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「私と性教育」③私の問題発言で大騒ぎ。

 会場からの質問や意見が求められたとき、私は手を上げました。そして名乗った上で

「私は、今多くの高校生を診ています。でも、私は彼女達を非行少女とは思っていません。普通の家庭の普通の少女達だと思っています。どこかの家庭的に問題のある子の問題と思うのでなく、どこにでもいる若者の問題だと思ってこれからの教育を考えなければならないのではないでしょうか。」

「その上で質問なのですが。私の病院に今、高校生が入院しています。もうすぐ夏休みが終わって二月期が始まります。学校を休むために診断書を出さなければなりません。その診断書がもし性交と関係があるということが学校に分かった場合。今、学校は、どんな対応をされるのでしょうか。これからの彼女をケアし、指導しながら支えてくださるのか。それとも、高校生にあるまじきこととして退学させられるのでしょうか。それに寄って、診断書の内容を考慮しなければなりません。どなたか、学校関係者の方、教えて下さい。」

 司会のドクターの呼びかけで、会場から女性がマイクのところに出てこられました。そして、「そんなことを聞くなんて、どうしたらいいのか、カウンセリングをして上げましょう。」と言われたのです。私は唖然としました。司会の先生が

「カウンセリングって、それはその生徒にするということですか?それとも、河野先生にカウンセリングをと言うことですか?」と尋て下さいました。そしたら、私にだと彼女が答え、会場もざわざわとしました。

 その先生は、性教育が盛んに行われているとして、その日のシンポジウムにもそこの教師が出ていたし、そして同じクラスの生徒が4人妊娠して来ていた、その学校の教師だったのです。私はまたマイクの前に進み出ました。そして、つい、言いました。

「私は、ただ知りたいだけなのです。学校を責めているわけではありません。本当に、今の高校の状況が知りたい、それに寄ってどう彼女を守るか、考えたいのです。こういう質問をする私に問題があるというのでしたら、それなら、申し上げます。お宅の学校の生徒も沢山来ていますよ。」

 会場がワッと湧きました。壇上のシンポジストのその学校の先生も苦笑いをしていました。その反応を見て、すぐに私はしまった!と思いました。そして、ごめんなさい、失言でした。と誤りました。私にカウンセリングをしてあげるといったその女性の教師から、さらにひどい罵詈雑言をあびせられましたが、内容はよく覚えていません。

 でも、私のその発言でそれまでのシンポジウムがぶち壊しになったのは確かです。だって、それまでの内容は、女子少年院の方のレポートや、産婦人科医の先生も「髪を茶色に染めた子が来た」とか、学校の先生からも、いかに性交をさせまいか、それだけの内容の教育、いわゆる純潔教育の域を出るものではなかったし。

 本当はぶち壊したのではなく、その場に参加していた多くの学校の先生や保護者の方たちに「現実を突きつけることが出来た」のだと思うのですが。

 さあ、それから大変でした。叱られましたね。「あなたは、言ってはならないことを言った」と。その会をするのに尽力された産婦人科の先生たち、皆さんに怒られました。もうやめているのに大学の教授にも。「あんた、やったらしいの。」と電話がかかって来ました。でも、「それじゃが、あの教師も問題があったらしいの。」と、少しだけ同情して下さいました。

 その女教師の学校のシンポジストで出ておられた先生は、「やってくれました。彼女は問題があるのです。何かしでかすのではないかと心配していました。」と嘆かれたという話しも伝わってきました。

 福山の松永先生という産婦人科医の大先輩の先生からは、「頑張れ!」という電話がかかって来ました。しばらくの間、私の周りはそれは大変でした。(まだまだ続きます)

2010_04040141 昨日は、今シーズン初めてのカープの応援。パーティールームからの観戦でした。試合が始まる前に腹ごしらえ。次々と飲み物や食べ物が運ばれて来ました。子ども達も含めみんなでわいわいと楽しかったのですが・・・。

それにしても、カープ。負けても負けても応援に来てくれるファンに感謝しなければね。


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コメント

現実を見ないで,観念だけでものごとを押し進めるほど怖いことはありません。事実を事実として取り扱うことが科学的な,合理的な扱いだと思います。私は河野先生に期待し,支持します。

投稿: Apricot | 2010年4月 5日 (月) 09時07分

先生、こんばんは。
久しぶりにコメントをさせていただきます。

当時の性教育の主流が、純潔教育であったことを考えれば、先生のご発言が問題発言として受け止められたことは、容易に想像できます。
でも、先生の現場からの問題提起は、まさしく、30年経った今の子どもたちを取り巻く性的環境を予言されていたかのようです。

女の子だけではない、男の子の側の責任をもしっかり自覚させることの必要性や、大人たちの無知・無力さを啓蒙していく取り組み。
先生が取り組んでこられた一連のご活動には、頭が下がるばかりです。

私も、これからは、これまでの一定の成果をふまえ、全人的な「いのちの教育」の必要性を感じている昨今です。

すべてわかったような、生意気な発言になりました。

投稿: 広島メイファーズ | 2010年4月 5日 (月) 20時20分

Apricotさま
コメント、応援ありがとうございます。これからもぼちぼち書いていきますので、また覗いてくださいね。感謝です。こうのみよこ

投稿: こうのみよこ | 2010年4月 9日 (金) 01時07分

広島メイファーズさま
不義理をしてすみません。いつもありがとうございます。今の子供達の姿を予言するというより、昔からそうだった、昔も今も変わらないということだと思います。ちっともよくなりません。これからもどうぞよろしくお願いします。こうのみよこ

投稿: こうのみよこ | 2010年4月 9日 (金) 01時09分

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