ。ちょっと前まで原発ありきだったんです。だから、他の発電所を作ってなかったんです。押さえてたんです。
納得しました。冷蔵庫もアイロンもテレビもエアコンも家電製品は昔に比べたら、信じられないくらい電力低消費になっています。私たちも無駄な電気を使う必要はないし、いつでもどこでも、省エネに努めたいと思います。でも、まず、節電すべきは一体誰なんでしょうか。
一昨日デパートに行ったら、長袖の上着を着ていましたが、少々寒いくらいに冷房が効いていました。暑いのは嫌だけど、それこそこのご時世、設定温度にはもう少し敏感でもいいのになあと思いました。
投稿: momko | 2011年6月23日 (木) 14時24分
夏らしく暑くなってきました。我が家もエアコンをかけずにいこう…と。
7月30日に 手話通訳問題研究会で中国新聞・江種則貴さんの講演と、映画『ミツバチの羽音と地球の回転』上映をやります。
このチラシとチケットの配布をいろんなところへお願いをしているのですが、お力添えいただけないでしょうか。
平和と手話通訳を考えるつどい2011
と き 7月30 日(土曜)
13 時1 時15 分~16 時45 分 (開場13 時)
おはなし ヒロシマからフクシマへ
中国新聞論説委員・江種則貴さん
14時30分~16時45分
映 画 ミツバチの羽音と地球の回転
(日本語字幕併映)
ところ 平和記念資料館・メモリアルホール
(中区中島町1-2 電話:241-4004)
参加費 999 円 (内200円は中国新聞社会事業団を通じて被災地へおくります)
主 催 NPO法人広島県手話通訳問題研究会
(電話082-568-6770 fax082-568-6771)
協 力 社団法人広島市ろうあ協会 ・ 広島市手話サークル連絡協議会
当日午前10時から広島市手話サークル連絡協議会の 平和公園・碑めぐりがあります。
投稿: かわい ともよし | 2011年6月24日 (金) 07時52分
松田さま
新しいエアコンは、そんなに省エネなのですね。うちは、エアコンが故障して直さないままです。このままで何とか乗り切ってみようと思います。いつも沢山のことを教えて戴いてありがとうございます。こうのみよこ
投稿: こうのみよこ | 2011年6月26日 (日) 21時10分
momokoさま
草なのですね。原発の比率を高めるために、今ある他の発電所も止めているのですね。だから、原発が止まっても、ほかの発電で事足りるのですから。ただ、石炭や石油が高いといいますが、ウランだって輸入しているのだし。材料代を言うのなら、太陽や風は無料なのですよね。これからも、しっかりウォッチングしようと思います。いつもコメントありがとうございます。こうのみよこ
投稿: こうのみよこ | 2011年6月26日 (日) 21時14分
かわいともよしさま
私のブログでも紹介させて頂きました。素晴らしい企画。この映画を見たいと言っていた人もいますので、しっかり宣伝しようと思います。ご紹介、ありがとうございました。こうのみよこ
投稿: こうのみよこ | 2011年6月26日 (日) 21時16分