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二冊の本です。

2010_01170002  以前からお願いしていた本がやっと手に入りました。ペ・ヨンジュン氏の「韓国の美をたどる旅」です。ヨン様が韓国を巡り、その自然、建物、生活、食べ物、美術、伝統など様々な「美」を紹介する本です。とてもどっしりした本です。なかなか手に入りづらかったのですが、ヨン様のファンクラブの方が手配して、手に入れてくださいました。

 写真と文章で上品に韓国が紹介されています。これを読んだなら、これからまたいくつもりの韓国旅行が、ずっと充実した旅になるでしょう。

2010_01170001 何回も、十数回韓国に行っていても、この本を読むと、私の知らないことだらけです。ボツボツと楽しみながら読むつもりです。

 実は、昨日から「命」を考える学習会に参加しています。

 教科書は作家「高史明」さんの「親鸞論集Ⅰいのちの声が聞こえますか」です。とてもつらい本です。高先生のお子様が12歳で自死してしまった、その彼の詩集「ぼくは12歳」から沢山の詩が引用されています。身震いするほど、つらい本です。私たち日本人が一体、過去に韓国に対して何をして来たのか、それをも鋭く問われます。

2010_01170003 読んでいて、本当にびっくりしたのは、息子さんと最後の会話を交わしたとき、12歳の彼が漱石の「こころ」を読んでいたのだということでした。

 実は、私の娘も12歳の時に「こころ」を読んでいました。その時、私は「怖い」と思いました。敏感で、ガラスのような子でした。この子は、ちゃんと大人になれるのだろうか、いつか自殺してしまうのではないか、そんな恐れをいつも持っていました。私は、高校時代に「こころ」を読み、感動した覚えがあります。それを娘は小学生で読んでいる。怖いと思ったその思いは鮮烈に覚えています。

 私は俗っぽい人間だから。高尚なことを言い聞かすことは出来ません。ただ、いつも機会あるごとに「何かあったら助けるよ。」と言い続けていました。「これからあなたが生きていくときにね、一杯しんどいことがあるよ。お友だちのこととか、進路のこととか、どうしたらいいのか分からなくなって、自殺したくなる事だってあるかも知れない、その時にはね、ここに相談相手がいるからね。あなたが困ったときには、何があっても助けてあげたいと思う。どうしたらいいかわからないときには、どうしたらいいか、一緒に考えてあげることができると思う。ここに相談相手がいると、コレだけは忘れないでね。」と言い続けました。そんなことしか言えませんでした。それを娘がどう受け止めていたのか、それは分かりません。ただ、私はいつも子どもの自殺が怖かったのです。

 あまりに賢くて、深く人生を考えていた息子さん。12才で自死するなんて、本人も、そして親御さんも、どんなにかしんどいことであったか、想像を絶します。

 私たちは、高史明さんの講演会を企画しようとしています。もっともっと彼の本を読んで、しっかり準備をしたいと思います。とてもしんどいことではあります。が、そうすることが、高さんに対しての礼儀だと思っています。


コスモス薬局のHPの中に私の「体の相談室」と「著書」の販売があります。
ぜひ、覗いてみてください。

広島ブログ

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コメント

はじめてコメントします。若い人の自死はホントにつらいですね。私は十代の頃、美しい死に憧れていた時期がありました。北杜夫の著書「どくとるまんぼうの青春期」にも死への憧れを記された箇所がありました。思春期は本当にガラス細工のよう。傷ついた若者に接する時は言葉を選ばなくてはなりません。私の子がいじめにあった時は本当に不安でした。今はおちついていますが、やはり不安です。高さんのお話し、聴くのが怖い気もしますが、聴いてみたいようでもあります。なんだか、まとまりがなくなって申し訳ありません。

投稿: ミセス・セブン | 2010年1月17日 (日) 22時12分

初めてコメントさせていただきます。
私自身、すごく難しく神経質でガラスのような心の持ち主です。
母は私を育てる間、きっと河野先生と似たような思いを持っていたかもしれません。

今、私には一歳の息子がいます。
日々、気質がどうか私に似ていませんように…と思っています。
ただ、息子がおおらかでも繊細でも、私も先生のように「味方である」こと、ちゃんと伝えていこうと思います。

投稿: 麦茶 | 2010年1月18日 (月) 19時19分

ミセス・セブンさま
コメントありがとうござまいす。そうですね、私も死ぬことばかり考えていた時期があります。そんなときには家族や親がどんなに悲しむか、なんてことは飛んでしまうのですね。でも、お子様には、常に、自分はあなたの味方だよ、ということを発信し続けてあげて下さいね。今、やっと生き続けていて良かったなと思います。こうのみよこ

投稿: こうのみよこ | 2010年1月21日 (木) 12時01分

麦茶さま
そうですね、それと、お子様が小さいうちに、しっかり抱いてかわいがってあげて下さいね。かわいがってもらった思い出は、思春期の難しいときにもしっかりと残るものです。かわいい、カワイイ、大好き、と言い続けて。コメント、ありがとうございます。こうのみよこ

投稿: こうのみよこ | 2010年1月21日 (木) 12時03分

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