新しい超音波の機械が来ました。
これまでのは3Dでした。もうずいぶん前から4Dが出ていて、時々代診で行っていた友人たちの病院で使ってみています。本当にすごいなあと思っていました。でも、そこはすべてお産もしている産婦人科です。収入はうんと違います。私のような外来だけのクリニックで使うのは、贅沢と言うものだと自分に言い聞かせてきました。それはマンションがいくつも買えるほど高価ですから。
でも、ちょっと訳ありで、比較的安く手に入る機械があるということを聞いて、また私の「ほしいほしい」病が起こってしまいました。
経理担当の事務長である姉と丁々発止のやり取りの末、ついに許可が出て、契約することになったのです。3Dが4Dになったって診療報酬が上がるわけではありません。機械を買うときには、それにより増収が見込まれるか否かというのも判断の一つです。そこを姉は突いてきます。それを言われると、弱い。うなだれるしかありません。でも、それはより良い医療に繋がるのだからと私も頑張ります。
超音波の機械は、とくに妊婦さんのおなかの中の赤ちゃんを見るのに威力を発揮します。まだ公的な大きな病院などでは、妊婦健診の時に3Dでも見ていただけないところは沢山あります。私たち開業医では、それらのカラー写真を撮ってお渡しして喜んで頂くというのが、サービスの一つになっています。
新しいのを買って支払いができるのか、まあ、すったもんだいろいろとあって、ついに新しい機械がやって来ました。これを使いこなすまで試行錯誤が続くでしょう。
さて、問題は、このこれまでの3Dの機械です。これは、リースではなく買い取りでした。長い間かけて、こつこつとローンを払って来ました。何より良く働いてくれて、これを使いこなすのは、とても楽しい作業でした。愛着があります。
新しいのが来たからといって、すぐに廃棄するのは偲びません。まだ十分に新しいのです。どうしよう。どこかに差し上げることはできないかなあ、と考えています。どこかで使っていただけたら、嬉いことです。少し手元に置いておいて、行き先を考えようと思っています。
さあ、今日から新しい機械を使いこなすべく、頑張りましょう。

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ぜひ、覗いてみてください。

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コメント
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最近では4Dですか・・・びっくりです。
うちの長男は河野先生に取り上げて頂きました。その息子も24歳です。
その頃の赤ちゃんの写真は白黒の あぁ~わかるわかる
みたいな写真でしたが、本当にその写真だけでも嬉しかったのを覚えています。
今でも大事に母子手帳と一緒に持っています。
彼が父親に成る時に渡してあげようと思っています。
投稿: Masumi | 2010年10月26日 (火) 08時35分
小さな疑問。
おなかの赤ちゃんを診る以外の用途はないのでしょうか?
投稿: ⑦パパ | 2010年10月26日 (火) 10時49分
とうぶん引退は、出来なくなっちゃいましたね。(笑)
3Dで立体ですよね。4Dはどんなになるんでしょうか?
今度、お腹の脂肪厚と肝臓を診て下さい。(笑)
投稿: やんじ | 2010年10月26日 (火) 17時19分
夫がチェルノブイリ支援をしていて、医療機器を支援に持参しています。
胃カメラその他・・・
ウクライナにもこういう機械があれば、喜ばれるでしょうが・・・
投稿: とまと | 2010年10月26日 (火) 21時26分
4Dって事は、3Dと何が違うのでしょうか?
見えない部分まで映る・・・とか?
すみません素人で。
投稿: 柿辰丸 | 2010年10月26日 (火) 22時32分
4Dですか~すごいですね!!
お腹の赤ちゃんとのリアルタイムでの対面、きっとすごい感動でしょうね
普通に考えて、高価な機械分の診察代金上乗せがあっても良いような気がしますが・・・
公的な病院の普通のエコーと最新の機械での診療が同じ料金なんて、なんか納得いかないですね
投稿: sako | 2010年10月27日 (水) 07時08分
Masumiさま
わあ、そうだったのですか。息子さんを!いつもブログ拝見していても、そうとは知らず。ええ、超音波は、パソコンと同じですね。どんどん進化して、すぐに新しいのがほしくなります。すごいですよ。赤ちゃんが笑うや指を吸っていたりが分かるのですよ。いつかお会いできますことを!こうのみよこ
投稿: こうのみよこ | 2010年10月27日 (水) 08時02分
⑦パパさま
いえ、子宮筋腫や卵巣やバストや、その他、内臓・肝臓や腎臓やもろもろを見るのに使います。でも、産婦人科では、ナンと言っても、胎児を見るのに威力を発揮します。妊娠10週の赤ちゃんがバタバタ動くのも、バッチリ見えます。びっくりしますよ。だも、こんな質問をするということは、ドックを受けていませんか。健康管理に気をつけて。ぜひ、ドックで超音波で肝臓を見てもらってください。こうのみよこ
投稿: こうのみよこ | 2010年10月27日 (水) 08時07分
やんじさま
三次元の世界は、立体。四次元になるとそれに時間の要素が加わるといわれます。要するに、3Dでは、立体をある時をストップさせて切り取ります。4Dになると、動くのです。動かして、一番いいところを切り取ることができるというものです。これまで2Dでは動く姿がみられたのですが、3Dでは、静止像でした。すごいですよ。ええ、いつでも肝臓をみますよ。こうのみよこ
投稿: こうのみよこ | 2010年10月27日 (水) 08時12分
とまとさま
わあ、その方法がありました。以前、チェルノブイリの子ども達が広島に来たときに、個人的にラジカセの新品を買って、お渡ししたことがあります。以前の超音波は、ある国の被爆者診療所に送りました。何かのお役に立てればうれしいです。どうぞ、ご連絡方法を教えて下さい。よろしくお願いします。コメントでお知らせいただいたら、アップはしませんので。ご連絡ありがとうございます。こうのみよこ
投稿: こうのみよこ | 2010年10月27日 (水) 08時15分
柿辰丸さま
そうですね。3Dと4Dの違い、やんじ様のお返事のところに書きました。要するに、立体画像が動くということです。リアルタイムでおなかの中の赤ちゃんの様子が分かるというもの。(時に分かりすぎて悩むことがあります。)私が医師になった頃には尿の妊娠反応すらなかったのです。科学の進歩はすごいです。それについて行こうとすれば、お金もかかります。こうのみよこ
投稿: こうのみよこ | 2010年10月27日 (水) 08時20分
sakoさま
そうですね。何か、3Dをすると、別料金を私費でとっているところもあるとは聞いていますが。私たちのようなクリニックでは、とてもそんなことはできません。ただサービスです。それで喜んでいただければ、です。こうのみよこ
投稿: こうのみよこ | 2010年10月27日 (水) 08時24分