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「族譜」を見ました。

 今日は診療を終えて、すぐにアステールプラザへ。そこの大ホールで青年劇場の「族譜」を見ました。梶山季之原作ジェームス三木脚本、演出の演劇です。

 本来なら、今日はハングルの日ですが、ハングルの先生や生徒みんなで観劇です。

 舞台は昭和15年、朝鮮に日本が進出し、朝鮮の人々の言葉を奪い、そして創氏改名を迫ります。そこの一軒の伝統ある家。700年の歴史を持つ大地主の主人は、先祖から代々引き継いで来ている名前を変えることを拒否します。あらゆる圧力の中で、ついに姓を日本名に変えざるを得なくなって、彼は自らの命を絶ちます。

 二時間の劇。息も継がずにのめりこむように見ました。何と日本というのは、むごいことを朝鮮半島の人々にしたのでしょう。分かっているつもりでも、あらためてこの問題を突きつけられると、本当に打ちのめされてしまいます。これまで、世界中の侵略の歴史の中で、言葉のみならず、名前まで奪ったのは、この日本だけなのです。日本の加害の歴史は、やはりちゃんと見据えなければなりません。そして、その上で、アジアにおける日本の位置と、これからどうすべきなのかを考えなければなりません。

 日本の為政者たちがやってきたことを、その子孫である私たちも、しっかり受けとめて、これからの日本のありようを率先して考えていかなければ、と思います。

 国の問題を考えるとき、その国を牛耳っている権力者と、その国の国民と、両方を見なければならない、と。それらを一緒にして、「あの国は」というのは避けなければ。だって、私たちだって、日本のすべてを一緒にして、「この日本は」といわれると、異議を唱えたい事だってありますもの。

 私は、韓国に行くたびに、人々の親切に恐縮します。豊臣秀吉の時代から、延々と日本がやってきたことを分かっていながら、日本人である私たちにこんなに親切にして下さるのはなぜなのか、いつもそれを考えると息苦しくなります。

 打ちのめされた頭で、ようようこれだけのことを記します。この演劇を見る機会を与えてくださったハングルの先生に、あらためて感謝です。

 

広島ブログ

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コメント

今晩は、私の夫は元マツダの輸出関係の仕事をしていたので、韓国のビジネスマンの人とはトータルで5年間位お付き合いをしていした。その当時は、ビジネスですから熱い討論、激しいビジネス上のやり取りもしました。しかし、これがプライベートになると韓国の人たちは非常に情が厚く、定年後もその時の韓国の人たちとお付き合いが続いています。
現在は、日韓プロジェクトにかかわっていた日韓の元ビジネスマン同士で1年目は日本、二年目は韓国、3年目は日本・・・・というように交互にお互いの国を訪れて交流会をしています。韓国の人たちもこの交流会をとても楽しみにしてくださっており、毎年夫が幹事としてお世話をしています。
このように民間人が一人ひとり、その気になってお互いを理解し、大事にしていくことが平和のためには一番近道だと思います。

投稿: eastwaterY | 2008年7月 8日 (火) 20時56分

このコメは怒られちゃうから公開はまずいかもです。

子どもの頃流行した”バカチョン”カメラ
その言葉の意味を中学の時先生から教えてもらった時衝撃でした
「バカでもチョンでも撮れる」→「馬鹿でも朝鮮人でも」
知らず知らずに使ってた差別用語

広島の教育は途中でねじ曲がったのも事実

でも、必要なコトも教えてくれとっちゃったんですよね
平和教育・・・被害者であるコトを学ぶと同時に加害者でもあったコトも学びました
差別教育も性教育もしかり
ホントに事実を曲解させず人としてしちゃいけないコトを教え考える・・そんな教育を子ども達に出来るような学校であり、家庭である・・そう、何でできんの?!

どの教育も根本は「命」の尊さから始まったってのに・・・・

どっから間違ったんでしょうか?!

投稿: はるめ | 2008年7月 8日 (火) 21時16分

「族譜」の客席に、先生のお姿をお見受けしたときに
嬉しく思いました。我々の世代にとって、重いドラマでした。でもこのわずか100年の歴史の中の事実なのです。客席に若い人の姿がが少なかったのが残念でした。「八紘一宇」という思想「一億一心」という日本帝国の戦略とプロパガンダは、近代史を学ばなければわかりにくいと思いますが、他国の民族を力で屈服させて名前を奪い、言語を奪い、文化を抹殺した罪の
深さといえば、その身を置き換えたときに若い人にも
多少わかっていただけるかと思います。関心のある方は、梶山季之「族譜~チョッポ~」を読んでください

投稿: 無冠の諦王 | 2008年7月 8日 (火) 22時36分

eastwaterYさま
そのとおり、ステキなコメントをありがとうございます。私、韓流ドラマの流行も、かなり事態を変えてくれたと思っています。もっと仲良くなりたいです。でも、そのためには、政府による政治的決着をちゃんとつけてもらうことも大切だとも思っています。今回の演劇で、その思いを強くしました。河野美代子

投稿: こうのみよこ | 2008年7月10日 (木) 21時07分

はるめさま
私たちが育つなかで、多くの差別をも教えられましたよね。それらを正すのが教育だったはずなのですが。日本の教育、中でも広島県の教育心配です。いつもコメントありがとうございます。河野美代子

投稿: こうのみよこ | 2008年7月10日 (木) 21時08分

無冠の帝王さま
いいお芝居の開催、ありがとうございました。久々に骨のある演劇を見ました。もっともっと多くの人々、おっしゃるように、若い人たちに見ていただきたいですね。コメントもありがとうございます。河野美代子

投稿: こうのみよこ | 2008年7月11日 (金) 00時58分

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