家庭での性教育(11)思春期の子育て②
私は、私の前で、「お母さんだけには知られたくない。親には言わないで」と泣く子のことが同じ親として本当にさびしいと思って来ました。
どうして、一番身近にいる大人である親が相談相手足りえていないのだろうか、と。
世の大人たちは間違っていると思うのです。日ごろから、セックスなんて、家の子だけはしないだろう、または、してはいけませんよ、とさえ言っておけばしないだろう。若くて行動を取る子は家庭的に問題のある子だろうから。と、そう思われているようです。
とんでもない。今の社会、情報があふれ、すでに述べたようなことをしっかりと教えられないままにすくすくと育っている子、これまで何の問題もなく、学校もちゃんと行き、受験勉強もがんばっていて、それでもそんな子でも行動を取ってしまった。そして、大変なことになってしまった。でも、とても親にはいえない。
そんな子ほど、身近な大人にSOSを求められないままに、もっともっと大変なことになってしまうという、そんな現実を見て来ました。
いわゆるツッパリさんは、たとえ親にいえなくとも、友達についてきてもらって産婦人科を受診したり、または叱られることを覚悟で「おかあちゃん」といえたりするのですね。
これまでいい子できた子ほど、大変なことになったというのが先にたってしまって、誰にも言えず抱え込んでしまう。そして悩んでいる内に時が経ってしまって、やっと病院に来た時にはもう遅かったと。中絶できる時期を過ぎてしまって、生むしかなくなって、でも生んでも育てられなくてというような、そんな少女たちの出産にもさんざん出会って来たのです。
体については、小さいときから、機会あるごとに伝える。体を知ろうね、体は大切だから。だって体に命が宿るんですもの。ちゃんと知って自分で自分の体の管理ができるそんな大人になろうね、と。
そして、また、機会あるごとに性や避妊についても話ができればしっかり伝える、それができなければ、本を読んでもらう。その上で、何かあったら助けるよ、と、門を開いておいてあげる、そんな子育てをしていただければ、と思います。
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コメント
毎日…といえば嘘になります。まとめ読みも小生の
得手です。体調を崩したり、多忙であったり、そんな中で多くのファンにメッセージをお送り続けるあなたに最大の敬意を表します。それにつけても、そのパッションが、表舞台の治世の場で発揮されることができないものか、想いをあぐねています。
投稿: 無冠の諦王 | 2008年6月10日 (火) 20時34分
「更年期ダイアリー」読みました。感想は一言では言えないほどありますが、先生もいろいろご苦労されたのですね。でも、先生のスピリットは、まだまだ健在だと感じました。
熊本の病院で話題になった「コウノトリのゆりかご」ですが、それと似たことは先生も随分経験されたのですね。性教育の大切さがよくわかりました。
投稿: momoka | 2008年6月10日 (火) 22時47分
女の子が小学生のころは、自分の好きな子のこと・私の淡き??思い出などいろんな話をお風呂に入りながらでもしていました。中学生なった今、おふろに一緒に入ることも無くなり、好きな子の話も私への質問もなくなりました。それはそれで一つの成長だと思ってはいるものの。一人部屋が欲しいというこの頃どうやればいいものかと。
協力し合うこと・相手を思いやること…世の中 男と女…たとえ兄妹といえども…って意味が違うのでしょうかね?
…物質的なもの経済的なもの…色々あり、どうしよっかなぁ。
投稿: 2児のシングル | 2008年6月11日 (水) 14時23分
無冠の帝王さま
コメント、ありがとうございます。お元気でいらっしゃいますか。また、お会いしたいです。納涼会でもしませんか。機会があれば、ぜひお声をかけてくださいませ。河野美代子
投稿: こうのみよこ | 2008年6月14日 (土) 08時02分
momokaさま
更年期ダイアリー、読んで頂いてありがとうございました。私自身の恥もすべてかいているので恥ずかしいのですが。ただ、少しでも同世代の方の励ましになればと思って出版したものです。ありがとうございました。
投稿: こうのみよこ | 2008年6月14日 (土) 08時13分
2児のシングルさま
コメントありがとうございます。お一人での子育て、大変だとお察しします。お子様も思春期真っ只中。もう一息、頑張ってくださいね。私の言った「プライバシー」ということ、とても大切だと思います。どうぞ、工夫してあげてくださいませ。河野美代子
投稿: こうのみよこ | 2008年6月14日 (土) 08時18分