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今クリニックで起こっていること⑫子どもを性暴力から守るために

 子どもの性暴力の被害を数々見て来ました。ある子は、体中に青あざと、首にむごい跡が残っていました。首を絞められて、本当に殺される寸前。命が助かってまだよかったと思いました。ある子は、性器にかまれた歯型が残っていました。もっと無残にな性器の傷を負った子もいます。

 彼女達は、本当にどんなにか怖かっただろうかと思います。

 それが見知らぬ人だけでなく、よく知っている人、教師や身内だったりすると、単に大人と子どもというだけでない力関係が働きます。なかなか拒否出来ないことでしょう。

 幼児性愛というのは、一つの性癖ですので、なかなか修復は難しいといわれます。でも、せめて私は教師になろうとする人、教育学部では、性教育を学べるカリキュラムを作って欲しいと思います。性教育の基本は、体を知ることだけでなく、「素敵な人間関係を作ること」。いい関係の中でこそ、いい性が得られるものという基本を学びます。

 私の尊敬する村瀬幸浩先生の「恋人と作る明日」を読むと、先生は、大学生への性教育の講座を持っていらっしゃるのですが、その講座の中での数々の学生のレポートが出てきます。どれにも共通するのが「大学生になって初めて学んだという性教育への驚きと、これを学ばなかったら、自分は一体どうなっていたのだろうという恐れ」でもあります。

「自分が彼女にしていたのは、DVだったのだ」という慟哭のレポートもあります。

 少なくとも、教育委員会は教師の採用試験に恋愛観や結婚観を盛り込んで欲しいと思うのです。さわやかに性や恋愛をを語ることが出来るかは、人を見分けるのにとても大切なことなのですが、今の教育委員会では無理な話でしょう。

 でも、今回の懲役30年という教師を延々と雇い続けてきた県教委は本気で責任を問われなければならないし、責任を取る意味でも、採用をどの視点ですればいいのか、根底から考えなおして欲しいと思うのです。

 人を見分けることが大切なのですが、それでも、幼児性愛の人が学校に教師として紛れ込んでくることがありうるでしょう。

 そもそも子育てや教育の中で、そのような人間が少なからずいるということを心しなければならないでしょう。大人たちは、子育ての中で、または学校教育の中で、「犯罪から子どもを守る」と言う視点を持たなければならないのでずか、これがあまりに無自覚だと思うのです。

 そのような視点を持ってまず絵本で教えましょう。「プライベートゾーン」の大切さを教え伝えるために、「いいタッチわるいタッチ」を。

 私は、大人に向けての講演の中で、「パンツはトイレに行くときとお風呂に入るときだけ、あとは脱がないのよ」と教えて欲しいと伝えます。パンツは、「大切なところを守るためにあるのだと。

 それから、「Say〝No!"〝やめて!″といおう」を。

 さらに、もしも被害にあってしまったら、できるだけ早くに伝えてもらうように。

「ライオンさんと話そう」を。コレは、いやなことがあった場合、早く話して欲しいということを伝えるものです。

 これらを私は教育の場で使って欲しいのです。それはすべての教師が学ぶということでもあります。そのような被害にあった子がどれだけ傷つくか、これから生きていくのに、どんな影響を与えるのか、それを知ることでもあります。その上で、その予防ともしも被害にあったときのサポートの方法を学んで欲しいのです。

 それらをこどもと一緒に学んでおけば、もしも生徒の訴えがあったときに「そんなバカな」という対応をしなくても済むと思うのです。子どもが訴えたのに、本気で対応しなかったというケースも少なくありません。

「CAP」の活動、これも早くすべての教育現場に取り入れて欲しいのです。CAPでは、具体的に犯罪から身を守る方法を教えてくれます。次回、私がキャップで感動した話を書きますね。

 なお、紹介した本はすべて「amazon」で買うことが出来ます。


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ぜひ、覗いてみてください。

広島ブログ

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コメント

「○○観」を評価・選考の基準にすることには少し違和感を感じます。面接や論文ではいくらでも取り繕えるでしょうし。
小児「性愛」というより、明らかに「虐待」「暴力」「搾取」だと思います。
子どもの心身を取り返しがつかないほど傷つけたくなってしまうのが治しようのない「性癖」なら、薬物投与や監視の体制を敷いて欲しいですね。
自分も子どもの頃から何度も被害にあいましたが。そのたびに「次に遭ったら殺してやろう」と思っていました。皮を剥いで火をつけて……と、妄想していました。
本当に傷つけられたら、そんな気力も奪われてしまうのでしょうが、痴漢被害にあった子どもが、自分が少年法に護られていることに気付いたら。小児性虐待の大人を惨殺する少年、出てくるかもしれない、と惛い妄想をしてしまいます。今でも。

投稿: なる | 2012年7月22日 (日) 21時53分

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