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開業20年の数字です。

 開業して20年、1990年11月19日から、2010年11月18日までに来られた患者さんは、49,164人。一人1番号、名前が変わっても、ずっと同じ番号でいきましたので、延べではなく、実人数です。5万人近くの方が来てくださったことに改めて感謝です。今春、新しい市民球場に行って、満員の球場をみて、これよりも沢山の患者さんに来て戴いているのだと思うと、身が引き締まる気がしました。

 このうち、男性が1,516人。婦人科での男性の受診は、不妊の方のパートナーの場合。性同一性障害の方のホルモン治療。単に軽い内科、風邪引きだとか、ワクチンの接種だとか、これは主に知り合いの場合ですが。それに、最近は、HIVの迅速検査を受けに来る方。迅速検査を始めたのは、2008年3月からですが、それ以来648件の検査をしています。

 初診時年齢が10代だった方、7,253人。約15%です。開業以来10年の時点で10代の受診者の詳しい統計をとりましたが、もう、今はあの作業はとても出来ません。10年の時点では、4,537人。うち、10代の妊娠が1,109ありました。

 でも、10代で一番多いのは、やはりいわゆる月経の異常。生理不順ですね。これは、さまざまな原因があり、その原因をちゃんと突き止めて、治療をしなければなりません。今、とても多いのが、体重減少性無月経。ダイエットで生理が止まってしまったというものです。見かけのスマートさよりも健康が一番。そんな子育てが必要と思います。

 また、この中には、激しいスポーツで無月経になったというものも含まれます。特に、陸上の長距離の選手など、ハードな練習と厳しいダイエットで無月経となり、むしろ月経がないほうが記録が伸びるというコーチの指導とぶつかり合うこともありました。無月経になると、ホルモンが出ないということ。ホルモンは、関節がスムーズに動くためには何より必要なものなのですが。それに女性ホルモンが出ないことにより、骨粗しょう症となって、骨折してしまった選手にも何人も出会いました。

 思春期では、たった二キロ体重が減っただけでも、たちまち生理はなくなってしまいます。一旦体重減少性無月経になると、ちゃんと排卵のある月経を取り戻すのに、平均5年から7年と、大変な時間がかかるということは、ほとんど知られていません。

 この20年で、子宮頚部を主に、いわゆるがん検診、細胞診をしたのが45,084件。これは、件数です。一人の人に何回もしていることがあります。そのうち、異常があって精密検査をしたり、明らかに肉眼で癌という場合には当院で精密検査をしないままにすぐに大きい病院に紹介したりというのもありますが、いわゆる細胞診で引っかかった人が計994人です。これは人数です。

 開業医にとって癌をちゃんと見つけるということは、もっとも大切な任務です。1000人近くの方が、当院でのがん検診で異常があったというのは、改めて任務の大きさを感じるものです。このほとんどの方が適切な治療をして頂いて存命していらっしゃいますが、中には、亡くなってしまった方もおありです。

 それから、最近では、20代で細胞診に異常がある人が一番多くて、心配です。これについては、いま改めて統計を取っていますので、その内ご報告します。若い人の子宮頸がんが増えている、これは、私のクリッニクでも確実に実数として現れています。それもワクチンの接種をお勧めする理由なのです。

 この20年で、講演をしたのは1,086回。木曜日と日曜の休診日に講演に行っています。主に性教育の講演で、北海道から沖縄まですべての都道府県を走り回りました。開業当初はまだ元気で、一日に複数回の講演をしたこともありました。一番ひどいのは、午前中岐阜で、午後宝塚で、夜岡山で講演をして帰るということもありました。今はもう一日一回の講演にしてもらっています。

 この20年間でした私の怪我や病気。ひどいインフルエンザ。全身のリウマチ。(全身がはれ上がって歩けなくなりました。このときは本当にステロイドのありがたさを感じました)。サルコイドーシスという難病にもなりました。これは、気管支鏡というつらい検査もしましたよ。それから、左肩の骨折。左手首の骨折。肋骨骨折。右手首の骨折。交通事故でのムチウチ。同じく交通事故での全身打撲。ムチウチはまだ引きずっていますが、他はすべて適切なドクターの治療ですっかり治りました。本当に医療というのは、ありがたいことです。ちなみにこれらの病気や怪我で診療を休んだのは、左手首の骨折の手術をした戴くための半日だけ。代診のドクターに来ていただきました。

 いろいとあっても結局はほとんど休むこともなく診療を続けることが出来て、ありがたいことです。これは、決して一人の力ではなく、多くの方のおかげです。夫を初めとしてすっかり大人になった子どもたち、家族。クリニックのスタッフ、友人たち。そして何よりも沢山の患者さんたちにこそ支えられました。改めて感謝申し上げます。

 これから、いつまで続けるか分かりませんが、もうちょっとだけ頑張ってみようかと思っています。そうそう、開業するために借りた借金は一億円。これは全部返済しましたが次々と購入する医療器械のために、まだ借金を背負っています。貯金?ありません。これからはそれも目指さなければ。そうでないと、やめる時のスタッフの退職金もありません。

 最後に、昨日アップした写真を眺めていて気づいたことですが。夫の髪がなくなるのと反比例して、私の体重が増えております。何キロかは、ヒミツです。

 皆様、すべてのみなさま、ありがとうございました。今日は今から岡山に行きます。仲間を乗っけて車で行きます。性教協中国大会です。おもに児童養護施設での性教育の勉強に行ってきます。

 


コスモス薬局のHPの中に私の「体の相談室」と「著書」の販売があります。
ぜひ、覗いてみてください。

広島ブログ

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コメント

私は岡山県に住んでいて、特別支援の仕事をしています。昨日は岡山で性教協の大会があったのですね。ちっとも知らなくて残念です。広島であった時は頑張って行って、河野先生のお話も聞かせてもらったのに。会員ではないので仕方ないですが、事前にどこかでお知らせがあったらいいのになあ。ちなみに広島の時は直前にあった河野先生の講演会の時に教えていただきました。あと、話は変わりますが、摂食障害で無月経になった場合、婦人科でホルモン治療受けていても、月経が自然に戻るまでに、5年以上かかるのでしょうか?

投稿: スヌーピー | 2010年11月22日 (月) 06時41分

スヌーピーさま
すみませんでした。これからは、もう少し前に講演のお知らせをするようにしますね。体重減少性無月経ですが、早く治るか否かは、どれだけ早く体重を増やすことができるかにかかっています。頑張って食べて下さいね。こうのみよこ

投稿: こうのみよこ | 2010年11月28日 (日) 19時20分

体重減少性無月経です。体重は以前よりも増えたし食事もしっかりしています。
今は薬を飲んで治療をしていますが、将来薬なしでもちゃんとした生理はきますか?中1の時ダイエットをして無月経になりました。それで高1から治療を始め
たのですが、いつ治りますか?また、そのせいで胸がなくなり今も大きくなりません。生理がくるようになったら胸は大きくなりますか?私の双子は胸も大きく、ダイエットをしなければ私も…と思うととても辛いです。後悔する毎日です。

投稿: 高校生 | 2011年5月11日 (水) 14時11分

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