高齢の方の子宮癌死亡率
18日のがん講演会のスライドを作っていて、胸が痛むことがあったのでそのご報告を。18日は、主に若い人たちへの癌の啓発のためのイベントなのですが、でも。
いろいろとデータを調べていて、この表を見たのです。子宮頸がんは、今日本では年間約8000人の方が罹患をし、約2400人の方が死亡しています。
罹患率と死亡率を年齢別に表にしたものです。
30~34歳の死亡率は7.5%。35~39歳の死亡率は9.0%。以後だんだんと年齢が上がるにつれて、死亡率も増えます。
そして、70~74歳の方の死亡率は40.0%。75~79%の方が38.8%。80~84歳の方になると、死亡率は56%にもなるのです。
これはいったい何なのでしょう。理由は単純です。高齢の方の子宮がんは早期に発見されないということ。進行して初めて分かるということ。早期に発見されないということは、すなわち、子宮がん検診を受けていないということだと思います。
子宮がんは、定期的に検診さえ受けていれば必ず早期発見できますし、命を落とすことも、子宮を失うこともなく対処できるのです。そう一生懸命に啓発しているつもりなのですが、高齢の方にはなかなかその声が届かないようです。
お年を召した方が、婦人科に行きにくいというのは、分からないでもありません。でも、自分の健康管理のために、是非年一回の検診を受けてほしいのです。子宮がんで亡くなるのはつらいのです。進行すると、痛みや排便障害など、いろいろとつらいことが起こってしまいます。
ぜひ、高齢の方も検診を受けて下さい。といっても、高齢の方がこのブログを読まれることは少ないでしょう。読まれた皆様が、お母様、おばあさまに、検診を受けるように勧めてあげてほしいです。できれば、ご自分が検診に行くときに、お母様も誘って一緒に受けられるといいですね。
私のところでも、高齢の方の子宮がんが進行して見つかることが多いのですが、こうして改めて統計を見てみると、高齢の方は、半分もの方がなくなってしまうという事実に愕然とします。今どき、早くに見つかれば直せる癌なのに、です。
以前出したグラフですが、日本では、いかにがん検診を受けていないか、これも愕然とするグラフです。これは、きっと高齢の方のほとんどが検診を受けていない、それが検診率を低くしているのだと思います。
是非、皆様のご協力を!!呼びかけたいと思います。
時間があれば、癌講演会来てくださいね!!いろいろとお役に立つことを話したいと思っています。
コスモス薬局のHPの中に私の「体の相談室」と「著書」の販売があります。
ぜひ、覗いてみてください。
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コメント
おはようございます。妻は11月に検診の予約をしております。
ところで、広島ブログが故障中で、覚えていないタイトルのブログへは訪問できません。
【暇人の「辛口」の思いです】
広島ブログの臨時休業で、ブロガーの大半が羽根を休めることが出来て“ホッ”としているのではなかろうか。思えば楽しくブログを書き、公開してお互いに読み合うことを通り過ぎ、相互訪問が上っ面だけになって、自分自身《義理クリ?》が増えていることも否めない。
「辛口」自身の告白であるが、その《義理クリ?》に疑問を持ち、“ランキングを落第”という屁理屈で順位の部から「なんでも辛口」のタイトルを外して貰っている。先日お会いした河野美代子先生から「何でランキングから撤退したのですか、続けて欲しいわ」と言われた。見れば広島ブログのランキングに参加しないブログが73も有り、中には休眠中またはブログの残骸も見られる。「辛口」のブログは何とか息をしている。
あれこれ書き込んだが、参加させて貰っていて理屈を言うのも何であるが、広島ブログも定休日を設けたら良いと思う。何事も重荷になるようだと、楽しみが苦しみに変わる。そんな“か弱いブロガー”の心を汲み、公認のお休みを取れるようにするのも人気ブログ主宰者の包容力かも知れない。
投稿: なんでも辛口 | 2009年10月17日 (土) 09時11分
なんでも辛口さま
奥様の検診、ぜひ今後も続けるようにアドバイスしてあげて下さいね。ええ、義理クリック、しんどいときには、しません。でも、沢山の人のブログを読むのは、楽しいことですので、続けたいです。自分のペースでいいのですから、早く復帰して下さい。こうのみよこ
投稿: こうのみよこ | 2009年10月20日 (火) 08時18分