病院からです。
弟の命が消えようとしています。必死で生きるための呼吸をしています。血圧も、酸素濃度も下がっています。
とても几帳面な人で、手帳にぎっしり友人や親戚の名簿がかかれており、それに◎がつけてあります。何かあったときには、そこに連絡をするように、と。
ノートには、病気について調べたことが沢山書かれています。沢山の本や新聞の切り抜きが一緒にかばんに入っています。何とかして生きたいと一生懸命でした。
一方で、覚悟をしていたのでしょうか。先日、ふるさとから駆けつけてきた親、兄弟の一人づつに、大粒の涙を流しながら、「さようなら」と握手をしました。
人はみな、いつかは死ぬ。それが分かっていても、やはりかわいそうで、悲しく、くやしいことです。私たちに出来ることは何もありません。ただ、静かに、息が止まるのを見守るだけです。
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コメント
父と二人で過ごした最後の時間を思い出しています。
父は覚悟を決める間もなく
誰にもお別れの挨拶もしないまま逝ってしまいました。
父がたくさん宿題を残してくれたので
私は踏ん張れたのだと思います。
誰にも必ず来る『別れ』ですが
やはり言葉にできないほど悲しいですね。
投稿: 音♪ | 2010年1月25日 (月) 21時00分
音♪さま
音♪さまもとてもつらい思いをされて、まだ間がありませんね。それに、沢山のしなければならないことも。お母様の看病も、と。どんなにかしんどいことだろうかと思います。「どこかで、ちょっと一休み」出来ればいいのですが。何か小さなイベントでもあれば、ご一緒しましょうね。こうのみよこ
投稿: こうのみよこ | 2010年1月31日 (日) 07時18分