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性感染症と子宮頸がん①当院の統計から。

 昨日、診療後の午後7時から、ある会社の社員研修に行きました。講演のテーマは「性感染症」。でも、教科書を読めば分かるような、そんな講演はしたくありません。私は私にしか出来ないお話しをしたいといつも思います。

 そこで、それに向けて、データ取りをほぼ一月前からしました。と言っても、受付の医療事務や検査技師のスタッフにお願いして、パソコンや検査台帳から引っ張り出してのデータ取りです。

 私のクリニックでの最近一年間のデータです。クリックすると大きくなります。

Photo_2  それに加えて、子宮がん検診の陽性例も調べました。こうしてあらためて統計を取ってみると、さまざまなことが分かります。

まず、今言われているクラミジアや尖圭コンジローマや淋病はやはり若い人に多い感染症です。でも、性器ヘルペスに限っては、70代まで感染した人が存在します。ちょうど10年前に同じように一年間のデータを取ったことがあります。このときにも、やはりヘルペスは、50代3人、60代3人、70代1人と高年の方にまで感染が起こっています。それと全く同じ傾向でした。もちろん、この方たちを感染させた相手はパートナーなのですね。ヘルペスは、とても痛Photo_3 くて、高熱も出るし、本当につらい病気なのですが、とくに高年の方が嘆かれる姿は気の毒で。性感染症が家庭に持ち込まれている、ということでしょう。

それから、ウンとびっくりしたことです。一年間に子宮頸がんの細胞診をした数が2982。そのうちの89人にクラスⅢa以上の陽性が出ました。それも、表をみて頂いたらお分かりでしょうが、なんと20代の陽性の人が35人と一番多かったのです。これは、延べではなく、実人数ですので、同じ人をフォローして何回も陽性が出たのは、一人として数えています。以前は子宮がん検診は30才以上で、とされていたのですが、今は20才以上は検診を受けましょうとなりました。この20代の彼女たちが30代まで待っていたら、と考えたら、ぞっとします。

 子宮頸がんは性感染症です。性交により、人パピローマウィルスに感染し、子宮の細胞が癌化します。

 この89人の方たちは、さらに精密検査をし、そしてこの中の7人の方が手術を受けています。でも、7人の内5人の方は、円錐切除という、子宮の頚の部分だけをぐるりと切り取る手術ですみました。ですから、子宮も、もちろん卵巣も残すことができて、妊娠も出産も可能になりました。もしこの方たちが癌化していることを知らないままだったら、子宮も、さらに命までも危ないことになっていたと考えると、本当に危なかった!!検診を受けてよかったね、という思いをあらためて持ちました。

 やはり、私は皆さんに検診を受けましょう!!と呼びかけます。さらに、特に若い人たちに性感染症やがんの予防のために、予防教育をしなければならないと思います。女性に対してだけでなく、癌になるウィルスを彼女に移してしまうかもしれない男性たちにも、コンドームをぜひ使うべきだとの教育が必要と思います。

 ところで、このパワーポイントで作ったスライドをブログに載せるのに、苦労しました。朝早くから四苦八苦。でも、どうにもならなくて、一旦プリントアウトしてそれをスキャンして載せようとしたのですが、スキャンがちゃんとできないのです。部分しか出来ません。

 結局、コピーをするのにPrt Scとペイントを使うこと、それをピクチャーに保存してここに載せることを学んだのですが。周りに広い空間が出来てしまって不細工なことです。でも、これ以上とうにもならなくて。すみません。

 明日は、性感染症の事例から学んだことを少し述べたいと思います。


コスモス薬局のHPの中に私の「体の相談室」と「著書」の販売があります。
ぜひ、覗いてみてください。

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コメント

先生のブログ読んで、いつも脱帽。

>皆さんに検診を受けましょう!!と呼びかけ
>予防教育をしなければならないと思います。

同感! でも、一般の人にとって、産婦人科は敷居が高いのか、余程の事がないと受診しないみたい。
私は「自分の身体は自分で守る」意識を持って検診。
毎年受診出来たのが、2年に1回に変更になって残念。

[お知らせ]
河野先生の母校[観音高新聞]が、今日5月17日(日)中国新聞(10)にて掲載。

投稿: r s | 2009年5月17日 (日) 08時39分

いつも貴重な情報や楽しい記事を、本当にありがとうございます。
なかなかコメントできませんが、ほぼ毎日楽しみに読ませていただいています。
元気をいただいています。

投稿: 美代美 | 2009年5月17日 (日) 15時08分

子宮ガン検診は先生のクリニックで1年から2年に一度受けているのですが、乳がん検診もそのくらいの間隔で受けた方がいいのでしょうか?
乳がん検診も受けたいと思っているのですが、授乳中でも大丈夫なのでしょうか?
質問ばかりですみません・・・

投稿: いおママ | 2009年5月17日 (日) 21時45分

もっと簡単にパソコン上の画面を切り取れるのが
私の使っているのは fc_prsc です。
http://desperado39.blog84.fc2.com/blog-entry-259.html
の真ん中に
指定範囲を簡単にキャプチャー「フリーカットプリスク」があります。

最初に切り取りたい画面を開いて、パソコン画面からずらしておいて、このソフトをダブルクリックして始点と終点を決めたらパシャッと音がし、JPGなど保存形式を選ぶだけですよ~

他にも色々ありますが
Capture XP]というソフトもあります。

ダウンロードのページは次のアドレス。
http://www.vector.co.jp/soft/win95/art/se039405.html

切り取った画像は「ペイント」に収められ、その段階で注釈を挿入したり加工ができる。テキストを作成する際にイラストを挿入するなどに使うと便利です。

投稿: 岩国 | 2009年5月21日 (木) 11時05分

rsさま
子宮がん検診はぜひ一年に一回うけてください。市の公的補助が二年に一回になったというだけで、間の一回は、ほとんど保険で受けられます。余り金額は変わりません。公的補助がないと受けられないというものではありませんので。一年に一回受けていれば、間違いなく頚がんによって命はもちろん、子宮も失わなくてすみます。中国新聞の記事見ました。教えて戴いて有難うございました。こうのみよこ

投稿: こうのみよこ | 2009年5月22日 (金) 14時44分

美代美さま
コメント有難うございます。このように時々戴くコメントがとってもうれしいのです。私こそ元気が出ます。こうのみよこ

投稿: こうのみよこ | 2009年5月22日 (金) 14時45分

いおまま様
子宮がん検診は一年に一回。乳がん検診も年に一回受ければ安心です。マンモグラフィー、どこで受けるか、今度いらっした時にお教えしますね。授乳の真っ盛りは少し難しいでしょう。必要あれば出来ますが。ギューギューと抑えますので、少し授乳回数が減った頃のほうがいいと思います。こうのみよこ

投稿: こうのみよこ | 2009年5月22日 (金) 14時50分

ありがとうございました。
今まで、千田町の健診センターで受診。
「二年に一回で充分」のような受け答えをされたので、特に異常がなければ必要ないのかと解釈。
映画[余命1ヵ月の花嫁]のように、若い女性ほど
必要だと思うのですが…

投稿: r s | 2009年5月23日 (土) 09時19分

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