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「絵本はだしのゲン」と「黒い雨にうたれて」

2011_06100002  9日木曜日の三和中学での講演の帰り、吉田の夢書房によりました。中沢啓治さんの「絵本はだしのゲン」と「黒い雨にうたれて」を取り寄せて頂いていました。

「絵本 はだしのゲン」は、被爆にいたるまでの戦争と子どもたちが主に描かれています。それまでの平和な家庭が戦争によりじわじわと蝕まれ、そしてついに原爆により家族三人が亡くなってしまいます。そこから立ち直ろうとするまでのゲンの苦しみがそれでも生き生きと描かれています。特に、お父様があの戦争のさなかでも戦争に反対し続け「いのちを大切にしろ」と子どもたちに教え続けます。中沢さんの今に至るまでの、まっすぐにぶれない姿勢は、お父様によって培われたものだということが良く分かります。

 中学を卒業した中沢さんは、高校に行きたいと思ったけれど、お母様たちとの生活を立てるために看板やさんに就職します。小学校の時から絵が上手だった中沢さんにとって、その絵を描くことを生かせる職場でした。

 一方、手塚治さんの漫画を読んで感動し、漫画家になりたいと強く願った中沢少年は、漫画を描くことを独力で学びます。やがて、22歳の時に漫画家になるべく東京へ旅立ちます。そこで漫画家のアシスタントをし、やがて独立します。

 そんなとき、広島から「ハハシス」の電報を受け取りました。母親を火葬したとき、骨を拾おうとすると、骨が残っていません。ただ灰しか残っていませんでした。原爆は、ここまで体を食い尽くすのか、怒りに震えた中沢さんは、東京に帰ると、一気に「黒い雨にうたれて」を描きます。

 それまで自らが被爆者であることを隠し、原爆や戦争者は、一切描かなかった中沢さんの第一作目の原爆ものの漫画です。それは、中沢少年、ゲンの恨みを爆発させる怨念の漫画です。しかし、それを持って回っても、どこの出版社も掲載してくれませんでした。あまりに過激な内容のその漫画ゆえに、どの出版者も引いてしまったようです。

 どこでもどんな本でも掲載してくれさえすればいいと、結局「エロまんが」中心の「漫画パンチ」の編集長が掲載を引き受けてくれました。しかし、それは二人とも、相当な覚悟が必要であったと中沢さんは語っています。それが思いの他、読者の反響を呼びました。続いて「黒い川の流れに」「黒い沈黙の果てに」「黒い鳩の群れに」「黒い蠅の叫びに」「黒い土の叫びに」「黒い糸」と、漫画パンチに短編が次々と発表されました。

 それが「はだしのゲン」に繋がります。

 今回購入した「黒い雨にうたれて」は、その短編集です。被爆し、原爆病になって死を目前にした青年が、殺し屋となって悪徳アメリカ人を殺していくという、本当に中沢さんの思いの丈が詰まった「黒い雨にうたれて」。最後に自分の目を被爆で盲目となった少女に移植してくれるように頼みます。その辺に中沢さんの真の優しさがあふれています。

 8月6日の「平和の夕べ」では、その辺りの中沢さんの恨みの部分と、優しさと両方をしっかり語っていただきたいと思っています。

 昨夜は、8.6.の集会の準備の会合でした。皆さん張り切っています。

 今日は、午前中は性教協の例会、小学校の模擬授業です。午後はNHKです。これについては、またご報告しますね。

 


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ぜひ、覗いてみてください。

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コメント

本日広島で会議があり、その後平和資料館へ行き、「こどもたちの見た戦争 はだしのゲンとともに」を観に行きました。
その昔、少年漫画誌に掲載された「はだしのゲン」をずっと読んでいました。
改めてその内容に感動し、今もう一度読み返したいと思い、私も本を取り寄せようと思いました。
8月6日の「平和の夕べ」へ参加申し込みさせていただきました。
中沢啓治先生のお話を是非聞かせていただきたいと思っています。
このような素晴らしい企画をして下さった先生、関係者の皆様に感謝します。

投稿: のぞみ | 2011年6月12日 (日) 22時29分

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