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「原爆市長」を読む。

 忙しくて昨日はブログの更新が出来ませんでした。何が忙しいと言って、「頭の中が忙しい」のです。あれもこれも気になって。震災、原発、市長選・・・。みんな目が離せません。少しでも情報を知りたいと思います。

 昨日、久しぶりにアキハバラ塾の塾長に会いました。私はアキハバラ塾の二期生です。劣等生ではありますが。このブログにあるように、塾長は4月の2日からいわき市に行くと言いました。原発の事故でひどい物資が不足している、ボランティアも放射線の影響からか、とても少なくて困っている、そのいわきに物資を届けに行くと。3トントラックに物資を積んで塾長も運転手として行くと。

 「ヨウ素を飲んで行って。私、用意しているから。」と言うと、「僕は年だから、ヨウ素は必要ない」と言いました。そうでした。ヨウ素を飲むのは、40歳未満でした。私としたことが、と苦笑いです。

 すでにいわきとも連絡が取れて、不足しているものも聞いたと。広島市長からいわき市長へのメッセージも持っていくと。沢山の物資とカンパも集まって、そのカンパでも物資が沢山購入できたそうです。一回では運びきれないかも、と。また二度目に行かなければ行けないかも、と言います。

 これから被災地のボランティアに入るから、その間生理を止めて欲しいという患者さんも来られました。何かしたいという人が、ずいぶん行動しているのを実感します。一方、関東から広島の実家に帰ってきている人も多いなあと実感します。余震、放射性物質・・・。広島に帰ると、揺れないだけでもほっとしてひたすら寝ていると。東北、関東の人たちは本当に大変だと思いをめぐらせます。

 頭の中が忙しいと、ひたすら本を読みたくなります。

2011_03310001  以前、先輩のドクターに戴いた「原爆市長」です。戦後初めての公選市長として、四期市長を務めた浜井信三さんの手記です。今、あの津波の被害地が原爆の廃墟と重なります。それに市長選・・・。

 こんなときだからこそ、再度とっても読みたくなりました。廃墟のあと、被災した市民にどうやって食事を用意したか、夏から冬を迎えるときの市民の服をどうしたか、それに原爆のほぼ一月後にあった大水害。ほぼ市内の全域が水に浸かってしまった、その後の水害対策・・・。何より廃墟となった広島市の都市計画・・・。平和都市広島としての街づくり・・・。

これから震災、津波の復興をしなければならない都市のリーダーにも、ぜひこれからの街づくりの参考にして頂きたいと思う本です。

 経済活性ばかり。平和ではめしは食えないと、平和のへの字も言わないような市長候補には、この本をぜひ読んでもらいたいと思います。以下、一部引用します。

「三月、焼け跡に春がめぐって来て、青い草の芽が吹き出すと、それを待ちかねたように、あちこちにバラックが建ちはじめた。バラックはどんどんふえた。それを見て、私たちも、審議会の委員も慌てた。グズグズしていると、この勢いでは再び無秩序な街が出来上がってしまう。見渡す限り何もなくなったいまこそ、りっぱな町づくりのチャンスではないか。一日も早くしっかりした計画を立てなければならないと思った。

 復興審議会が開かれたとき、委員の多数から、

「市長は本気でこの焼け跡を復興するつもりか。どうせ金を使うなら、この焼け跡はこのままにしておいて、どこか別のところに新しい町をつくることを考えてはどうか」

 と、大真面目な発言があったものである。

 しかし、市民の住みなれた土地に対する執着は、そんな生やさしいものではない。たとえ行政がどうあろうと、計画がどう立てられようと、彼らは自らの道を曲げない。現に春とともに、市民たちはこうして続々と焼けただれた町に帰りはじめたのである。復興局も、審議会も、こういう市民の姿を見ては、計画の完成を急がないではいられなかった」

 そうして、市内を東から西に貫く百メートル道路を作ったのは、交通のためではなく、防災の目的であったこと。平和公園を作るにあたっての苦労・・・。明日ももう少しこの本の引用をさせてくださいね。


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デザートが来なかった。

 震災とも選挙とも全く異なることなのですが。

 先日、姉とお昼のご飯をたべにいきました。そこは、最近出来たお店で、とても人気があって、なかなか席が空いていません。過去一度だけ食べることが出来たのですが、その後は何回行っても入れないことが多い所です。その日は、ラッキーでした。すぐにカウンターに並んで座ることが出来ました。

 ちょっとはずんで、前菜、デザート、飲み物付きのランチにしました。で、美味しく食べて、最後、コーヒーが来ました。コーヒーをのみながら、デザートが遅いね、コーヒーを飲み終わってしまうよ。といいながら待っていました。でも、ふと見ると、もう支払いの伝票が来ています。姉は、これが来てるから、デザートのないコースだったんよ、と言います。でも、伝票を見ると、ちゃんとデザートも記されています。おかしいね、なんていいながらコーヒーも飲み終わってしまいました。

 本日のデザート、楽しみだったけれど、残念。出よう、と二人会計に行きました。一応、デザート来なかったよ、と言いました。お店の方は「すみません!」と平謝りです。プリンを持って帰ってください、と言われましたが、お断りしました。それは以前たべたことがあって、私には大きすぎるプリンです。結局、デザートの代金を引いてもらいました。

 姉は、意地悪だったかねととても気にします。でも、私は、「これでいい。」と言いました。もしも、個人でやっている小さなお店だったら、そんなことはしません。ちゃんと「デザーは?」と早めに言っていたでしょう。でも、そこは有名な方がプロジュースしているお店です。従業員の態度も洗練されています。

「システム」なのよ。と、私は言いました。お好み焼きの「長〇や」を見てごらん。いっぱい、いろんな注文があって、大量に焼いていても、絶対に間違わないで、きちんと注文どおりのものを持ってくるよ。其れはシステムをちゃんと作っているからでしょうね。個人の間違い、ミスですますんじゃなくって、ミスをしないためにどんな「システムを作るか」なんよ。あれで従業員の個人的なミスと、担当が怒られておしまいでは、あの店ばダメじゃね。

 たとえば、伝票に注文どおりのものを書いたら、食べ物を出すときに一つずつ〇をつける。最後に伝票をお客さんのところに持っていくときに全部〇がついているか、それをチェックする、そんなシステムを作ってその通りにすれば、其れで済むこと。

 私たちの現場でも、ミスしないためのシステム、ダブルチェックを含めて、何度も色々と作ってきました。それでも、うまく行かないこともあります。そのたびにどうしたら、同じミスをしなくてすむか、それを考えシステムを作ることを繰り返して来ました。

 そのお店が、これからお客さんを一人でも不愉快にさせないために、どんなシステムを作るか、それが課題でしょうね。意地悪な客だった、ということで済まされていませんように・・・。


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私の一日。

2011_03270006_2  朝早く。真っ青な空。平和公園にあふれる人・人・人・・・。

 寒い中、来てくださってありがとう、ありがとうと言って回りました。

 後はすぐに事務所へ。沢山の人と共に作業です。

 午後、エイズの日曜検査へ。日曜検査も長いです。もう15年になります。初めの頃は、検査を受けて、結果をお渡しするのが二週間もあとでした。待っている人にとって二週間は長く、怖いからか、結果をとりに来られない人もありました。

 今は迅速検査なので20分で結果をお渡しできます。それは待つ人にはありがたいことだからでしょうか、いつも検査を受ける人で一杯です。

 結果をお渡ししてお話しする以外は、机に座ってのんびり出来ます。めったにないこの貴重な時間が好きです。原稿を書いたり、パソコンを見たりしてゆっくり過ごしました。

 その後はまた事務所へ。

 夜遅く家に帰って、東電の良く分からない記者会見を見ていたら、ついウトウトとしていました。そしたら、いきなり電話です。丁度12時になっていました。妊娠している方が出血するという電話でした。

 コートを着込んで自転車でクリニックへ。夜中の平和公園を通っていくのは、嘆きたくなるほど寒かったです。どうしていつまでもこんなに寒いのでしょうか・・・。

 診察をして、お薬を出して、自転車でさらに寒い中家に帰りました。

 かえってみると、また、東電の良く分からない記者会見が行われています。CATVで実況を見るのですが、本当に分からないです・・・。ただ、今日のお昼のテレビで言っていました、今の福島原発は「暴れ馬」だと。人間の力では、コントロール出来なくなった困った状況になっているという雰囲気だけは記者会見で伝わってきます。一生懸命なのはわかりますが・・・。

 こうして私の日曜日の一日が終わりました。明日もみんなと一緒に頑張りましょう!!

 


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明日から広島市長選挙です。

2011_03260007  いよいよ明日から、広島市長選挙が始まります。

 私は、ここのところ、豊田麻子さんの事務所に行っています。色々と悩んだり考えたりしましたが、やはり今の広島市のリーダーとなるのは、彼女しかいないと思いました。

 せっかく秋葉さんが頑張って、クリーンな広島市にしてきたことを、後戻りさせるわけには行きません。利権にまみれたことを経済の活性化と同一に考えるわけにはいきません。

 でも、こんな大変なことが日本に起こっている今、選挙なんてしてもいいのだろうか、という思いもあります。今日、事務所で色々と論議しました。現実に選挙が延期になっているところもあります。

 いえいえ、こんな時だからこそ、今、新しいリーダーの下で日本の再生をはからなければ、とも思います。今、西日本が頑張って東日本、日本全体の復興をしなければ。その先陣を切って、広島が頑張る、そんな選挙をしたいといった人がいました。本当にその通りと思います。

 さらにこんな時だからこそ、山や川や海を守り、水を守り、命を守る、そんな環境のことを考えて市政を司さどって欲しいと思います。

 選挙については、色々と規制があって、ネットの世界は難しいですね。明日からは、自由にかけなくなります。が、ボツボツと私の行動を中心に更新したいと思います。もちろん、震災のことについてもかきますね。

 明日は朝から出発式。その後事務所で証書貼りなどの作業があって、午後、私はエイズの日曜検査の当番医です。その後でまだ事務所へと。そんな一日になりそうです。

 皆様、貴重なご意見をありがとうございます。まだ今、お一人ずつへのお返事が書けないままでいて、申し訳なく思っています。どうぞ、これに懲りないで、ご意見、コメントをよろしくお願いします。


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やっぱり原発は怖い。

 このところ、私が書いたブログでいろいろとお騒がせしてすみません。私の現地に行くか否か、原発のこと。それに変わるもの、娘の猫の話・・・などなど。いろいろとコメントをありがとうございます。それに、コメントはしなくとも、きっと苦笑しながら見てくださっている方もおありでしょう。

 言いたいことはいっぱいありますが。でも、まずは感謝です。

 その上で。娘の名誉のために言っておきますが。娘は子どもを持ちません。彼女にとって二匹の猫は家族そのものです。猫がいるから、余震が怖くとも広島には帰って来ません。一度に二匹を連れて帰るのはとても無理と言います。その猫に、放射性物質が入っている水をのませてもいいのか否か、悩むのは当然だし。猫にペットボトルの水を飲ませたことが、そんなに非常識なこととは、思えなくって。

 それに、買い占めもしません。トイレットペーパーは、「昔おばあちゃんの家で使っていた、四角い紙を売ってたから、それを買って来た。これがあれば十分」と言います。私も、いよいよ紙が少なくなって、その時にも売っていなかったら、こちらから送るからね、と、娘にも息子にも言っています。

 でも、戴いたご意見はどれも貴重で、私にいろいろな立場の方のことを考える機会を与えていただきました。ありがとうございました。

 それから、辛口さんにも記事以外にコメントを戴きました。それでも、私は、これからは原発でなく、自然エネルギーで発電をする方向に行くべきだと思っています。

2010_10100110  昨日に続いて、屋久島の電力を調べていたら、「千尋の滝」にも水力発電所があるとの記述があリました。昨日の写真は、水力発電と知って取ったのですが、千尋の滝の写真を見ると、写っていました。その時には、一枚岩と、滝のその雄大さに心打たれて、発電所の存在にまで気づきませんでした。が、滝の上に確かにありました。

 昨日尋ねた人と別の環境に取組んでいる方に尋ねました。これからの発電はどうあるべきなのか、と。そしたら、彼は、今のように、大きな電力会社の独占ではなく、地域地域での地域請負型の発電となるべきだろうといいました。

 屋久島は、たしかに小さな地域ですが、それでも、島の中で電力はすべて補っています。九電から送電してもらっていません。ここには豊富に水力があります。たとえば、沖縄のように太陽が照りつけるところでは、太陽発電を主にして。風の強いところでは、風力を主にして、山の奥深いところには、水力発電所を、と言う風に、地域の特性を生かしてそこそこで電気を作っていく。もし、足りなくなった時には、屋久島のように火力の力を借りる・・・。または、隣同士融通しあう・・・。なんてダメかしら、と考えていたのですが。私の考えは、まんざらでもなさそうです。

 風力発電には色々と問題があることも知っています。鳥が飛び込むとか。それには、大きなネットをかぶせればいいし。今のように大きなのではなく、もう少し小さな風力発電機を作れば、地響きも抑えられるだろうし。

 そのうち、地熱を利用すること、波を使うこと、などの研究も進めて。 それに、これからの新築の家の屋根には、ソーラーパネルを貼ること。それについてはかなりの援助をすること、という政策も現実にされそうですし。

 これまでの日本の英知と技術を持ってすれば、必ず自然のエネルギーで発電をすることができるはずだと私が尋ねた彼は言いました。

 私は辛口さんの言われるように、あの巨大な装置を必要とする原子力発電が安価だとは思えないのです。 それに、他の発電所では、事故が起きたときに周辺の何十キロもの距離に住んでいる人まで逃げなければならないようなことには、決してならないでしょう。

 こんな怖いことが起こっている今こそ、根底からエネルギー政策について考えなければなリません。原発しかないと言わないで。いろいろな可能性を考えましょうよ。この瀬戸内海に、それも今ある伊方原発の向かい側にさらに上関の原発が作られようとしています。伊方原発では、大変毒性の強いプルサーマル発電が行われています。この上にさらに原発が作られると、海に流される温水で瀬戸内海の生態系がかわりますし、何よりも原発の「安全神話」は壊れてしまっています。

 


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これからは何で発電するか。

 昨日、東京の娘から電話がかかりました。「とうとう、東京の水にも放射能が入ってると。これでミネラルウォーターがなくなるね。」「乳児には水道水は飲ませないようにと言うけれど、猫はどうなんじゃろう」と言います。

 「うわあ、ペットはわからんねえ。ヨウ素は甲状腺にくっつくから、時間が経ったら子どもは甲状腺がんにかかるんだけど、猫は私は分からんわあ。」「まあ、そっちのペットボトルの水がなくなったら、こっちから送るから。一応、猫にもミネラルウォーターを飲ませてあげたら。」

 そう言って、いざペットボトルのお水を買いに行ったら、何と、二リットルのペットボトルのお水がありません。びっくりして次のスーパーに行ったら、少しだけありましたが、「お一人さま三本まで」と書いてありました。本当にびっくりしました。

 その三本の内の二本と小さい500ミリリットルの水を数本送りました。

 今朝、娘からの電話があった時、送ったことをいいますと、ほっとしていました。昨夜初めてコンビニから買って来たミネラルウォーターを猫に飲ませたのだそうです。そしたら、「一口口をつけたら、「何?何?コレは?おいしいぞ」みたいに、二匹がごくごく飲んだんよ。猫も味が分かるんじゃねえ。段々舌が肥えてきて。ずっとミネラルウォーターしか飲まなくなったら、どうしよう」と笑います。

 本当に今の福島原発の事態は、はらはらしっぱなしです。不眠不休で対応して下さっている方たちには、頭が下がります。次から次へと思いがけないことが起こってしまって、大変です。一体いつになったらこれが収束するのかねえと言うと、これが原子力の怖いところだと夫は言います。

 私たちは次々と起こる事態、それを報告するニュースになんだか慣れっこになってしまっています。が、あらためて考えると、これは大変なことで。これまでに原発から少しでも放射能漏れがあったかも、なんてことが起こったら、大騒ぎでした。それが地震、津波、それに続いた出来事だから、みんな頑張れ頑張れ、ありがとう、みたいになってしまって。農家の方たちのあの悲鳴もただかわいそうに、くらいのことになってしまっています。

2010_10100039  昨年秋、屋久島に行ったときの写真です。山奥に小さな水力発電所がありました。屋久島は、豊富な水資源で、水力発電でほぼ島全体の電気を提供しています。大きな渇水で水資源が足りなくなった時のみ、ジーゼルで発電するのだと。

 大きなダムを作らない、小さな水力発電所を沢山作るのはどうだろうか、と言うと費用たい効果の点でなかなか困難だと環境の博士の方が教えて下さいました。これからはやはり太陽エネルギーとなるでしょうと。私はそれだけでなく、水、風、地熱、波、太陽、それらの自然エネルギーの開発と促進を総合的に、全力でしなければ、と思います。

 原発はCO2を出さない、クリーンな発電だという幻想は、もう捨てなければ。ウランなど放射性物質は、人がコントロールできなくなった時、恐ろしいことになってしまうということが、今回のことで身にしみて分かります。原発を作るまでに出されるCO2と、核を使った後の廃棄物をどうするか、それが全く解決していないところで、クリーンだといい続けることはもうできないと思います。

 ここのところの私のブログに、きびしいコメントを下さる方もあります。いろいろな人の意見を聞きながら、自分自身が何を信じるか、という問題でしょうね。どの人の意見がどれだけ説得力を持つかどうかということでしょう。

 私に対しての誹謗中傷も寄せられています。私が苦しんできたことも中傷の対象になるということが、そんな人がこの社会にはいるんだということが分かりました。私は、診療はサボりません。私の本分は医師です。クリニックを開業している以上、患者さんに責任をもつことは最大の使命です。それを放り出して何かをしていることは絶対にありません。私はゴルフをするわけでも、夜飲みに行くわけでもありません。多くの同僚達が過ごしている時間を私は他のことに当てているだけのこと。私があれこれしていることを中傷される筋合いはありません。


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災害地には行きません・・・。

 ここのところ、ずっと取り掛かっていた仕事が今日の昼でひと段落しました。まあ、よくもこうして大きな原稿だの、これまでの長年の校正だのという仕事が入ってきていて、本当に大変でした。が、これでひと段落です。

 こうしていながらも、ずっと地震のことが頭から離れずにいました。現地に行くべきか、否か、今もってうじうじとしていました。

 そんな昨日、一人のドクターに会いました。彼は、私の友人、馬庭恭子さんの連れ合いです。昨日は馬庭さんの事務所開きでした。そこで彼に会いました。彼は、バングラデシュから帰ったところでした。私が手を怪我して手術を受けるとき、二度にわたって麻酔を受け持ってくれたドクターです。その後、その病院を辞し、バングラデシュの病院で全く無給のボランティアで外科医をしていました。そして、広島に帰ったところだったのです。

 彼が私に「何かすることはないかなあ」と言いました。「どこで?」と聞くと、「東北で」と言います。私は、「あるよ。仙台医師会から広島市医師会に医師派遣の要請が来てる。」「でも、検視よ。検死をしに二泊三日で行くの」と言うと、「あっそう。じゃ、行こう。」といとも簡単に言うのです。「検死でもいいの?」そしたら、「いいよ。先生はだめなの?僕は全然平気」と言います。「じゃ、広島市医師会に連絡をして。」と言いました。

 私は、本当にほっとしました。私はだめでも、こうして自ら行こうするドクターがいることに感動しました。彼は、明日から行くことになったそうです。

 その後、クリニックで一人校正の仕事をしていたら、突然、女性のドクターが入ってこられました。それは、よく私のブログに「のぞみ」さんとしてコメントを下さるドクターです。「先生がいるような気がして入ってみたら。何と無用心な。」と。

 そして、熱く語られました。「今、現地に行くのは、先生の仕事ではない。あれもこれもすべてを引き受けようとしても無理。どうして全部自分でしようと思うの。それは、河野先生の仕事でも、私の仕事でもない。私たちの仕事は、もっと違う。」と。

 馬庭医師と、のぞみ医師とで、私は、すっきりと救われたような気持ちになりました。私は、私の現場で頑張ろうと。

 さて、その夜、私は宝塚の中川市長に会いました。彼女は阪神の震災に会っています。その時の経験を生かして、必死で現地の支援をしています。そのことはまた、日を改めて書かせて頂きたいと思います。

 一つだけ。宝塚から被災地に行った消防隊の第一陣が帰ってきたと。その男性達は、帰ったとき、皆さん、涙を浮かべていたと。ずっと遺体の収容という、辛い仕事だったようです。彼女は、帰ってきた彼らにカウンセリングを!!と手配したといいました。彼女らしい気づきだと思いました。

 それでも、現地で亡くなった方、身内をなくした方に比べれば・・・と思います。膨大な方が亡くなった今回のこの災害を、どうぞ、これ以上多くの方が傷つくことがないように。何とか、傷を癒して立ち直って下さいますように・・・。そう祈ります。


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原発事故と妊婦さんについて。

 娘さんが茨城県にいる友人から電話がありました。お嬢さんは、今妊娠二ヶ月。このままそこにいていいだろうか、広島の実家に帰った方がいいだろうか、と。お嬢さんから、ぜひ河野に尋ねて欲しいとのことでした。

 私の友人でも関東から広島に帰らせたという人が多くいます。今も揺れ続ける余震が気持ちが悪いというのもありますが、その多くは原発を心配してのものです。

 その人たちには、今は大丈夫。今の程度の放射能だと、人体に影響はないから、と、答えてきました。これ以上、原発が大変な事態になったら、帰った方がいいこともありうるね、と。

 今回の質問は、「妊娠初期の方」です。その方にも、同じ様に答えました。今朝もテレビで言っていましたが、そもそも医透視でどれだけの被曝とか、CT一回ではどれだけとか。それに比べて、全く心配ないとか。でも、妊婦さんには、決して医透視はしないで胃カメラ・内視鏡にしますし、CTもしません。

 妊娠中の被曝の胎児への障害については、原爆の時の胎内被爆の小頭症で知られています。しかし、それは大変な量の被爆であって、今の状態とは比べ物になりません。今のところ、大丈夫。が、これも、原発の状況がこれ以上悪くならければ、の話ではあります。

 でも、今回、野菜や牛乳や水道水にまで放射能が検出された、出荷しないように指導された、というニュースが流れると・・・。妊婦は牛乳を飲まないわけに行かないし。野菜もあれこれ食べるでしょうし。おそらく今の葉物だけでなく、色々と調べると、まだまだ農産物の放射能汚染が分かるでしょうね。

 これまで、外部汚染は大丈夫。肌を出さないように、とか、衣服を脱いで、とかで対応できる、怖いのは、内部汚染だから、マスクをして吸い込まないようにしましょう、といわれて来ました。では、食べるのは?食べることは内部汚染ではないの?食べると、その放射能はどこに行くの?

 放射能は胎盤を通るの?母体の被曝と胎児の被曝の違いは?放射能は胎児のどこに集積するの?

 実は、まだまだ分からないことだらけなのです。チェルノブイリの大事故では、今も子どもたちの甲状腺がんが多発しています。でも、今のような少量の影響は、分かっていないというのが現実だと思います。そもそも、そんな人体実験は出来ないし。チェルノブイリの事故の時のスウェーデンの妊婦の被曝と胎児の影響についての論文が一つだけあるのですが、それは評価が分かれているので、しんじてもいいのがどうか・・・。

 全く影響ない、食べても大丈夫と言い続けている学者さんたち。おなたのお嬢さんが妊娠していても、汚染された野菜を多いに食べなさい、食べても大丈夫と言うの?大丈夫なら、なぜ出荷停止にするの?テレビを見ながら、次々と疑問が湧いてきます。

 大丈夫ではなく、妊婦については、実はまだ良く分かっていないと言うべきではないの?

 そこで、私があれこれ言うよりも、このブログを読むことをお勧めします。この方のブログ、(1)から次々とあります。ぜひ全部読んでください。終わりのほうにほうれん草等の放射能汚染についても書かれています。

 このブログを読むと、今のテレビで、学者さんたちが言っているのがいかにごまかしであるか、よく分かります。少なくとも、今、NHKで言っているマイクロシーベルトは、あくまでも「一時間当たり」であって、そこでずっと住んでいる人はそれの蓄積であるということを考えなければなりません。

 さらに、今のことよりもこれからどうなのか、近い将来の予測,これこそが私たちが一番知りたいことなのですが。それについても、これを読めば、かなりのことが分かると思います。

 先日紹介した広瀬さんのアピールがセンセーショナルだと不評でしたが、この方のは、とても冷静に、でも知って置くべきことがしっかりと書かれています。


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義援金。

 災害地への義援金、どこにすればいいのか、と迷うところでもあります。私はすでに医師会を通してしたし、時々街で義援を呼びかけている人の箱にも入れます。でも、それはYMCAとかユニセフとか、ちゃんとした団体のだけにしています。

 私は様々な名目でチャンスとばかりにお金集めをする団体の姿を散々見ていますので、つい警戒をしてしまいます。特に、大学生は要注意です。医学生であれば、それでみんな善意であるともいえません。本当にみんな医学生であるか否か分かりませんし、医学生の中にもある宗教団体と繋がっている人もいます。

 広島大学と、実在の教授の名前を書いて、お金集めをしている姿を見て、??でした。その教室に電話をしてみると、絶句されました。そんなことはありえません、その人たちは本当に内の学生なのでしょうか、と。やっぱり。その教授の了解を得て、名前を書いているのではありませんでした。透明な箱にお金を入れてもらっていますので、丸見えです。相当のお金が集まっているようです。何百万円も。そのすべてが現地に届けられますように・・・。

 広島大学のホームページには、義援金の受付をしていますが、屋外で集めることはしていませんと、わざわざ断ってありますよ。

 もし、彼らが本当に善意でしているのであれば、そんな人の名前を借りるような、おかしな集め方はしないことです。

 こんな警戒をするのは、変かも知れませんが・・・。広島大学新聞と名乗って寄付集めをしている宗教団体のことは、以前このブログでも書いたことがあります。本物かどうなのか、そんな警戒をしなければという悲しい習性が私には出来ていますので。一言お知らせしました。

 不愉快な内容でごめんなさい。

2011_03190005 今、そごうでしている加賀百万石展で、うどんを食べて、とろろ昆布と和菓子を買ったら、抽選がありました。この「海鮮丼」が当たりました。夜夫と半分こして食べました。のどぐろの刺身も乗っていて、とても豪華で美味でした。ラッキー!!でした。


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原発事故

 韓国の友人、ソンさんから電話がありました。「先生、大丈夫ですか」と。「広島は全然大丈夫よ。」と答えながら、本当に世界中の人が日本を心配してくれているということを、またひしひしと感じました。

 情報を必死で集めています。

2011_03190006 昨日の毎日新聞の記事はショックでした。

 「東京電力福島第1原発の爆発事故で、東電側が14日夜、同原発の職員全員を退去させる方針を政府に打診していたことが分かった。現地での作業継続は困難と判断したとみられ、自衛隊と米軍にその後の対応を委ねる構えだったという。菅直人首相は打診を拒否したが、東電はその時点で高濃度の放射線被ばくが避けられない原子力災害に発展する可能性を認識していたことになる。」略

 「首相は15日午前4時過ぎ、清水正孝・東電社長を官邸に呼び、「撤退はあり得ない。合同で対策本部をつくる」と通告。」略

「東電関係者は「『撤退は許さない』というのは『被ばくして死ぬまでやれ』と言っているようなもの」と不満ももらした。」

 また、この記事をぜひ読まれることをお勧めします。あくまでも「情報として」です。関係者が必死で対応していることはよく理解していますし、何とかして欲しいと願っています。でも、こういう情報は、今、マスコミを通じては出て来ませんので。


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今年度最後の講演でした。

 昨日は、三次の県立看護専門学校の一年生に話しに行きました。皆さん、志を持って勉強している若い人たちです。約一割が男性でした。

 彼女ら、彼らに命について、きっとこれまで考えなかったであろう視点で考えて欲しいことを話しました。最後に教官の方が言葉を詰まらせてこの度の震災で失われた沢山の命について話され、私自身も胸が詰まってしまいました。

 外は春の雪。高速道路はタイヤ規正がかかっていたので、54号線をゆっくり運転しながら帰りました。ずっとラジオを聴きながら。現地の人はどれだけ寒いかと思いを馳せながら。

 私は、阪神の震災の時に救援に駆けつけて、その時、夜バスの中で寝ていると、ゴーッという地鳴りがして余震で揺れました。あの恐ろしい音と揺れは今も身震いするほどです。

 娘が揺れるたびに電話をしてきます。何度揺れても慣れることはないでしょう。帰っておいでと言っても、猫が二匹いるので帰れないといいます。二匹を連れて、荷物も持って帰るのはとても無理と。私が車で向かえに行けば帰れるのでしょうが。そんなゆとりは私にはありません。

 まだ現地に行くか考えています。昨日三次から帰りに「アンソレーユ」に寄ってカレーとコーヒーを戴きました。アンソレーユのMさんは、私にこそ行ってほしいといわれました。しっかり見てきて、みんなに伝えて、と。一旦行かないと決めそうになりながら、また心が揺れています。

2011_03130011 昨年初冬に寄せ植えしたベランダのクロッカスが咲き始めました。けなげで可憐です。咲いてはみたものの、寒さにびっくりしているでしょう。

 これで今年度の講演は終わりです。また、四月になったら始まります。


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いろいろな人が働いている・・・。

 昨日の私の記事に沢山のコメントをありがとうございました。皆様に感謝します。あらためて、自身が無力であることを感じ、被災された方たちの大変さに思いを馳せています。

 阪神大震災の時には、クリニックを閉めて、スタッフと駆けつけました。その時にあったことは、まだトラウマとなって私の胸に残り続けています。被災の大変さではなく・・・。まだまだ今と異なる状況の中でのことではありますが。

 今回の仙台医師会からの要請は、私のニュースを見る目を変えました。たとえば、今朝もあったことですが。「行方不明の方の情報は、次のところへ・・・。体の特徴、血液型などを告げて・・・」というのを聞くと、「ああ、遺体から血液を取って調べるという作業をしている方があるのだなあ」と思います。

 時代が違うので、原爆の時のように身元も分からないままに、火葬・埋葬をするということも出来ないでしょう。何より自分の身内を必死で探している方に、たとえ遺体であっても居場所を教えてあげることも必要なのですね。

 本当に大変なことで多くの方が関わっていらっしゃるのだと思います。

 原発も心配です。でも、どうも報道をしている方の視点が異なると思うのです。「今漏れている放射能は体に全く害はない。水道の水をのんでも大丈夫。過剰に反応しないように・・・」それ一色です。そうではなく、もっとひどい状態になるのではないか、チェルノブイリの様になってはいけない、それが心配なのですよ。だからこそ、人々を避難させているのでしょうに。

 今、今すぐのことが心配なのではありません。

 同時に、私はそこで懸命に働いている方のことが心配です。チェルノブイリでは、消防士たちが決死隊として働き、そしてその全員が亡くなりました。今も福島原発で働いている方たちの体はどうなのか、と。そもそも原発というのは、ほとんどが機械化されているので、その現場で働いている人は少ないのです。だから、ことが起こったときにも対応できる人は少数なので、沢山の応援が必要となります。

 多くの知識人、大学の先生達が役にもたたないことをテレビで言い続けています。先日も引用した京都大学の小出裕章先生は、テレビには出ず(テレビ局はなぜこの方を呼ばないのでしょう)ラジオまたは電話取材で話されているようですが、ここで働いている人たちに一番優しいコメントをされていたと聞きました。私は聞いていませんが。

 その小出先生は東海村の臨海事故について「JCO事故における被曝と放射能汚染問題」という論文を書かれています。それの一番最後に「冷却水抜き作業員の被曝」という項目があります。以下、一部引用します。

水抜き作業に従事した作業員は、3人、
1チーム(1人は車の運転手)で数分毎
の作業に従事したが、放射線業務従事者
の年間線量限度(50mSv)を超えて被曝し
た人も10人近くに及んだ。また、緊急
時の限度として設定されていた100mSv
さえ超えて被曝してしまった人もいた。

さらに、この作業における中性子の被曝
線量は熱中性子線に対して校正されたポ
ケットドシメーターを使ったであろうが、
現場での中性子のスペクトルは相当硬か
ったであろう。そのため、公表されてい
る被曝線量の値はファクターで3程度の
過小評価である可能性が強く、それを補
正すれば、車の運転以外の作業に従事し
た17 人の作業員の被曝はすべて、50mSv
を超えてしまうし、100mSv を超えて
被曝した作業員も10 人近くになる。

『この作業を行うに当たっては、将来
子供を作る可能性のある若い労働者は
除外され、またあくまでも志願した労
働者だけで行ったとされているが、そ
れでも、こうした作業を選択せざるを
得なかったことを思うと、放射線災害
の過酷さを思わずにはいられない。』

 引用以上です。特に、子どもを作る可能性のある人は除くというところがたまりません。

 このような作業員の犠牲を強いて、「ここは日本の技術が問われている、世界中が見守っている、がんばれ」と言い続けているマスコミは一体なんなんだと思います。同時に我々にとって電気は必要なのだから、原発も必要なのだといい続けている方たちも。

 もっと、地熱や風力や太陽や様々なエネルギーによる発電の開発と促進に熱心ではなく原発一筋で来た電力行政こそ問われなければならないと、今思いを新たにしています。

 今日は、三次の看護学校に学生さんたちに講演に行きます。そこの皆さんにこそ、命を考えてもらえるように、頑張って話してきます。

 


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仙台医師会からの出動要請

 被災地の人々に何ができるだろうか、とりあえず募金を・・・どこを通してするのが一番いいのか、と考えていたところに、広島市医師会からファックスが来ました。

「東北地方太平洋沖地震被災地への医師派遣について(出動依頼)」です。「十四大都市医師会災害時における相互支援に関する協定」に基づいて仙台医師会からの要請です。

 被災地に取り急ぎ19日から26日の間で、2泊3日の行程で、それぞれの行くことができる日程を知らせるようにというものです。その期間外でも行くことができる人は知らせるようにとも書かれています。

 でも、その内容が「検死をするための医師派遣」の要請なのです。行って、検死をするのです。私はショックを受けました。万を超える方々が亡くなっています。その人たちに向き合って、死因や死亡時期の推定や体の特徴などを調べて、死亡診断書(死体検案書)を書く・・・。何と・・・。そう、そんな仕事をする人も必要なのですね。

 あまりに過酷な状況に置かれている人々の中に積極的に入って行って、死体ばかりと向き合うことが、私にできるか、と自分に問いました。自分は、何ができるか、できることは何でもしようと思っていたではないか・・・と。

 でも、やっぱり私には出来ないと・・・。その勇気はないとしか言えませんでした。病んでいる人、怪我をしている人の治療ならできても、仕事が検死となると・・・と、何故それが出来ないのか、何度も自分に問いました。やはり私にはその勇気はないとしかいえないのです。

 もしも、そこに行って要請されることをしてきたなら。私の人生観・死生観は変わるであろうとも思います。今一番要請されていることをするのが、一番喜ばれることなのだとも思います。それでも・・・。

 私は偽善者だとも思います。昨日のそのファックスを受け取ったときから、ずっとずっと頭の中で問い続けていました。そして、結局は私はそこまで強くはないとしか言えません。ごめんなさいとしか言えません。

 今そうでも、もしかすると、やっぱり行こうという気持ちになるかも知れません。このことで、私は自分を安全なところに置いていて、被災した人に頑張ってというのは、全く偽者なのだと思うに至っています。

 


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地震と原発

 地震、津波の本当に恐ろしい映像と、被災された方々の状況を息を詰めてみています。同時に、あの原発、これもとっても怖い状況です。

 友人の中には、もう東京から娘を実家に帰らせたという人もいます。私も、おびえる娘とずっと話をしています。これ以上原発に何かあれば、広島に帰らせようと思います。でも、もしも大変なことになったら、東京でも広島でもあまり関係ないかも知れません。日本中、世界中の問題となってしまいます。

 娘が、昨日「懐中電灯と電池を送って欲しい」といいました。即、デオデオ他、近所中のお店をまわりましたが、懐中電灯は、どこのお店も売り切れていました。

 電池は、単一は全くありません。単二がかろうじて四個だけ残っていたのを買いました。単三、単四が残り少なくなっていました。何軒かのお店を回って買いました。広島でもこんな状況なのですね。

 原発について、報道では、心配ない、大丈夫だというコメントをしきりに言う人がいます。

 パニックになってはいけない、いたずらに恐れさせてはいけないという配慮よりも、保身の姿が見えていやらしいです。言ったことが次々と覆られることになっている状況に身震いします。

 今朝、お子様のいる友人から質問の電話がありました。やっぱり事実や科学を知りたいのですね。

 数日前に戴いたメールの転載を許して頂きましたので、ここにアップしますね。第一回目の爆発の後のメールです。二回目の爆発も同じ状況です。これを読んで理解できたことが沢山あります。第二号機、危機に陥っているのをはらはらせざるを得ません。

 以下、転載です。

たくさんの方に同時発信失礼します。
京都大学の原発専門家、小出先生からのメッセージです。
重複しておられる方はすみません。

> 以下転載
> *********************************************
>

> ◆福島原発の現状について
>

> 皆様
>

>  8時の枝野長官の記者会見を聞き、爆発は格納容器と原子炉建屋の間で起き、格納容器は
  まだあるとのこと、ちょっとほっとしました。
>  もし、それが本当なら、爆発は水素爆発です。
>  そしてその水素は、燃料棒被覆管材料である、ジルコニウムという金属と水との反応で
  生じた水素だと思います。
>  それが格納容器ベントを開いたことで、原子炉建屋に漏洩し、爆発に至ったと推測します。
>

>  格納容器は放射能の放出を防ぐ最後の砦で、それがまだ形として残っているということは、
  せめてもの救いです。
>  その格納容器の中に、海水を注入するという説明でしたが、どうやって海水を送るので
  しょうか?
>  そのためにはポンプが動かなければいけませんし、そのためには電源が必要です。 
> 
>  電源が失われたからこそ、事態がここまで悪化してきました。
>  何故、いきなり海水を送れるようになったのでしょうか?
>  注水できるポンプの圧力の能力hああります。
>  原子炉圧力容器内は大変高圧になっており、消防用のポンプ車の吐出圧力では
  原子炉圧力容器の中に直接水を送ることはできませんが、格納容器の中であれば送れる
  と思います。
>  それでもなお、核の容器の中に水を送る作業はもっと早くやれたはずだと私は思います。
>  十分な情報がない中、申し訳ありませんが、正確な判断ができません。
>  もし、格納容器内を海水で満たすことができるのであれば、もちろん原発は2度と
  使えませんが、最悪の破局は免れることが出来ると私は思います。
>

>  格納容器内に海水にホウ素を混入させることは必要です。
>  今直面している危機は、原子炉が溶けてしまうこと、そして一度は停止させたウランの
  核分裂反応が再び始まってしまうかもしれないことの2つです。
>  原子炉を溶かさないためには水を供給すること、核分裂を再び始まらないように
  するためには中性子を吸収できる物質を供給しなければいけません。
>  中性子を吸収する物資がホウ素です。
>  ですから、ホウ素を混入した海水を格納容器に注入することは有効です。
>  成功してくれることを願います。
>

>  政府の提供する情報は大変不十分です。
>  爆発前後で正門前での放射線量が、減ったなどということは、格納容器が破壊を
  免れたという証明にはなりません。
>  単位風向きが変わった可能性の方が遥に大きいです。
>  今後も、あちこちからの情報に常に注意してください。
>

>  このメールは失礼ながらたくさんの人たちに一斉に送ります。
>  事故の対応に追われており、お許しください。
>  
>                      2011/3/12  小出 裕章
>


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命の尊さ・・・。

 昨日は、安芸高田市吉田町で講演をしました。安芸高田市更生保護女性会、保護司会主催です。テーマは「命の尊さについて」。こんなときに命の尊さというのも、とてもしんどいものがありました。

 私たちの仕事、一人ひとりの命と向き合うこと。一人の命を救うために、どれだけ努力をしなければならないか・・・。こんな時、本当に一瞬にして多くの命が失われるという大惨事を目の当たりにしました。自然の脅威にただ呆然とするばかりです。

 でも、多くの方に集まっていただいて、ありがたいことです。一生懸命にお話しをしました。安芸高田の人だけでなく、広島からもブログ仲間の方たちが来てくださって、勇気付けられました。

2011_03130020 聞いてくださるのは、保護司の方たち。一般の方たちにも公開され、会場からはみ出すくらいの多くの方たちが来てくださいました。保護司。日ごろ少年院を出た少年や少女達と向き合ってきている方たちです。話を聞いて下さる、その反応から、心のそこからの優しさを感じました。

 講演の後、主催の方たちと記念撮影です。

 その前日、⑦パパ主催の下ちゃん応援団の第二回勉強会でした。その勉強会には、児童養護施設を出た人たちの自立の支援施設を作ろうとしている方にも来ていただきました。その施設は、少年院を出た後、自立への支援をしなければならない人も対象だと。今、保護司の方たちが向き合っていることです。

 ところが、その施設を作ろうと、あらゆる努力をし、すでにNPOを立ち上げても、そのための家を借りることが出来ません。5LDKの家が必要なのですが。大家さん、地域の人、みんなに了解を得なければなりません。すでに30軒から断られ続けていると。社会は冷たいものです。

 また、その方に指摘されてはっとしました。今回の震災で多くの子どもたち、親を亡くした子たちが出るはずだと。その子たちを全国で受け入れなければ、と。しかし、全国の施設も一杯一杯で。そしたら、きのう、今日のテレビで、いなくなったお母さんを捜す子どもの姿が写されています。「おかあさーん」と泣く姿に、こちらもただ涙です。

 ここのところ、とても辛い思いで時を過ごしました。全国の人がそうでしょう。まだ行方の分からない方たち、早く救出されますように。私たちにできること。やはりお金を出すことだけでしようか・・・。

 


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東北地震

 本当に余りにひどい地震に呆然としています。地震、津波、火事、・・・。東北の方々の状況に言葉もありません。

 それに、原発・・・。どうか、チェルノブイリのようなことになりませんように・・・。

 娘は、東京だからまだ軽いほうなのですが、それでも、古い建物の9階で、家の中はぐちゃぐちゃと。エレベーターもガスも止まっているそうです。何より余震が気持ち悪いと。もし、東京でもっと大きいのがきたら、もう私のことはあきらめてね、などと冗談にもならないことをいいます。こわくてそんな気持ちになっているようです。なかなか電話も繋がりませんでしたが、今はそんな話もできるようになりました。

 仲間の岩手や青森の先生方からは、メーリングリストに報告も全くありません。福島の先生からは、パソコンも落ちて壊れたと。携帯で報告が入っています。

 被災された方々に心からお見舞い申し上げます。私たちに何ができるか、それを考えますので。どうぞ、頑張ってください!!

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米澤鐡志さんにお話しを聞く会です。

Img205

8月6日の平和の夕べに向けて、こんな企画をしました。たった一人の電車内被爆者米澤さんのお話しは、今すべての人に聞いておいて戴きたいお話です。毎年、被爆電車に乗ってお話しを聞くツアーには、多くの人で一杯になります。今回は、春にも米澤さんのお話を聞く機会を設定しました。

 8月6日のプログラムも固まりました。すでにお知らせしたように、「はだしのゲン」の中沢啓治さんにお話をうかがいます。その他、元京都大学の小林圭二先生、愛媛で弁護士をしていらっしゃいます草薙順一先生にもお話しをうかがいます。さらに、ねねさんの「さよなら戦争」の歌まで。と、盛りだくさんです。

 企画した私たち自身、本当にワクワクするような気持ちで準備をしています。

 どうぞ、多くの方にお集まりいただきますように。、


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夫の顔面麻痺と赤坂の北京ダック。

 いろいろとご報告です。

 夫の顔面麻痺、治りました。まあ、本当にひどくゆがんでいたのが、すっかり元通りです。私が顔がおかしいよ、と言ってちょうど一月です。

 市民病院で、一週間大量のステロイドの点滴をして頂き、後は飲み薬と自分でのリハビリ、それに針に通いました。それと、やまとの湯で、顔を温泉に浸けてゆっくり暖めたのも。何が良かったのか、おそらく総合的にと思うのですが、でも即座にドクターに治療してもらったこと、何よりだったと思います。

 初め針と共に首や顔のマッサージをしてもらっていたのですが、ドクターに「マッサージは絶対にしないで」といわれて、びっくり。即やめました。マッサージによって途切れていた神経が迷子になってしまって、行き場が分からなくなって、変なところにくっつくのだそうです。そしたら、筋肉の動きがとても変になってしまって、どうにもならなくなるのだと。

 ドクターに絵で教えてもらった顔へのマッサージを自分でするの、それだけなのだそうです。

 治りが早いのでドクターもびっくりされているそうです。昨日もう病院には来なくていいといわれました。いいドクターに恵まれてよかったです。もう少し右と左の筋力の違いはあるけれど、動くので、これでいいのだと。おそらく筋力はゆっくり戻ってくるでしょう。やれやれです。

 皆様にご心配をおかけしました。多くの方にお見舞いの言葉を戴きましたこと、感謝です。

 ナイショですが。あのゆがんだ顔、写真に撮っておけばよかったです。しまったと思ったときには、もうずいぶん治った後でした。何かあったときには、あの写真を公表するぞ、といえばすごい効果があったでしょうに。サンネン。

2011_03060009  ええっと、先日東京に行ったとき、恒例の娘達との食事です。私が東京に着くのは、いつも最終の飛行機で、ホテルに行くのが10時半になります。遅くまで開いているお店しかいけません。

 もっぱらのお気に入りが赤坂の「eight」。24時間開いている中華料理のお店です。ここは、メニューがすっごくて1000以上ありますし、とっても安くて美味しいのです。いつも真っ先に頼むのが、この北京ダック。注文してから焼いてくれます。

2011_03060011 みんなに見せた後、こんなイケメンのコックさんが捌いてくれます。

 パリパリの皮は、甘みそをぬった薄いパンでキューリ、白髪ねぎと共に巻いて食べます。これがもう、大好きで。思いっきり食べます。

 身は野菜とともに炒め物に。骨はスープにしてくれます。

2011_03060012 2011_03060013 いつもとても食べきれず、残りは丁寧に包んでくれますので、娘が持って帰りました。これすべてで3800円です。他にピータンもとびっきり美味しいし、写真の左下に写っているのは豚足が輪切りにされているものです。

堪能しました。赤坂方面にお出かけの時には、ぜひと推薦しますね。


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ワクチンの同時接種について。

 ワクチンの接種によって5人のお子さんたちが亡くなっており、今、ヒブワクチンと小児用肺炎球菌のワクチンの接種が停止されています。

 これらの報道を見て、うん?と思いました。亡くなったお子さんたちは、これらのワクチンと三種混合やBCGなどの他のワクチンが一緒に接種されています。私のクリニックの、赤ちゃんがいるスタッフも、小児科で、他のワクチンと一緒に接種できると説明されたと言います。

 ネットで調べると、確かに多くのドクターが、ほかのワクチンと一緒に接種できるとサイトで説明していらっしゃいます。

Img203

これは、広島市医師会が出している予防接種についてのリーフレットです。ここには、予防接種の名前の横に「生」「不」と書かれています。生ワクチンと不活化ワクチンのどちらなのかの説明です。生ワクチンの場合は他のワクチンと4週間の間隔を開ける、不活化ワクチンは、一週間の間隔を開けて、他のワクチンが接種できるとも書かれています。

Img204

ここには、生ワクチンと不活化ワクチンの違いがかかれています。

見えにくいかも知れません。これらは、ここの2010年秋第24号に掲載されています。

 なぜ「同時接種できる」となったのでしょう。それは調べても分かりませんでした。もっとも、今回の子どもさんたちの痛恨の死亡が、ワクチンと因果関係があるとは結論付けられてはいません。でも、釈然としません。私たちは、子宮頸がんの予防ワクチンをうつときも、インフルエンザのワクチンと一週間の間隔をあけることを厳重に守ってきました。どうしてそうなったのか知りたいと思います。


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小林美恵&萩原麻未コンサート。

2011_03080001  ずっと楽しみにしていた小林美恵さんとあの萩原麻未さんのデュオ・リサイタル~First~に行きました。

 今、ひどく忙しくて、東京への行き帰りの飛行機の中でも、ずっと原稿書きをしていたし、昨夕も、大切な会議に出なくてはならなかったのですが・・・。こればっかりは。

 で、診療が終わるとすぐに自転車を飛ばして駆けつけました。椅子に座ると即始まるというギリギリのタイミングでしたが、はじめから終わりまで身じろぎもせずと言ってもいいほど魅了されて聞きました。

 アステールプラザは、考えてみれば、イ・ヒアさんのコンサート以来です。

 力のある二人の、まるで競い合いのような演奏は、素晴らしいとしか言えませんでした。終わっても、鳴り止まない拍手。何回ものアン・コール。何度もなんども追加の演奏も聴きました。

 人を感動させることは、力を与えることと、帰りながら思いました。

 皆さんにご迷惑をかけても、行ってよかったです。また頑張ろうという元気が出て来ましたもの。写真は三つ折のパンフレットを広げて写しました。これは大切にしておかなければ。

2011_03060021 東京で娘に会った時、こんなものを私の携帯につけてくれました。フォックスだと。ふわふわでかわいいけれど・・・。大きすぎる。人前で携帯をかけるのが恥ずかしい。バッグに入らない・・・。などとブツブツ言っても、何よりいいのが、コレはバッグの中で迷子にならない、すぐに見つかる、と言います。まあ、しばらく着けておきますけれど・・・。


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緊急避妊薬正式承認について。

 昨日は、東京で「避妊教育ネットワーク」の研究会でした。全国から仲間が集まり、様々な内容の検討をしました。

2011_03060016 中でも、特にこの2月23日に正式承認された「緊急避妊薬」についての勉強をしました。

 この緊急避妊薬は、以前にも書いたことがありますが、国連加盟国192カ国の内、承認していない国は、日本、イラン、アフガニスタン、ペルー、北朝鮮など七カ国だけだったのです。日本は、これでやっと世界で193番目の承認国になりました。

 コンドームが破れた、レイプされた、などの緊急の事態が起きたときに妊娠を防ぐ目的で服用するお薬です。

 これまで日本は、この薬が承認されていなかったため、代わりに中用量ピルをどーんと一度に一日量の4倍も飲むということで代用して来ました。そのため、ほとんどの人がひどい吐き気、嘔吐などの副作用に苦しんで来ました。

 正式に承認された厚労省の薬事審議会で反対の人は、何と女性ばかりだったという話も伝わって来ました。まあ、そんな人を選んでいるということでもあるでしょう。

 「避妊措置に失敗した、または避妊措置を講じなかった性交後に緊急的に用いるものであり、通常の経口避妊薬のように計画的に妊娠を回避するものではない」

「計画的に避妊する場合は可能な限り避妊効果の高い経口避妊薬などを用いて避妊すること」

などと添付文書に記されます。

経口避妊薬での避妊の効果は、99,41%~100%です。失敗率は0~0.51%。

この度承認された緊急避妊薬では、日本の治験では81%。国際的には84%の効果とされています。これを見ただけでも、計画的な避妊に使うものではないということが分かっていただけると思います。

 それでも、妊娠しても産めない、育てられない女性、特にレイプされた、最近特に増えている明らかにDVでの避妊のない性交などで、妊娠の恐怖で苦しんできた女性への大いなる福音となるでしょう。

 それにしても、世界で193番目だなんて。子宮頸がんの予防ワクチンは100番目でした。女性行政、性に関しての行政がいかに不自由なままであるのか、思いを新たにしました。

 これらの使用は、世界的にみても、「性教育」と対のものであるべきであって。性教育で中学生が避妊について学ぶことも全くない今の現状で、この薬の情報のみが一人歩きすることのないように願っています。


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事務所開きに思うこと。

2011_03060003  昨夜最終の飛行機で東京に来ました。今日はピルについての大切な会議があります。

 昨日は、朝、とよだ麻子さんの事務所開きでした。人・人・人・・・。沢山の方が紙屋町の交差点付近に集まってくださいました。さあ、やっと第一歩。

 私は診療があるので、始まるとすぐにクリニックに帰りました。

 ところで。秋葉さんの最初の市長選の時、そして二回目の市長選の時、とってもひどい捏造の文章を流した人たちがいます。全くの事実無根の記事を大量に撒きました。

最初はそんなもの、と無視しましたが、その捏造を次々と会社や夜の街で意図的に流す人たちもいて、にその「ウソ」がまるで事実であるかのように広まってしまいました。

 二回目の選挙の時、それはまた許せないひどい文章が流されたのを知りました。それにはあろうことか、私のことまで、ひどいウソが書かれていました。即座に私は、刑事告訴をすることを決めました。名誉毀損です。その文章は、大量に撒かれただけでなく、女性の声で録音され、それが右翼の車でスピーカーを使って流され続けてもいました。

 怪文書については、ネットで呼びかけると、多くの市民の方が実物を提供して下さいました。スピーカーから流されたものは録音もしました。それらの証拠をそろえて、告訴しました。

 そして、四人の男たちが逮捕され、その中の首謀者の男は、他の件で執行猶予中のこともあり、実刑判決が出ました。

 彼は、それまで広島市役所や議会にも入り込み、様々なスキャンダルを書いたり、書くぞと言ったりして生計を立てていました。また、役所の人や議員さんの中には、彼を利用する人もいました。それどころか、彼らは役所の人事にまで関わっていたのです。

 秋葉さんは、それらの勢力と対決するのにも、大変な労力が必要であったことと思います。ともあれ、その人が実刑を食らうことで、落ち着いたように見えていましたが。

 ここに来て、またその人が復活し、様々なことを書いていることが分かりました。一部の市会議員のブログと共に、歩調を合わせるかのように、とよださんのことを書いています。

 また始まった!!この広島市はもっと成熟した街にならなければなりません。誹謗中傷で引き摺り下ろそうとする勢力は、投票という手段でもって降ろしていかなければ、と思います。

 もっとも、豊田さんは、中傷しようにもすることがないほどのとても立派な人です。彼女を支える夫も、週末だけは広島に来て応援をすると、駆けつけてこられました。きゃあ、素敵な人だと、カゲで歓声が上がりました。。お母さまもずっと広島に来て、彼女を支え続けています。家族中が応援しています。何も文句のつけようがありません。

 誹謗中傷なんかに負けないで、正々堂々と闘って欲しい。そう思っています。

 昨夜は遅くに娘達と食事をしました。久しぶりに会いました。今日は最終の飛行機で広島に帰ります。


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男子中学生の感想文

Img202 先日行った池田市の中学から、生徒の感想文が寄せられました。その最後のページにこんな形で先生がまとめて下さっていました。私が言いたかったことをしっかり受け止めてまとめて頂いて、とっても嬉しかったのです。

 その感想文集の中の男子生徒の一部をご紹介しますね。

「女性が出産した時の幸せな笑顔が印象に残った。いつか自分も父親になったら、こんな笑顔が見れたらいいなと思った。」

「『男には妊娠させる性がある』という言葉に、男である私はとても責任を感じました。性の結果が妊娠であることを認識すること、女性との意志疎通をきっちり図ることの責任です。僕は、「あこがれ」としての性と、妊娠を分離して考えていたように思います。この時期にこの講演を聞けたことは本当にラッキーだったと思います。」

 本当に皆さん、ありがとう。講演を聞いてくれただけでなく、こんなに私が元気になる感想文を書いてくれて、感謝です。また、そんな指導をした下さる先生方にも感謝です。

 そうそう、ここにお知らせした中国新聞文化センターの「更年期を上手に乗り切る」講座、担当の方から連絡がありました。受講希望の方がなんと7人もあるのだそうです。私、0なのではないかと気になっていました。7人もの方に受講して頂けるなんて。そう、張り切って、準備をしますね。受けてよかったと思っていただけるように。資料も一杯準備するつもりです。

 きょうは、豊田麻子さんの事務所開きです。今から、診療前にちょっと行ってきます。事務所とクリニックが近くてラッキーでした。

診療後は、東京に行きます。


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全12校、無事終了しました。

2011_03030004  昨日は、ロッコーの山の上に上がったところにある中学で話をしました。大変な坂を延々と登っていくところ。私は車でお迎えに来ていただいたので、楽でしたが、それでも怖いほどの坂もありました。毎日歩いて登校する生徒たちはさぞ大変でしよう。向こうの方には大阪のビル街も見えました。

 宝塚市と言っても、本当に広く、様々な地形の中で多くの人が生きていることが、一年間通うことでよく分かりました。

 最後の講演のあと、生徒が男子生徒が感想を話してくれました。

「・・・体の知らないところも分かりました。・・・性というのは、相手の人生にも関わることだということも分かりました。・・・」

2011_03030002  これを聞いて、私は、本当に通い続けた甲斐があった!!と思いました。あらかじめ書かれた「命の大切さが分かりました」というありきたりの感想ではなく、よく私の話を聞いてくれ、自分の言葉で語ってくれました。

 最後にこんな感想を聞くことができて、とても嬉しかったのです。気持ちよく帰ることが出来ました。

 私がたった一回話しをしてきかせて、これですべて分かっただろうなんてことはありません。そこまで私は思い上がってはいません。でも、多感な思春期に一度は、ぶっつけておきたいのです。いろいろな情報があふれるなかで、実はこうなんだよと、真正面から語っておきたい。少なくとも、こんな内容のことを必死で語ってくれる大人がいたという、それだけでも頭の片隅に置いておいてほしい、そんな思いで続けて来ました。

 それにしても、寒かったです。せっかく暖かくなって来た、と思っていたら、よりによってその朝は雪が降るほどの寒さがぶり返しているなんて。学校の体育館は冷え切って寒いものです。映画をするプロジェクターをつけっぱなしにしておいて、それが熱を持ちますので、それが救いでした。それに手を触れて暖めながら話をしました。生徒達も大変だったことでしょう。

 宝塚の中学生へのお話しは、これで終了です。関係者の皆様、本当にありがとうございました。何より私の話を聞いてくれた中学生たちに感謝です。

 


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宝塚で最後の講演です。

2011_02280001 3月3日、お雛様の日ですね。クリニックには、先日の日帰り招待旅行、柳川で買って来た「さげもん」を飾っています。赤ちゃんやお花などのぬいぐるみが下げられています。真ん中には、丁寧に糸がかけられたマリが下がっています。このマリの中は本物で、マリつきができるのだそうです。発泡スチロールで出来たのが多いけれど、これは本物です、と言われました。

 実は、これを買うとき私は、「中のボールは・・・」とつい言ったのです。そしたら、「ボールではなく、まりです」といわれてしまいました。ハッハ!

 柳川で見た豪華なのには、足元にも及びませんが、かわいいです。

 

2011_02280003 2011_02280004 クリニックには、他に昨年大阪の講演の時に買って帰ったのも飾っています。4月3日の旧暦のひな祭りまで飾っておこうと思います。毎年行っている宮島の雛めぐり、今年は行けそうにもありませんので。ささやかのクリニックの中で・・・満足します。

 きょうは、宝塚での講演です。全12校の中学で、とうとうこれが最後です。ここまで、よくこぎつけたと思います。様々な方たちの努力でやり遂げることができます。皆様に感謝です。体育館での講演、まだ寒いでしょうね。カイロを持っていかなければ。

 それに、帰ったら会議だし、月始め恒例のレセプトもあるし、原稿も二個残っているし・・・。ああ、いそがし!!こんなときは、新幹線の中も貴重な時間になります。それでは、行ってきます。


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事務所開きのご案内

 とよだ麻子さんの事務所開きのお知らせが来ました。

3月5日9時15分から。紙屋町交差点近く。 ケンタッキーフライドチキンの2軒となりです。

とよだ麻子さんってどんな人?

以下、wikipediaより転載します。

略歴 [編集]

広島市副市長として [編集]

  • 豊田は、助役時代を含めて、広島市で初の女性副市長である。[4]
  • 総務省の技官であり、情報通信分野に造詣が深いことから、広島市は就任に際し、新たにCIO最高情報責任者)ポストを設置し、これを兼務することとなった。[5]
  • 就任後は、広島平和記念公園公衆無線LANの拡大や、市内各所へのデジタルサイネージの設置、衛星ブロードバンド実証実験の実施[6]、モバイル情報サービスの構築など、「ICT先端都市・広島」の実現に向けて、産学官の連携を広く推進してきた。[7]
  • 男女共同参画等、7分野のクロスセクション(広島市の複数の局にまたがる総合推進組織)を統括するとともに、地方分権改革や道州制への対応等を特命事項として担当してきた。(転載以上)

Photo このような、そうそうたる経歴でありながら、明るくって才能にあふれた人。大学時代はロックバンドのボーカル。パリの大使館での外交官時代にはパリマラソンを走ったり。硬軟入り混じった、素敵な女性です。

女性に好かれる女性が何よりと思います。


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広島大学ハラスメント相談室

Img198

Img199

三つ折にして配布されているものを広げてスキャンしています。

広島大学では、「広島大学におけるハラスメントの防止などに関する規則」等を制定し、被害者救済や啓発活動を行っています。

 学内のどなたとも、全くつながりのない方を外部から招請した教授、準教授などがこの教室で活躍しています。

 ちょっと見えにくいかも知れません。一番下の「例」を転記します。

『上司の注意がだんだん激しくなり、「役立たず」「死んでしまえ」「今すぐここから飛び降りろ」「お前なんか虫けらだ」などと人格を否定するような発言を繰り返され、心身ともに参ってしまった』

『「遊び好き」「上司と付き合っている」などのうわさを流され、職場にいづらくなっている。』

『先生の試験に反論したら、不機嫌になって、就職の推薦をしないと言われた。』

『コンパの場でこれまでの性体験について告白をさせられたりして苦痛だ。』

 一見、ハタから見ると、びっくりのこれらのことも、本人にとっては、とってもしんどいことでしょう。私が大学病院に勤務していたときに、こんな相談室があったなら、と、つくづく振り返って思います。これらに似た様なずいぶんしんどい思いをしましたもの。

 まだまだハラスメントについては、後進国のわが国では、こんな事例が職場に一杯だと思います。参考のためにアップしました。


「体の相談室」と「著書」の販売があります。
ぜひ、覗いてみてください。

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