私的平和考⑱高校生の署名活動とはだしのゲン
先日クリニックに来た高校生が、「これをお願いしたいのですが」と私に出したのが、この署名用紙です。
核廃絶は決して不可能なことではありません。平和市長会議が発表した、ヒロシマ・ナガサキ議定書は2010年のNPT再検討会議での採択に向けて、活発に活動しています。それを支持し、私たちの核廃絶の声を届けるべく、1000万署名を集める活動が行われていることもすでに書きました。
ヒロシマの高校生たちも署名集めの活動をしています。クリックすると大きくなります。どうぞ、これをプリントして、署名を集めて下さい。
私の平和論に対して、様々な反対の声が寄せられました。その多くが、日本も核を持つべきだといっています。その人たちは、ひたすら「北朝鮮」の核実験を非難しています。私たちが非難すべきは、「すべての国のすべての核」であり、すべての国の核廃絶を願っているのです。
すでにこの地球上で2000回も超えての核実験が行われて来ました。その実験が行われるたびに、被爆者は冷たい石畳に抗議の座り込みを続けて来ました。その被爆者の行動をあざ笑うようなことをしてはいけません。
私の訴えを「女・子どもの井戸端会議はやめろ」なんていってきた人もいました。
今、必要があって「はだしのゲン」を読み返しています。中沢啓治さんが実際体験したことを漫画にしたものです。これを改めて読んで、軍部の暴走によって、多くの若者が軍人として駆りだされ、戦死したこと。そして「女・子どもたち」が空襲で、そして原爆で殺されて行った、その理不尽な死に慄然とします。
私の父は、教師として、多くの生徒を爆死させてしまいました。自分は本当に偶然生き残った、その罪悪感は、いかばかりであったかと、日記を読み返して、これも胸が痛みます。
今、核武装論者が恥ずかしげもなく、その声を大きく上げていることに、危機感を持ちます。あの田母神氏が8.6のヒロシマで「ヒロシマの平和を疑う」という講演会が開かれるという、それに非難の声を上げた私には、「言論の自由を封殺するのか」という声もありました。ヒロシマ市長に対しては、市役所に多くの抗議があったとも聞いています。
しかし、その講演を企画した「日本会議」がこれまでどれだけの声を圧殺してきたことでしょう。性教育の講演会すら、つぶされてきています。
いよいよ憲法も変えられようとしている、こんな今だからこそ、多くの人に「はだしのゲン」を読んで戴きたいと思います。はだしのゲンは、すべての核保有国をはじめ、多くの国の言語に翻訳されました。この26日には、その翻訳をした方たちも集まります。
ウクライナ語・タイ語・ロシア語・中国語・朝鮮語・英語・ポーランド語・イタリア語・スペイン語・フランス語・オランダ語・トルコ語・ドイツ語・インド語・そして今、フィリピン語・ギリシア語・クロアチア語が翻訳中です。世界中にゲンが飛び出しています。
私たちも、めげないで反戦、反核の声を上げ続けなければ、と思っています。

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ぜひ、覗いてみてください。

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コメント
突然のコメント失礼致します。
失礼ながら、相互リンクしていただきたくて、コメントさせていただきました。
http://sirube-note.com/russian/
もしよろしければ、こちらのページから相互リンク登録していただけましたら幸いです。
http://sirube-note.com/russian/link/register/
今後ともよろしくお願い致します。
rM6RuC3m
投稿: sirube | 2009年7月22日 (水) 01時09分
sirubeさま
以前もそのようなコメントを戴いたと思います。すみません。相互リンクなるものがどういうものなのかが、わからなくて。どうしたらいいのかも。夏の忙しさがもう少しですので、これが片付いたら、パソコンの先生に来てもらいます。そしたら、ちゃんとしますので、それまで待ってください。すみません。こうのみよこ
投稿: こうのみよこ | 2009年7月27日 (月) 12時44分