「ロボット手術」
昨日の診療後は、「子宮内膜症の研究会」に行きました。ひどい月経痛と癒着を伴うために不妊になりやすい大変困った病気で、生殖年齢の5~10%の方が罹患しているといわれます。原因はまだはっきりしていませんが、その治療法は年々新しい薬が出来て進歩しています。
昨日は「英語ではだしのゲンを読む」講座の日で迷ったのですが、こちらに参加しました。
それというのも、一般演題の治療の報告に加えて、ゲストの先生の講演に興味があったからです。『子宮内膜症治療における最新の話題~ロボット手術とジェノゲスト』というタイトルでの、東京医大の産科婦人科学主任教授の井坂惠一先生のお話でした。
「ロボット手術」。時々聞くことですが、具体的にはどういうものなのか、大いに興味がありました。井坂先生は、日本の婦人科においてロボット手術の第一人者です。
ロボットと言っても、コンピューターで完全に管理された手術という意味なのですが。腹腔鏡でおなかの3Dの映像をみながら、その映像に向かって手を動かします。手のセンサーでおなかの中の機械が動きます。その精密な動きにびっくりです。
婦人科ですと、たとえば子宮体がんの手術で、子宮を取るだけでなくリンパ節もきれいに郭清しても出血はほとんどなく、それにお腹を切るわけではなく、小さな穴を開けるだけですので、入院日数も平均5.9日とおどろくほど患者さんに侵襲を与えません。見たいところを10倍も拡大して映すことができます。それも立体的に。ですので、小さな血管の走行も良く見えます。動画で見てその素晴らしい腕前に感嘆しました。
コンピューターでの画面を見ながらですので、パリの患者さんの胆のうの切除をアメリカにいる医師がするということも、すでに行われているそうです。
面白いのは、このロボット手術というのは、「ダヴィンチ手術」といわれているということです。なぜなら、「レオナルドダヴィンチ」が初めてロボットを作ったのにちなんで名づけられたということでした。
私たちのような古い医者が、いまさらこんな技術を身につけることは不可能です。私たちは、このような最新の医療の知識を得て、患者さんのその情報を提供すること。患者さんにとって最高の医療を、患者さんのそれぞれの個人的状況も考慮したうえで、アドバイスすること、それが大切な使命であると思いました。
先日の有木さんの食器の食事会で分けてもらって帰ったコップと花瓶です。
大ぶりで手でこっぽり包む感触が素敵なコップは、氷を入れて焼酎なんぞを飲むのにいいでしょうね。私はお酒を飲みませんが、どなたかお客さんに出すとよさそうです。私が選んで持って帰ったワイングラスと対になっています。ガラスの花瓶も早速ブーケを飾っています。ステキ!です。
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