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原発事故と妊婦さんについて。

 娘さんが茨城県にいる友人から電話がありました。お嬢さんは、今妊娠二ヶ月。このままそこにいていいだろうか、広島の実家に帰った方がいいだろうか、と。お嬢さんから、ぜひ河野に尋ねて欲しいとのことでした。

 私の友人でも関東から広島に帰らせたという人が多くいます。今も揺れ続ける余震が気持ちが悪いというのもありますが、その多くは原発を心配してのものです。

 その人たちには、今は大丈夫。今の程度の放射能だと、人体に影響はないから、と、答えてきました。これ以上、原発が大変な事態になったら、帰った方がいいこともありうるね、と。

 今回の質問は、「妊娠初期の方」です。その方にも、同じ様に答えました。今朝もテレビで言っていましたが、そもそも医透視でどれだけの被曝とか、CT一回ではどれだけとか。それに比べて、全く心配ないとか。でも、妊婦さんには、決して医透視はしないで胃カメラ・内視鏡にしますし、CTもしません。

 妊娠中の被曝の胎児への障害については、原爆の時の胎内被爆の小頭症で知られています。しかし、それは大変な量の被爆であって、今の状態とは比べ物になりません。今のところ、大丈夫。が、これも、原発の状況がこれ以上悪くならければ、の話ではあります。

 でも、今回、野菜や牛乳や水道水にまで放射能が検出された、出荷しないように指導された、というニュースが流れると・・・。妊婦は牛乳を飲まないわけに行かないし。野菜もあれこれ食べるでしょうし。おそらく今の葉物だけでなく、色々と調べると、まだまだ農産物の放射能汚染が分かるでしょうね。

 これまで、外部汚染は大丈夫。肌を出さないように、とか、衣服を脱いで、とかで対応できる、怖いのは、内部汚染だから、マスクをして吸い込まないようにしましょう、といわれて来ました。では、食べるのは?食べることは内部汚染ではないの?食べると、その放射能はどこに行くの?

 放射能は胎盤を通るの?母体の被曝と胎児の被曝の違いは?放射能は胎児のどこに集積するの?

 実は、まだまだ分からないことだらけなのです。チェルノブイリの大事故では、今も子どもたちの甲状腺がんが多発しています。でも、今のような少量の影響は、分かっていないというのが現実だと思います。そもそも、そんな人体実験は出来ないし。チェルノブイリの事故の時のスウェーデンの妊婦の被曝と胎児の影響についての論文が一つだけあるのですが、それは評価が分かれているので、しんじてもいいのがどうか・・・。

 全く影響ない、食べても大丈夫と言い続けている学者さんたち。おなたのお嬢さんが妊娠していても、汚染された野菜を多いに食べなさい、食べても大丈夫と言うの?大丈夫なら、なぜ出荷停止にするの?テレビを見ながら、次々と疑問が湧いてきます。

 大丈夫ではなく、妊婦については、実はまだ良く分かっていないと言うべきではないの?

 そこで、私があれこれ言うよりも、このブログを読むことをお勧めします。この方のブログ、(1)から次々とあります。ぜひ全部読んでください。終わりのほうにほうれん草等の放射能汚染についても書かれています。

 このブログを読むと、今のテレビで、学者さんたちが言っているのがいかにごまかしであるか、よく分かります。少なくとも、今、NHKで言っているマイクロシーベルトは、あくまでも「一時間当たり」であって、そこでずっと住んでいる人はそれの蓄積であるということを考えなければなりません。

 さらに、今のことよりもこれからどうなのか、近い将来の予測,これこそが私たちが一番知りたいことなのですが。それについても、これを読めば、かなりのことが分かると思います。

 先日紹介した広瀬さんのアピールがセンセーショナルだと不評でしたが、この方のは、とても冷静に、でも知って置くべきことがしっかりと書かれています。


「体の相談室」と「著書」の販売があります。
ぜひ、覗いてみてください。

広島ブログ

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コメント

悩ましい話ですね、、、。
否定するわけではないのですが、こんな記事もあります。
http://getnews.jp/archives/105673

どの情報を信じるか、それは個人が決めることかと。
その妊婦さんも自分の事だからこそ、誰かが大丈夫と言ったからではなく、ご自身で判断しなければ。お子様を守る為にも。
今、原発の中に入れないのでしょうから、完璧に詳しい情報は誰にもわかりません。
であれば、誰でも機器を使えば測定出来る観測データ(=改ざんされにくい)の意味を理解出来る様になるのがいいのかな、と個人的にはおもいます。

また、武田さんがおっしゃるように地震で問題が起きることはありますが、今回は地震そのものが問題ではなかったのは、女川原発を見るとわかるのではないでしょうか。

投稿: ななこ | 2011年3月21日 (月) 13時05分

岩国の読者です。コメントは初めてですが、いつも貴重な情報源として読んでいます。このブログ・・一気に読み通して、やはりそうだったのか と納得した次第です。解説者や政府関係者、学者や報道機関がどうも核心を避けた、通り一遍で緊張感の欠けた解説ぶりに不信感を抱き続けていました。同じ学者でも、この武田さんという方は、良心的で国民目線でものごとを深く考える人ですね。その筋からの相当な圧力もあるでしょうが、良心に従って原発事故の真実を知らしめる勇気に敬意!今後とも表面報道に踊らされること無く、まやかしと真実の違いをしっかり凝視していくつもりです。とても参考になりました。

投稿: フーチャン | 2011年3月21日 (月) 14時51分

まさにそれです。
ニュースを見る度に、わたしが「1時間じゃなくて、ずっと避難所におるのに・・・」と言うので、
家族からは「もうわかったけぇ」と煙たがられていましたが、
こうやって、きちんと書かれると納得できますね。
ホウレンソウは、あれだけ離れたチェルノブイリの時に日本でも放射能が検出されましたから、
今回の距離では無理もないと思いますが、生産者も生活がかかってます。
政府の補償が必要だと思います。産地偽装などが起きないためにも・・・
一番に考えなくてはいけないことは安全です。
1時間あたりの被曝量を強調する体制では見通しが持てませんが・・・
放射線を取り込みやすいキノコ類のデータが公表されないのも?
報道には不信感がつのります。

投稿: ウリ坊 | 2011年3月21日 (月) 16時47分

その後の事故処理のことを、特別編成した番組で流さなくなってきていますね。
それだけ事態が深刻化しているのだと、私は思っていますから、原子力発電の建設に反対していた人たちが発信しているネットでの情報を追っています。
(関東圏に娘や、出産ま近の姪っ子たちなどが沢山住んでいますから)
その中に、体内被曝に関しての説明を含めて、放射線物質の影響を説明している動画が配信されていました。
司会者は産婦人科の先生でした。

http://www.ustream.tv/channel/junstv

また、情報源の一つとして、CNN などの海外版のニュースの中の お天気予報を見ています。
毎日 その日の風向きなどを解りやすく放送しています。

投稿: C.K | 2011年3月21日 (月) 17時03分

  OKさんhttp://www.ustream.tv/channel/junstv

の情報有り難うございました。大変よく解りました。きちんとデーターに基づいた的確な判断と見識に感服です。ぜひ皆さんも見てください。
元・放射線医学研究官の崎山比早子さんと今井理恵医師の対談でした。
 
 テレビでコメントされてる沢山の学者さんの意見。データの裏打ちが少し少なくてちょっぴりアクティブな広瀬さんの意見etc・・・沢山の情報に触れて 各人が納得できる見解を持つことが大切と思います。

 ごめんなさい、ちょっぴりお節介なことなのですが・・・・
《・・その中に、体内被曝に関しての説明を含めて・・・》は きっと内部被曝のことですよね。
音声的には胎内被爆と間違えそうでややこしいですよね、専門用語って!!
 今回は外部被曝と内部被曝のことだったので。 
 
ちなみに私は母親の胎内で 胎児の時に被爆したので,胎内被爆者なのです。日本語の音声ってややこしいです 漢字の苦手な外国のかたには 理解不能かも・・・(笑)

投稿: yuumin | 2011年3月22日 (火) 01時34分

すみません先生。
今回のリンク先の武田邦彦という人も、あまり信用されていない人物です。
学者ですが、専門外のことについて突拍子もない意見を発表して
多くの批判を浴びています。
(参考:ウィキペディア http://bit.ly/c5ONdH )

投稿: 六郎 | 2011年3月22日 (火) 01時39分

東大病院放射線医療の中川先生が、いま、放射能の胎児への影響をTwitterで発表されてます。
先生の疑問(CTでの被爆)についても併せて説明されてますから、確認してみてください。
アカウントは@team_nakagawaです

投稿: ななこ | 2011年3月23日 (水) 11時24分

上記の六郎さんの意見に補足です。

武田邦彦氏の功罪 - NATROMの日記
http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20110318#p1

トンデモ科学・医学問題を扱っている医師・NATROM氏のblogによると、
"武田邦彦氏の発信している情報は玉石混交である。
正しいこと、参考になることも書いているが、明らかに誤っていることも書いてある。"
とのことです。

彼は原子力関係の専門家(材料工学)ですが、医学・疫学の専門家ではありません。
他の理系分野について書いている件でも嘘が多いので有名な人のようです。ご注意下さい。

投稿: しの | 2011年3月23日 (水) 12時44分

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