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枝豆をゆでる。

 先日、家に帰ると夫が「枝豆を湯がいたよ。」と言った。「まあ、ありがとう。」と言って台所、冷蔵庫を探すが、どこを見ても枝豆がない。もしかしてと、ガスレンジの上にあるなべを開けてみると、その中にお湯につかった枝豆があった。

「わあ、そのままにしているの?」とあわててざるに取ると、もう枝豆は茶色に変色している。
「湯でたらね、すぐにざるに取らんと」と言うと「そうなの?」と。もったいないので茶色のを食べると、今まで知らなかったけれど、ゆですぎると、枝豆の皮は、二つにわかれるのだ。表面がふやふやの薄い皮と、プラスティックみたいに硬い透明なのと。食べにくいこと。夫は「うん、塩がよくしみている。」と。私も笑いながら食べた。

 その次の日、また枝豆だ。「今度はちゃんと上げたよ。」と言うが、でもお皿のそれは、またまた真茶色だ。「ええ?湯がいたらすぐに上げた?」と聞くと、「しばらくつけておいた。」と言う。「そのなべは、煮た後しばらくふたをしておいて、そしてら味がよくしみこむんだ。」と。「それは、煮物のことで。枝豆は煮物じゃないんだから。ほうれん草だって、ゆでたら、さっと水につけて色止めをするでしょう。長い間つけておいたら、色も悪くなるし、ほれ、また皮が分かれて食べにくいし。」でも、たしかに塩が良くしみこんで、辛すぎるほどだ。

 次の日。また枝豆が湯がいてある。今度は鮮やかな緑色だ。ところが、さっぱり塩味がない。聞くと、「君がすぐに水につけろといったから、つけておいた。そしたら、塩がなくなるじゃない。」と言う。「わあ、それはほうれん草のことを言ったんで。枝豆はね、ざるに上げて、ざるをこうしてふりながら、塩をぱらぱらふるんよ。で、温かいのをそのままにしておいたら、塩もしみてくるから。」

 そして、四回目。ウン、とてもいい感じの枝豆が出来上がっていた。「合格!」と私は言った。ふう、疲れる!!でも、ありがとうよ。作ってもらってうれしいよ。夫が作ってくれたなら、そんな感謝の気持ちで戴かないといけません。それがこれからも作ってもらうこつなのです。

広島ブログ

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コメント

納得のいく出来栄えになるまで何度でも挑戦するご主人に感服。
家事関係は妻が文句を言ったらすぐ投げ出してしまう私。見習わねば!

投稿: 六郎 | 2008年9月13日 (土) 09時37分

いいご夫婦ですねぇ。
年を取ってもお互いに協力し合えるお二人、憧れます

投稿: 文月 | 2008年9月13日 (土) 12時27分

上手くいくまで、やりとおす男として尊敬します。
そんなだんなさんを敬う先生素敵です。

食べることと人の生き方は大きな関わりということを教えてくださったブログです。↓
http://ameblo.jp/ysizsr/

投稿: ウッチ― | 2008年9月13日 (土) 12時28分

(゚▽゚*)先生こんばんわ。
先日は、スギノイのことを丁寧に教えて頂いて、ありがとうございました。
優しいご主人ですね。4度のチャレンジ精神もすごいです(・∀・)イイ!
母に、河野先生のブログにお邪魔したことを話したら、河野先生は、とても気さくで綺麗な先生よ。って言ってました。
うちの母は、済生会病院で看護婦をしていたんです。
少しだけ、一緒にお仕事してたみたいです。
これも何かのご縁でしょうかヽ(´▽`)/
私の苗字は「市野」といいます。
これからも、よろしくお願いします。

投稿: れみ | 2008年9月13日 (土) 20時30分

お久しぶりです。このブログを読んで思わず「我が家と同じ!」と笑ってしまいました。
我が家も(河野さんほどではないにしても)私が忙しいので、夫が家事をしてくれています。今、まともに料理ができるのはカレーライスとおでんです。そして今、チャレンジしているのは煮物。それが、何回言ってもジャブジャブの薄い汁で煮物をするので、味がなくちっとも美味しくないのです。「味見した?}と毎度尋ねるのですが、答えは「ううん」。「味見をして、自分が美味しいと思ったら、いいからね。煮物は味を少し濃いめにしなれば・・・」と言ってもなかなかそのようにできません。でも、チャレンジしようとしていることを喜ばなければ・・・。河野さんのように辛抱強く寛容なし気持ちでいようと思いました。

投稿: | 2008年9月14日 (日) 14時54分

六郎さま
家事をしてもらえるのはうれしいことなので。どうぞ、これからもチャレンジしてくださいませ。コメントありがとうございます。河野美代子

投稿: こうのみよこ | 2008年9月14日 (日) 22時36分

文月さま
いえ、文月さんも素敵なご夫婦でいらっしゃいますよ。どうせ二人で生きるのなら、楽しく生きたいですね。コメントありがとうございます。河野美代子

投稿: こうのみよこ | 2008年9月14日 (日) 22時40分

ウッチーさま
ええ、食は大切にしたいです。生きる上で、最も大切なことの一つですね。それが今、とても粗末にされていて。この国の危機だと思います。コメント、ありがとうございました。河野美代子

投稿: こうのみよこ | 2008年9月14日 (日) 22時46分

れみさま
そうだったのですね。お母様、遠い昔のことです。小さい子を二人つれて、とても厳しい生活をしていたときのことです。どうぞ、よろしくお伝えくださいませ。元気にやっていると。ありがとうございます。河野美代子

投稿: こうのみよこ | 2008年9月14日 (日) 22時48分

お名前がないので、、、もしかして、内容から、eastwaterYさまでいらっしゃいますか。
ふふ、私も笑ってしまいました。私、あの、本当は夫が立派だとか言いたくて書いたのではないのですが。いつも食べている枝豆もゆでることが出来ないなんて、と、びっくりしたのです。考えてみれば、私がいつも湯でていて、彼は一度もしたことがなかったのですよね。それが驚いたと、そういうつもりで書いたのですが。思いのほか、夫がほめられてしまいました。でも、世間ではそうなのかも知れませんね。コメント、ありがとうございます。河野美代子

投稿: こうのみよこ | 2008年9月14日 (日) 22時53分

コメントのお返しと、私のブログまで呼んで下さって本当にありがとうございます。
私の父は、65歳です。
ただ今、インスタントコーヒーと、カップめんの勉強中です。
母は、私が先に逝ってしまったら、心配だから・・・っと。
厳格なイメージの父が、毎朝母に、コーヒーを出すなんて
河野先生の旦那様も、素敵な方ですね。
さすがです。
ちなみに今日のブログは姑の愚痴なので、読まないでくださいね

投稿: youko | 2008年9月15日 (月) 00時03分

自分のアドレスを書くのをすっかり忘れていました。「同士を得た!」とうれしくて、きっと自分名前を書くのを飛び越して本文に行ったのですね。
さすが、河野さん、私のことをわかっていただき、ありがとうございました!男女共同参画(大袈裟?)、少しずつ進めていきましょう。

投稿: eastwaterY | 2008年9月15日 (月) 00時19分

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