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若者の無知⑫若い人たちの妊娠出産。

 多くの大人たちは若者の妊娠について誤解をしているようです。若者の妊娠は確かに、人工中絶が多い。だから、中絶を脅せば、性交もしなくなるのでは、と大人たちは思っています。これが間違いだと、私は何度も言っています。かれらは、中絶があるから性交をしているわけではありません。妊娠したらおろそうと思ってた?と、私は彼らにいつも聞きます。みんな、100%否定をします。

 決して中絶があることが性交の動機にはなっていません。それよりも、「妊娠」という実感のないところでの性行動だと言えるでしょう。そもそも、性交で自分が妊娠すると思っていないのですから。「これで私が妊娠する」「これで彼女が妊娠してしまう」という実感を持っての知識となっていないからです。中絶でおどすことは、妊娠を阻止するのではなく、あくまでも中絶を出来なくなるようにすること。要するに、妊娠した後、おろせなくなってしまうのです。

 妊娠した彼女らは、「産みたい」といいます。積極的に「おろしたい」という子はほとんどいません。若ければ若いほど、赤ちゃんを殺すのはいや!!といいます。

 そこで、もしも若い彼女、彼らが「子どもを産みたい」と言ったとき。そう単純に「それは良いこと」と言うわけにも行きません。「かわいい赤ちゃんがやってくる」という、そんなファンタジーの世界ではないんだよ。子どもが生まれるということは、育てるということ。生活そのものなんだよ、と、私は話します。どこに住んで家賃はいくらで、生活費は?電気、ガス、水道、食費、いくらくらいかかるか、出産の費用は?そして何よりも誰がどこで働いて、いくらお金が戴けるんだろうか、という経済的なことも含めて、生活のちゃんとした覚悟と具体的裏打ちがないと。そうでないと私はとても不安です。

 何とかなるよ、で産みました。何とかなりませんでした、では、もう取り返しがつきません。子どもが二歳になった時に、彼が働かなくなって。パチンコばっかりするようになって。結局生活が破綻して、その時点で子どもの養子縁組のお世話をしたこともあります。

 男性にしてみれば無理もありません。かつての同級生たちは学生なんぞで親のすねをかじって気楽に遊んで暮らしているのに、自分は働いても働いても、全部生活費になって、自由になるお金はないし、いやにもなるでしょうよ。そんなことは覚悟の上のことだったはずなのですが。

 私は、だから余りに若くで子どもを産むといったときに不安なのです。生活の厳しさを知らない、家事もしたことのないような子が本当に子育てを出来るのだろうか、と。寝ないでお乳を飲ませなければならない、あの大変さを乗り越えることが出来るのだろうか、と。若いうちは誰でも貧乏。その貧乏な生活に耐えることが出来るのだろうか、と。

 ただ、ひとつだけ産んでも大丈夫!!と言えるとき、それは、周りの大人たちのサポートがあるときです。大人が一緒に子育てをしてくれるとき。これなら、安心です。

 先日、一人の20代の女性が、先生こんにちわ、と言って来ました。中学生の時にいろいろとあって、本当に大変だった子です。でも、その後16才で出産をし、次々と4人産んで、そこまでは私がかかわっていたのですが。「先生、その後また産んだんよ。五人よ。五人育てよるんよ。」とけらけらと笑いながらの報告です。びっくりしました。本当にたくましいものです。それには、彼女のお母さんのかかわりが多いにあったことも確かです。

 このような若い人たちに触れるたびに、私は若いから産んではダメとは単純にはいえないけれど、でも、本当にやっていけるかどうかは私も含めて、周りの大人たちもチャンと見極めて上げなければ、と思うのです。

 それから、これも言ってきたことなのですが。中絶で散々脅しておいて、いざ妊娠となったときには、おろせおろせの大合唱という大人の姿勢にも私は違和感を覚えるのです。

 これで、一旦シリーズは終わります。もちろん、まだまだ言いたいことはありますので、機を見てお話しします。


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ぜひ、覗いてみてください。

広島ブログ

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コメント

このシリーズ、「若者の無知」
若くない私も、なるほどと感心しました。
「おばさんも無知」です…(-_-;)
勉強になりました。
ありがとうございます(*^_^*)
ブログを読まなかったら、
知ろうとさえしなかったかもです…
大切なコトなのですよね。
だけど、ブログがなかったら、
どこで、どうやって知ることができるんでしょう?
自分にとって何が大切な知識なのかを知ることって、
結構大変なことかも…と感じました…

投稿: かしぴり | 2009年3月20日 (金) 22時41分

先生のブログいつも拝見してます☆
このシリーズの話、すごく勉強になりました。
私は21歳なのですが、知ってるようで知らないこと、間違って覚えていることが結構ありました。
私のわまりにも、中絶や、若くしての妊娠・出産した人などいますが、こういう知識をしっかり身につけることが大切だなと思いました。
こういう知識って1番大切なことだと思いますが、ちゃんとした正確な情報が入ってこなかったりしますよね。。。
後悔しないためにも、これから私自身進んで正しい知識を身につける姿勢が大切なのかなと思いました☆
先生の本もいろいろ読んでみます!!
また、ブログでもいろいろ教えてください☆
お仕事大変だと思いますが、お体にはじゅうぶん気をつけてくださいね(*^∀^*)

投稿: ゆぅ☆ | 2009年3月20日 (金) 23時06分

かしぴりさま
コメントいただいたのに、お返事、遅くなってすみません。いろいろと不安もおありでしょうが、元気に妊娠生活を送っていらっしゃる様子、いつもブログで拝見しています。今回のシリーズで、不安を与えたことがないか、少々気になっています。何かあったらまた教えてくださいね。こうのみよこ

投稿: こうのみよこ | 2009年3月28日 (土) 01時14分

ゆぅ☆さま
コメント有難うございました。私、お若い人に一生懸命伝えたいと思っているのですが、なかなかで。それを何十年も繰り返し続けています。本当は、大人たちみんなが意識を持って伝えていかなければならないことなのですが。これからも、ブログ、時々は覗いてくださいね。お返事遅くなってすみませんでした。こうのみよこ

投稿: こうのみよこ | 2009年3月28日 (土) 01時19分

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